「先生もいってたじゃないか!」いじめ解決に同調圧力? 法務省制作マンガが話題
実は1997年発行の啓発冊子。2013年版では違う解決策が紹介されていました。
» 2015年01月19日 19時56分 公開
[林健太,ねとらぼ]
法務省Webサイトに掲載されている、人権問題の啓発冊子「みんなともだち〜マンガで考える『人権』〜」で描かれている「いじめの解決策」が、「何だかモヤモヤする」と話題になっていました。
主人公の男の子が、ある方法でいじめっこを止めるのですが、それに対し「ただの同調圧力でいじめた側が反省していない」「まさに日本社会の縮図」といった否定的な声があがっています。その方法とは以下のようなものです。
主人公 「先生もいってたじゃない!みんな人権があるんだから、むりやりかばん持ちやおつかいをさせちゃいけない!」
主人公 「クラスのみんな同じ意見なんだよ」
みんな 「そのとおり!!」
いじめっこ 「わっ」
主人公 「どうする? いじめをやめてくれる?」
いじめっこ 「わ、わかった」「もうしない」
みんな 「ワーイ!」
ちなみに、このマンガはたびたび話題にあがるもので、1997年に発刊されたものです。2013年には同名の冊子が発刊されており、2013年版では、1997年版とは異なるいじめ防止・解決策が提案されています。先生からクラス全員に対し「考えてみましょう そんな時、『自分がこうしてもらえたら」って」と問いかけ、子どもたちは自分の経験を思い浮かべながら、どうすればいいかひとりひとり考えていました。
なお、法務省の資料「学校におけるいじめに関する人権侵犯事件の推移」によると、平成21年が1787件、その後増え続けており、平成24年3988件、平成25年4034件と報告されています。
(林健太)
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