18年ぶりに返り咲いた(?)日本一低い山「日和山」に登ってみた

軽装でも登れる方の日本一。

» 2014年05月28日 11時25分 公開
[YAMAAN!,ねとらぼ]

 宮城県仙台市宮城野区蒲生にある日和山(ひよりやま)が、18年ぶりに「日本一低い山」の座に返り咲いたかもしれない。

 そんなニュースが飛び込んできたのは今年の4月初め。何がどうしてどうなったんだい? と記事を読んでみると、なんと国内2番目に低いとされていた「日和山」(標高6.05メートル)は、東日本大震災の津波で削られ消滅していたとみられていたが、国土地理院が改めて地形を測量し、3メートルの山と認めたとの事(他の記事では正確な高さは未確定とも)。日本一低い山とされている大阪「天保山」の標高(4.53メートル)を下回ったのだ。

日和山(ひよりやま)とは?

 仙台市北東端の太平洋・仙台湾に面した場所にあり、七北田川河口の北側、蒲生干潟の西に位置する築山。

 かつては標高6.05メートル、山塊が南北約40メートル、東西約20メートルあり、数本のマツが植えられていたが海側への眺めが良く、初日の出の名所ともなっていた。登山道は山塊の南西部に1つ整備されており、14段の階段が設置されていた。昭和期に日和山の北麓に川口神社(1374年創建)が遷宮してきた。

 一時、国土地理院の地形図に載っている山としては日本一低い山に認定されたが、天保山(大阪市)が再掲載されたためその地位を譲った。そのため、山頂にある「日本一低い山」と書かれていた案内看板には“元祖”の文字が書き加えられていた。

 2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)によって地盤沈下に見舞われ、さらに津波の直撃を受けて蒲生干潟とともに消滅したと報道された。同時に川口神社も津波で流失した。

 2014年(平成26年)4月9日、国土地理院による調査により、標高3メートルの山として認定されたと報道された。これにより、18年ぶりに天保山を下回り、「日本一低い山」に返り咲いた。

Wikipediaより引用


 これは……これは絶対に登らなければっ! そして日本一低い山でご来光を拝むんじゃ!

advertisement

 ということで登ってきました、18年ぶりに返り咲いた(と思われる)日本一低い山「日和山(ひよりやま)」を。仕事を終え、東京駅から車でいざ宮城県仙台市宮城野区蒲生にある日和山へ!

 東京駅から日和山登山口までは、車で約4時間35分。距離にして381キロメートル。東北自動車道をひたすら北上し、仙台都市圏環状自動車専用道路(ぐるっ都・仙台)に入り、仙台港ICを降りて、約13分で着きます。

日和山 このへん

 日和山登山口駐車場に着いたのは午前2時48分。日の出時刻は、午前4時43分予定。日の出まで駐車場でしばらく仮眠をしていると、東から赤い太陽が……!

日和山 まもなく日の出

 暗闇の中、急いで日和山頂上を目指します。山頂まであと6歩!

advertisement
日和山 やはり山頂でご来光を迎えたい

 登頂成功! あっという間に着いた! 日和山の道標とご来光を記念撮影!

日和山 祝登頂

 ご来光を見られたということで、早々に下山。完全に明るくなったところで車窓から外を見てみると日和山の全貌(ぜんぼう)が……なるほど、あれが日和山か……。

日和山 明るくなって改めて見る日和山……山です!

 むむむっ……2回目挑戦してみますかっ! なぜならそこに山があるからね! ということで、太陽の光に照らされ、キラキラとした美しい海を見下ろしながら、再度頂上を目指します。

advertisement
日和山 2度目の登頂

 ものの数秒で頂上に無事着きました! 多くの登山者が積み重ねっていった石の山に、東日本大震災により被災され命を失った方々のご冥福を祈るとともに、一日も早い復興を願って石を積み重ねます。

日和山

 これ、車でも登れんじゃね? ということで車でもアタックしてみました。

日和山 ぶろろろろろろろーん

日和山 安定の登頂

日和山 日和山山頂の道標と記念撮影。車もさぞ喜んでいることでしょう

 日和山山頂からは、太平洋を望む事ができます。海では、サーフィンを楽しんでいる人、バードウォッチングをしている人や、潮干狩りをしている人がいました。

 潮干狩りをしている人の中で、明らかにガチなご年配の方々がいました。装備がガチすぎるので、興味津々で何が捕れるのかを聞いたところ、「アサリだよ! うちらは本気のやつだからさ。一緒に捕るかい? 潮干狩りはほんと楽しいど」とのこと。残念ながら海に入る装備をしてこなかったためお断りをしましたが、映画「RED(レッド)」の仙台版かと思うほどの屈強なおじさまおばさま方は、その後意気揚々と海へ入って行きました。

日和山 ガチな人たちは海へ

 さて、ご来光とともに記念撮影した道標。日が昇ってからよく見てみると、何やら寄せ書きのようなものが。

日和山

日和山

 地元の方々や、ここに訪れた方々が書かれたようです。日和山がとても愛されている事が分かりますね。歩きで2回、車で1回、計3回、日和山登山を楽しんで今回の山行は終了とあいなりました。

 いかがでしたでしょうか。日本一低い山「日和山」。行楽シーズンの季節、温かい日和山にぜひ登ってみてはいかがでしょうか。

書いた人が所属する「YAMAAN!(ヤマーン!)」とは?

 山にまつわる楽しい話題を提供するべく、のんびり更新が続けられているゆるめの山岳ポータルサイト。 登山はもちろん、アイスクライミングからラフティング、バンジージャンプまでこなす。最近は関連用品の輸入販売を行うべく、慣れない英語でメールしたり現地に飛んだりしている。とあるIT関連会社の経営者曰く「どうやってマネタイズしているのか分からないサイト」。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/29/news087.jpg 皇后さま、服から靴まで「ロイヤルブルー」 天皇陛下のネクタイとの“おそろいコーデ”
  2. /nl/articles/2503/29/news054.jpg 「全てが完璧」 無印良品の“1990円バッグ”に称賛続出 「やっぱりこれ」「文句なし」「使い勝手抜群」
  3. /nl/articles/2503/27/news056.jpg 福袋に入ってた“定価3万円”の高級魚を大事に育てたら…… 「やりやがったな」涙する結果に「すごい」「ほんと感動」
  4. /nl/articles/2503/28/news058.jpg 「昔はかなりモテた」と話す母→ウソかと思いきや…… 100万再生された“当時の姿”に娘も驚き「なんてこった!!」【海外】
  5. /nl/articles/2503/29/news026.jpg 養子に迎えた娘を溺愛していたお父さん、その26年後には…… まさかの展開に感動の声 「泣いた」「美しすぎる」【米】
  6. /nl/articles/2503/25/news065.jpg パパに抱っこされる娘→30年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”に驚き「私もお父さんが恋しくなった」【海外】
  7. /nl/articles/2503/29/news066.jpg 「この値段では考えられない」 ワークマンの新作“1900円アウター”が品切れ続出の反響ぶり 「コスパ良し!」
  8. /nl/articles/2503/29/news067.jpg 「こんな安くていいのか」 ワークマン新作“1500円パンツ”が売り切れラッシュの大人気 「何の文句もない」
  9. /nl/articles/2503/27/news039.jpg 【着物】たんすに眠っていた帯→“斜め上の発想”でリメイク 完成したアイテムに「何て素敵なんでしょ」「挑戦してみます」
  10. /nl/articles/2503/28/news169.jpg “有吉弘行も大ファン”の「伝説の女装愛好家」が死去 亡くなる2日前に「志半ばにして逝きますが燃え尽きる思い」とメッセージ
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  2. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  3. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  4. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが550万再生「凄すぎて笑うしかないw」「チーズが、、、」 話題になった作者に話を聞いた
  5. ディズニーランドがオープンした1983年当時、カップルだった2人→37年後…… 目頭が熱くなる現在の姿に感動
  6. ニットで口元が隠れた赤ちゃん、そっと脱がせてみると…… “想像を超える”表情が2300万再生「心に刺さった」「今まで見た中で1番!」【海外赤ちゃん記事3選】
  7. 水族館のイカに“指でハート”をしてみたら… “まさかのお返し”が190万表示「こ、こんなことあるのか」
  8. 「ひどすぎ」 東京ディズニーランドで“約100人のドジャースファン”が一斉に“迷惑行為” 「やめてほしい」と物議
  9. 19万8000円で購入した超高級魚を、4年間育てたら…… ド肝を抜く“大変化”に「どんどん色が」「すごい」
  10. 初めて夫の実家に挨拶した妻、初々しかった表情が9年後…… “そうはならんやろ”な変わりっぷりが1150万再生
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に