盆栽ティラミスに苔パフェ 「盆栽カフェ」で“わび・さび”を堪能してきた

ティラミスの上でカイワレが芽吹いているぞ。

» 2015年03月06日 10時53分 公開
[朝井麻由美,ねとらぼ]

 渋谷で今、“盆栽”が食べられる。東急ハンズで期間限定オープン中の「BONSAI CAFE(盆栽カフェ)」のメニューである。苔や土をイメージしたスイーツを、スコップのような形のスプーンでザクザク掘り、“わび・さび”を感じながら食べるのだという。それだけでは何がわびさびなんだかよく分からないが、さっそく食べに行ってみた。

 注文したのは、「BONSAI ティラミス 〜芽吹き〜」(490円)、「苔 〜BONSAI〜 パフェ」(490円)、「抹茶ラテ 〜BONSAI〜」(480円)の3つ。

 まずはティラミス。植木鉢のような容器の真ん中で芽吹いているのは、なんとカイワレだ。


画像 「BONSAI ティラミス 〜芽吹き〜」。スプーンがスコップ

 近くで見ると、どう見ても土。


画像 土から生えているカイワレ

 表面の土は、砕いたオレオクッキーが使われており、スコップスプーンで掘り進めていくと、クリームやチョコレートスポンジが出現する。味はあっさり甘さ控えめ。甘すぎず、重すぎず、主張しすぎず。わびさびである。

 そして、苔パフェ。こちらは想像した以上に苔だった。パフェというより、苔。


画像 「苔 〜BONSAI〜 パフェ」

 近くで見ると……、苔だ!


画像 すごく……、苔です

 苔の部分は抹茶のスポンジを細かくしてふりかけられている。スプーンを入れると、粉雪のようにふわふわさらさら崩れてゆく。雑に手を動かして食べ始めたため、堂々たる苔然とした表面はあっけなく崩壊してしまった。表面がさらさらしすぎていて少々食べにくい、という感想を抱いたのだが、要はしとやかにスプーンを動かさねばならないということだ。わびさびである。ちなみに、中身はあずきや栗入りの抹茶プリンになっている。

 盆栽ティラミスと苔パフェと比べたら、やや派手さに欠けるが、抹茶ラテには盆栽のラテアートが施されている。埼玉の大宮盆栽美術館にある「五葉松 銘 千代の松」をかたどっているらしい。


画像 「抹茶ラテ 〜BONSAI〜」

画像 盆栽スイーツ三銃士

 もちろんカフェ内で楽しめるのは、盆栽スイーツだけではない。盆栽に詳しくなれるパネルが店内のそこかしこに展示され、ミニチュア盆栽なんかもある。


画像

画像 大宮盆栽美術館にある盆栽をミニチュア化したもの

 実際に購入できる盆栽コーナーを覗くと、寒くて葉をつけていない慎ましやかな盆栽が並んでいた。


画像 ワンコインで買える盆栽も

 中でも、ひときわ目を惹いたのは、苔盆栽。


画像

 先ほど食べた苔パフェと比べてみると、わりと一致。


画像画像 左が苔パフェ。右がリアル苔

画像画像 明日から始められる盆栽グッズコーナー

 赤や黄色などの華やかな色味は一切なく、懸命に土や苔の擬態をするスイーツ。そして東急ハンズの通常の商品に混じってさりげなく置かれている盆栽グッズ。実にわびさびな盆栽カフェなのであった。開催は2015年4月5日まで。日本のわびさびがそこにある。

朝井麻由美(@moyomoyomoyo)。フリーライター・編集者・コラムニスト。ジャンルは、女子カルチャー/サブカルチャーなど。ROLa、日刊サイゾー、マイナビ、COLOR、ぐるなび、等コラム連載多数。一風変わったスポットに潜入&体験する体当たり取材が得意。近著に『ひとりっ子の頭ん中』(KADOKAWA中経出版)。構成書籍に『女子校ルール』(中経出版)。ゲーム音楽と人狼とコスプレが好き。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議