ねずみを食べてみたよ、ハハッ:閲覧注意
もちろん食用の。こんがり焼けました。
ペルーの人はねずみを食べるって本当? 確かめてみた
ペルーの人々はねずみを食します。「クイ」という名でレストランや屋台で提供されており、主に油で揚げるか鍋でこんがり焼くなどして、ジャガイモやネギ、ニンニクと合わせ調理します。
ペルーで食されるクイは、テンジクネズミと呼ばれるいわゆるモルモットが属する種で、主にペルーやアルゼンチン、ブラジルといった南米に生息しています。クイクイ鳴くからクイなんだとか。テンジクと名を冠していながら、インド原産ではないんですね。
高地に暮らすアンデスの人々にとっては貴重なタンパク源として重宝されており、今も各家庭で飼育して、お祝いごとや事あるごとにふるまわれているそうです。
普段、地下鉄や繁華街などで駆け回るねずみを見かけても、「美味しそうだな」「食べてみたいな」とは絶対に思わない記者ですが、このクイを食べる機会を得てしまいました。う、うむ……。もちろん、クイそのものを見ても「食べたいな」とは思えないのは文化の違いでしょう。ペルーの人ならヨダレものです。
ねずみといったら世界的に有名なあの夢と魔法の国のねずみさんか、電気を発するねずみさんなど、どちらかというとかわいらしい印象を持っていましたが、実際食べるとなると食用とはいえちょっとヒキます。
現地で食べるとけっこう高額ですが、屋台などのものに比べると味も品質も安心できるとのことなどで、レストランをオススメされました。調理方法は簡単。クイクイ鳴いているクイをきゅっと締め、毛を熱湯で処理したあと、全体を湯煎。内臓をていねいに取り除いて塩や胡椒で味付けして唐辛子や調味料とともに焼くのだそうです。それぞれ家庭の味があり、美味しさもピンキリだとか。どうか美味しいのにあたりますように!
そんなわけでクイを調理してもらいました。
完成っ! ……ね、ねずみそのものがキターーーーーー!!
モルモットのかわいらしさ皆無。食料としての肉塊(ねずみ)がそこにありました。見た目そのままでくるとは……。それほど食べるところが少ないと言われるクイですが、なんとなく肉厚に見えます。あとはちぎってむさぼりしゃぶりつくすわけですが、レストランでは食べやすいように裁断してくれるところもありますので頼んでみたらいいと思います。食べる機会があれば、ですが。
ではいよいよ実食です。食べてみるとけっこう筋ばっており、味は鶏肉っぽい。一緒に食べた人はウサギっぽいともカエルっぽいとも。臭みはそれほど感じませんでした。あの姿形を見なければ、鶏肉と信じて疑わない人もいそう。現地では観光で訪れた旅行者が好奇心から注文することも多く、出てくるなり撮影大会が繰り広げられるのが日常風景らしい。パーツごとにバラしながら、小骨に注意してもぐもぐと食べていきます。けっこうな量がありました。さすがに1匹丸々は多いので、数人で1匹をシェアするのがいいかもしれません。とりあえず冷める前に食べたほうが美味しいことは分かりました。冷めるとちょっとクセが蘇ってくるようなのでご注意を。
ねずみを食べるなんて……と眉をひそめる人もいるかもしれません。しかし我々人間も他の生物と同様に、他の生物の命を糧として生きています。牛や豚や鶏を食すように、世界のどこかでは普段我々が口にしないような生物が食卓にのぼることもあるでしょう。反対に日本人が好む食材も、異国からは奇異の目で見られることも。いわゆるゲテモノとして扱われる食材だって、その地にとっては立派な栄養源でありご馳走なんです。感謝していただきました。ご馳走さまでした。クイ、意外と美味しかったです。
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