旬を迎え寒さとともに甘さをます野菜、日本人が大好きな「大根」がおいしい季節です!
日本の野菜の代表ともいえる「大根」の奥深い魅力を少しのぞいてみましょう。
鍋やおでんが恋しくなる季節がやってきました。そんな晩秋から冬にかけては、「大根」がおいしくなる季節。日本各地、その土地の風土によって姿、形、味もさまざまな「大根」。八百屋やスーパーで最もポピュラーな「青首大根」だけでない、日本の野菜の代表ともいえる「大根」の奥深い魅力を少しのぞいてみましょう。
2000年以上昔に日本へやってきた「大根」。いにしえの歌に詠まれた呼び名は“おほ(お)ね”
記憶に新しいことと思いますが、今年の秋に厚生労働省が発表した統計によると、(国民健康・栄養調査を基に、2012年11月のある1日に約3万2000人を対象に食べた野菜の量を調べたそうです)。日本人が最も多く食す野菜ランキングのトップにあげられたのは「大根」でした。漬物で、煮物で、サラダで、おろしで、刺し身のツマでと、一年中大根は大活躍。冷蔵庫に常に常備されているご家庭も多いことでしょう。
そんな大根の歴史をひもとくと、「大根」が生まれ故郷の地中海沿岸からはるばるシルクロードをわたり日本へ伝わったのは、約2000年前のことだとか。大根が登場する最古の文献は、千数百年前のもの。古事記や日本書紀に出てくる仁徳天皇の歌に“おほ(お)ね”という言葉があり、「大根」は古代では「大きい根=おほ(お)ね」と呼ばれていたことがわかります。
その後、漢字の「大根」をあてはめられ、発音も次第に“だいこん”となっていったのでしょうか。
江戸時代の大根は味自慢の個性派揃い! 今に残る江戸東京野菜「練馬大根」、「亀戸大根」、「大蔵大根」
さて、時代変わって、江戸時代の「大根」はどんなものだったのでしょうか。すでにこの時代に百万都市であったという東京・江戸。人々の食卓を支えるために、各地で多くの野菜が栽培され、様々な大根も登場していたようですよ。
五代将軍綱吉が、練馬村で脚気療養中につくらせた大根が、「練馬大根」のはじまりと言われています。関東ローム層の土に良く合い、自然交雑を重ね、実にいろいろな練馬系大根が誕生したとか。ちょうどその頃、かの沢庵和尚が“たくあん漬け”を考案。練馬大根は漬物用の大根として、江戸〜昭和のはじめまで大きな発展を遂げたのです。今でも「練馬」と聞けば「大根」をすぐ思い浮かべるのは、こんな歴史があるからなんですね。
また、“おかめ大根”とか、“お多福大根”とか、愛らしい名前で呼ばれていたのが、根の長さ25〜30センチ、直径も3〜6センチと小ぶりな「亀戸大根」。これは、初物好きの江戸っ子が、春先に葉と根を一緒に浅漬けにして食べていたものなのだそうです。
ほかにも、秋つまりという練馬大根の改良種が、東京・世田谷の大蔵原(今の東京農大周辺)で広まった「大蔵大根」という品種もあります。今では青首大根の台頭によりすっかり見かけなくなりましたが、世田谷区では“まぼろしの大根”といって栽培を再開しています。大根本来のほろ苦さが残る味わいは格別。さらに、味がしみやすく荷崩れもしないことから、煮物に抜群とされ密かな人気となっています。
ビタミン&ミネラルの宝庫「大根の葉」は捨てないで! 存分に活用しましょう
全国的に「青首大根」が主流になった理由は、葉っぱが広がらず畑での植え付け面積を取らない点と、買い物カゴにすっぽり入る手頃な大きさが主婦層にうけたということは、世田谷区の農家さんに聞いた話。そんな青首以外にも、三浦大根や聖護院大根、桜島大根など、古くからその土地で栽培されている「地大根」があります。
先述の「大蔵大根」もその一つですが、世田谷のJAで見ると大きさもバラバラ、長さもバラバラですが、だいたい40〜50センチ、直径6〜8センチ位の円筒形。葉の部分もボリュームたっぷりで、真っ白な根もさることながら、青々とした「葉っぱ」がおいしいのが特徴です。
実は、βカロテン・ビタミンC・ビタミンK、葉酸といったビタミンや、カルシウム、カリウムなどのミネラルを含む「大根の葉」は、「緑黄色野菜」に分類されるほど栄養価抜群。なんとカルシウム量は小松菜に匹敵するほどで、ほうれん草と比較するとビタミンCも鉄分もカルシウムもかなり多く含んでいるそうです。
胃腸の働きを整え、便秘や冷えの解消など健康や美肌に効果があるというので、この冬はぜひ葉っぱつきで購入したいですね。
葉付きで入手した場合は、すぐに根と葉を切り分けることをおすすめ(付いたままだと栄養がどんどん葉っぱに持っていかれちゃうんです)。
さっとジャコや胡麻と炒めたり、生でサラダにしたり、浅漬けやナムルにしたり、おみそ汁の具にしたり、干して入浴材にしたりと葉っぱの調理法&用途は様々。さっと茹でたり、干した後に冷凍すれば、日もちもします。
ちなみに、大根のふろふきをつくる場合、茹でるのもいいのですが、切って面とりした後に蒸すのもおすすめ。その後、じっくりだしを含ませて、ほっこりあつあつ食卓でお楽しみください。
寒い季節に甘さとみずみずしさを増す「大根」。ぜひこの冬は、旬を迎えたそのおいしさを、葉っぱごと存分に満喫したいものですね。
関連リンク
関連記事
- 日本人が一番食べてる野菜なーんだ!? 厚労省が発表
おでん食べたくなった。 - 寒くなったらやっぱりおでん! 実は、大衆文化を体現したオモシロ料理なんです
おでんが今のようなかたちになるまでには、歴史をまたいでいくつもの変遷がありました。 - 新宿駅の地下通路に巨大なニンジンや大根生える
にょきにょき。 - 新競技「スケボー大根おろし」爆誕 とんでもない方法で大根おろしを作る動画がダイナミック
大根おろし(上級者向け)。 - 富士山、宮島、前方後円墳……「ご当地カレー百景」がどうかしてる
ごはん1.5キログラム。 - 神奈川の「新堀ファーム」の直売所で、ハート型や星型のきゅうりが買えるらしい!
これはかわいい! 買いに行きたい!
Copyright (C) 日本気象協会 All Rights Reserved.
-
【追記あり】夫に「油買ってきて」と頼んだのに、手ぶらで帰宅した理由はまさかの…… とんでもないオチに「やめてww」「久しぶりに大爆笑」
-
1歳息子の“はじめての寝落ち”が140万再生 10歳兄のやさしい行動に「なにこの平和でかわいい世界」「最高に癒やされる」と絶賛の声
-
「予言者いた」「先見の明」 大谷翔平選手&真美子さんの結婚を2021年時点で予言(?)している投稿が発掘され話題に
-
北海道内の移動距離を本州と比較したら…… 感覚がバグるマップ画像に「これが北海道」「大きすぎる」
-
生後1カ月の赤ちゃん「ぼく泣かないもんねっ」 うるうるおめめとへの字口が「はぁ〜たまらん!」「ぐぁぁああああっっ」取り乱すほどかわいい
-
「一番イチャイチャしているように見える」 大谷選手が公開した写真でドジャース山本由伸選手の“手つなぎ”?が話題に 「そっちに目が行く」
-
「妻の服を勝手に着て脱げなくなったムキムキ夫とデカワンコ」に爆笑の嵐 シュールすぎる状況が500万表示突破
-
“おしりが5日で変わる”トレーニング! 「明日からやるか」「1日1回だけなら続けられる」と累計3000万再生突破
-
大好きなボールを100個プレゼントされたときのワンコの表情に「放心ww」「引いてない?」 直視できない姿がSNSで話題
-
赤ちゃんが妙に静かだと思ったら…… 思わぬものへの“真剣モード”に笑顔になる人続出「たれたもちもちほっぺたまらん!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- 昭和時代に“無かった物”が写っている……? 細かすぎて伝わらない「未来から来たことがバレた写真」に6万いいね
- 「マジで汚い」「こんなもんです」 辻希美、“大散乱”のリビングと“新”キッチンの差を公開し共感の声集まる
- 双子の赤ちゃん、姉が全力でくしゃみして…… 被害にあった妹の反応に「生後3ヶ月でドリフのコントw」「めちゃどっちもカワイイ」と絶賛の声
- 「よくも病院に連れてきたな……」とにらむ猫、先生が来た瞬間 驚きの変貌に爆笑の声「これがほんとの猫かぶり」
- 急に片耳がたれたワンコ、慌てて病院にいった結果…… 「こんな可愛い診断結果初めて見たよw」「笑っちゃった」と反響
- 「何羽いる?」一見普通の“草むら”、よく見ると……? 思わず絶叫まちがいなしの1枚に「どっさりいるw」「まさに迷彩!」
- 店員に「この子は懐きませんよ」と言われたチンチラ、家に来て3日後…… 人を信じる姿に「愛が伝わったんですね」
- 元SDN48光上せあら、目を離した隙に……子どもが商品を触り“全買取” 「子連れママに厳しすぎないか?」
- 柴犬を子どものように育てた結果、人間みたいな行動をするようになった 何気ない幸せな日常に「完全に家族の一員」「全部が愛くるしい」
- 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
- パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
- “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
- 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
- 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
- 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
- 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
- “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
- 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
- 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」