ニュース
» 2012年07月17日 15時11分 公開

「ひねくれた子だった」――浦沢直樹が語る幼少時代、「MONSTER」「20世紀少年」制作秘話Japan Expoでフランス人熱狂(1/2 ページ)

「Japan Expo 2012」でマンガ家・浦沢直樹氏が講演。ライブアートにHemenwayとのセッションライブなどファンサービスもたっぷりで会場はスタンディングオベーションに包まれた。

[坂井拓也,ITmedia]

 現在週刊モーニングで「BILLY BAT」を隔週連載中の浦沢直樹氏。過去には柔道の田村亮子選手のニックネームの元となった「YAWARA!」や唐沢寿明主演で映画化もされた「20世紀少年」などを描いた日本を代表するマンガ家の一人だ。日本から遠く1万キロ離れたフランスでも大きな人気を獲得している。

 今年3月にフランスで発売になった「BILLY BAT」の売り上げは上々。フランスで毎年開催されている欧州最大のマンガ祭「アングレーム国際漫画祭」では2004年に「20世紀少年」が長編漫画賞を、2011年に「PLUTO」がインタージェネレーション賞を受賞するなど文化的な評価も高い。

 そんな浦沢氏が、毎年パリで開催されている日本文化の欧州最大のイベント「Japan Expo」(7月5日〜8日)に公式ゲストとして招待され、講演やサイン会、ライブを行った。大物マンガ家の来仏とあって現地のファンたちの熱気もすごく、複数回行われた講演はどれも超満員だった。

画像
画像 講演を待つお客さんたち

就職試験で小学館に行ったが……マンガ家・浦沢直樹の誕生秘話

 講演は浦沢氏の生い立ちから始まった。人気作品を多く生みだしている浦沢氏がどのような幼少期を過ごしていたのか、様々な物語が生まれた背景にはどのようなものがあったのか、フランスのファンたちは興味深く耳を傾けていた。

 浦沢氏いわく、物心ついた時から既に絵を書き始めていたとか。4歳の頃のデッサンには「手塚治虫」とサインが入っていたというエピソードには会場が笑いに包まれた。

 また本人自ら「ひねくれた子だった」と語るように、小学生の時にクラスメイトが書いた「幸せな家族の小説」に対抗し、あらゆる不幸が家族に降り注ぐという小説を書き、先生に叱られたというエピソードも。この頃から早くもストーリーテラーとしての片鱗をのぞかせていたようだ。

 13歳の時に読んだ手塚治虫の「火の鳥」に衝撃を受け、マンガの世界にさらに入っていったという。「この時から今日にいたるまで自分のマンガ観は変わっていない」(浦沢氏)。

画像 YAWARA!のオープニングも流れた

 中学・高校にあがると、陸上や音楽に熱中するようになり、それまでと比べマンガからは少し離れていた。ただし、陸上や音楽でどんなに疲れていても絵を描くことを休むことはなかったという。ギターに夢中になるなかで出会ったボブ・ディランが後に「20世紀少年」に活かされることになる。

 大学に入り、就職活動の時期になると、浦沢氏は編集者を目指した。マンガ家を目指さなかったのは、自分の好みのマンガは売れていないものばかりなので、自分がマンガ家になっても楽な生活はできないだろうというのが理由だと語る。

 就職活動のなかで、小学館の就職試験に行った際、自分が書き溜めていたマンガ原稿を見せると小学館の編集者から新人賞への応募を勧められた。なりゆきで応募したその新人賞を見事受賞。当初は「1年間くらいのつもり」でマンガ家の道へ進むことを決意したが、「そのまま30年経って今に至る」(浦沢氏)という。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2107/23/news003.jpg ぬいぐるみを抱いて眠る保護子猫、寂しくなって……? 飼い主さんのもとへ行く姿がもん絶級にかわいい
  2. /nl/articles/2107/22/news018.jpg 【漫画】夫の買い置きを勝手に食べ、謝る妻だったが…… 思いがけない夫の愛ある言葉に「前世は仏様か?」の声
  3. /nl/articles/2107/23/news050.jpg 小学生に読書感想文の書き方教えるテンプレが最高にわかりやすい 学生時代に「欲しかった」と2万“いいね”
  4. /nl/articles/2107/22/news009.jpg 「私たち、どうして終わったんだっけ」―― 元カレと再会して本当の“別れの理由”に気付く漫画が切なくも心に刺さる
  5. /nl/articles/2107/22/news011.jpg リモートワークになったので田舎に移住してみたら…… ワケありなメイドさんと暮らすことになった漫画に「かわいい」「うちにも来てほしい」の声
  6. /nl/articles/2107/23/news014.jpg 「目がおかしくなりそうなぐらいアザラシの最中作っています」 まんまるでコロコロな「アザラシ最中」がずっと眺めていたくなるかわいさ
  7. /nl/articles/2107/23/news006.jpg シリアスなの? ギャグなの? 漫画「エスパー少女が花嫁を奪いにくる話」にツッコミが追いつかない
  8. /nl/articles/2107/22/news039.jpg 「ベンツが似合いすぎる」 矢沢永吉、28歳・ソロデビュー間もないころに買った愛車を披露 「やっぱ最高にセンスがイイ」の声
  9. /nl/articles/2107/23/news002.jpg 【なんて読む?】今日の難読漢字「蕩ける」
  10. /nl/articles/2107/22/news005.jpg 赤ちゃんウサギの世話をするハト 大きくなってもあたため続ける姿に愛があふれている

先週の総合アクセスTOP10

  1. 上野樹里、“娘”の誕生日に愛情たっぷり手作りオムライス公開 「がんばろうね ママより」と祝福メッセージ
  2. 石橋貴明&鈴木保奈美が離婚報告 今後は“事務所社長と所属俳優”として「新たなパートナーシップ」構築
  3. 元ブルゾンちえみ・藤原史織、最新ショットに反響 「更に痩せた?? 可愛すぎる」「素敵です!! 足細いですね」
  4. 「美容師人生の集大成を見せる」 タンザニアハーフ女子を縮毛矯正したら「美容師ナメてた」「人生変わるレベル」と360万再生
  5. 出勤時、妻にいつになく強く抱きしめられた夫→妻が家に帰ってくると…… 何気ない日常を描いた漫画にツッコミつつもジーンとする
  6. 怒られたシェパード、柴犬の後ろに隠れたけど…… でっかくて丸見えなしょんぼりワンコが応援したくなる
  7. 塚本高史、中2長女&小6長男の背の高さに驚き 「なんじゃこいつらの成長の早さは!」「俺身長抜かれるんか?」
  8. 「声出して笑った」「狂人度高くて好き」 自転車泥棒を防ごうと不吉そうな箱を自作→まさかの結末迎える漫画が話題に
  9. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  10. 基地で生まれ育った子猫、兵士が足踏みすると…… まねをして一緒に行進する姿がかわいい

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「産んでくれた親に失礼」「ちょっと我慢できません」 上原浩治、容姿批判のコラム記事に不快感あらわ
  2. ホワイトタイガー「あっ、落としてもうた」 うっかり子どもを落とした母と、落ちてゆく子どもの表情がじわじわくる
  3. がん闘病の大島康徳、肝臓に続いて肺への転移を告白 息苦しさに悩まされるも「大して成長してない」
  4. 「目パッチリです」 宮迫博之、最高難度の美容整形を決行 クスリ疑惑もたれたクマやほうれい線の一掃で“別迫”に
  5. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  6. 大島康徳、ステージ4のがん闘病でげっそり顔痩せ 相次ぐ通院に「正直かなりしんどかった」
  7. 山に捨てられていたワンコを保護→2年後…… “すっかり懐いたイッヌ”の表情に「爆笑した」「かっこよすぎ」の声
  8. 「ブス、死ね」 りゅうちぇる、心ない言葉への返答が感銘を呼ぶ 「心もイケメン」「りゅうちぇるのおかげで自己肯定感上がった」
  9. 『はらぺこあおむし』の版元、毎日新聞の風刺漫画を批判 「おそらく絵本を読んでいない」
  10. 小林礼奈、4歳娘を連れて夕食中に客とトラブル 痛烈コメント受けて「私たち親子を悪にしたい人がいる」