あなたは“数百年に1度”のイベントにいくらかける?――金環日食鑑賞コースを松竹梅で分けてみました寝過ごし厳禁(1/2 ページ)

世紀の大イベント「金環日食」が起こる5月21日が近づいてきました。鑑賞の仕方もさまざまですが、ねとらぼ的に「このイベントにかけられるお金」を考えてみました。

» 2012年05月15日 09時14分 公開
[作倉瑞歩,ITmedia]
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129年ぶりの大イベント――早起きして迎えよう

 5月21日朝に起きる「金環日食」。東京で見られるのは173年ぶりだとか、本州で見られるのは129年ぶりだとか、総人口の3分の2にあたる生活圏で見られるのはなんと932年ぶりだとか、やけにあおった情報が飛び交っているのはご存じですよね? 確かに次に日本で見られるのは、金環食で2030年6月1日@北海道、皆既日食で2035年9月2日@関東中心とちょっと未来。やはりここは、自分の目で見ておきたいと思うのが人の性(さが)というものです。

1987年9月23日の金環日食(国立天文台資料より。画像提供:千葉清隆氏、撮影地:沖縄)

 しかし、世の中には先ほど書いたような情報があふれすぎており、どうしたら楽しくこのイベントを過ごせるのか……と、頭を悩ましている方も多いのではないでしょうか。そこで「このイベントにいくら金をかけられるか」でくくって考えてみたいと思います。いわゆる“費用対効果”というやつです。満足するためにはいくらまでお金をかけられるか考えてみましょう。

 ところで、まずは「日食って何?」からおさらいしておきましょう。日食とは、地球と太陽の間に月が入って、地球に影を落とす場所で見ることができる天文現象です。影を落とすエリアはかなり限られているので、例え狭い日本であっても、全国で金環食を見ることはできません。今回見ることができるのは関東、東海、近畿、四国、南九州といったところです(他地域でも部分食は確認できるところも)。

日食の仕組み(国立天文台資料より)

 ちなみに日食は、東京だと午前6時19分2秒から始まり、午前9時2分37秒まで続きます。がんばって早起きしましょう。寝過ごして見られなかったという事態は避けたいところです。ただしウェザーニューズによると、当日は梅雨前線と低気圧の影響で、太平洋側は雲が多くなりそうだとか……。晴れ間を期待したいところです。

金環日食が見られる場所と時間帯(国立天文台資料より)

「松」コース――1万円以上

 まずはスペシャルな「松」コースからご紹介しましょう。1万円以上投資するとなると、こういうコースが用意されています。

チャーター機での日食観測

 この世紀のイベントを逃すはずもない、ということで確実に日食を見るため、各旅行代理店は「チャーター便での日食観測」というツアーを組みました。しかしこれがそれなりに高い。安くても3万5000円程度から、エグゼクティブクラスとなると8万円もするのです。しかしなんとこれが完売状態。キャンセル待ちを受け付けているところもあるのですが、もはやほとんど利用できないと考えた方が良さそう。

ホテルに前泊して早朝から大型船でクルーズ

 このほかにも駿河湾あたりまで出かけていって1泊し、翌日朝から大型客船でクルーズしながら日食観測というツアーもあるのですが、こちらも完売。いろいろ探したところ、ここがありました。神戸発の大型客船で日食を見るツアー。ただし残っているのは7万4800円〜14万9800円のクラスです。お金に余裕があるならば、こちらはいかがでしょうか。


「竹」コース――5000円〜1万円

 「松」コースまでお金をかけられるのは、おそらく可処分所得の多い方たちでしょう。「日食見るのに10万円かけるなんて、そんなの無理無理」というのが普通かと。でもちょっとはお金をかけてもいいかな……な、そんなあなたにおすすめなのがこちらです。

屋形船で東京湾に繰り出して観測

 屋形船でレインボーブリッジあたりまで行って、東京湾のど真ん中で日食観測をするツアー」。かろうじてまだ申し込みができるようです。こちらは結構リーズナブルで5980円〜1万円といったところ。これはかなりお手軽ですね。この価格帯ではほかに「富士山5合目から金環日食を見るツアー」というコースが9000円程度であるのですが、調べたところどこも締切・キャンセル待ちのようです。屋形船コースではこのほか、船で日食を見たあとホテルで朝食バイキングというコースも用意されています。

一眼レフカメラで日食を撮影

 世紀の大イベントだからこそ、記念に写真を残しておきたい。こう考える人も多いでしょう。しかし太陽を撮影する場合、「ND(減光)フィルター」というものが必須になります。一眼レフ用の場合、カメラレンズの大きさによって価格が異なり、だいたい6000円〜1万2000円といったところ。58ミリや77ミリといった口径のレンズに合わせて販売されていますが、コンパクトデジタルカメラで撮りたい場合には、手持ちで使うものもあります。ケンコー・トキナーのページに詳しく書いてあります。

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