「猟奇的だけど……」 「不機嫌な果実」で大胆演技をみせる高梨臨の本音
悪女、だが、それもいい。
林真理子さんの不倫小説を約20年ぶりに連続テレビドラマ化した「不機嫌な果実」(テレビ朝日)。一癖も二癖もあるキャストによる愛憎劇が反響を呼ぶ中、この人も例外ではなかったようだ。
ヒロイン・麻也子の友人で、高梨臨さん演じる竹田久美。清純な面持ちとは裏腹に、麻也子の夫・航一(稲垣吾郎)と不倫関係を結んでいたことが明かされる展開に、視聴者には衝撃が走っている。
高梨さんが「侍戦隊シンケンジャー」で白石茉子(シンケンピンク)を演じたのは7年前。その後も「花子とアン」「Dr.倫太郎」「5→9〜私に恋したお坊さん〜」「ヒガンバナ」など多くのドラマや映画に出演している。
侍戦隊シンケンジャー以来のテレ朝連ドラとなる不機嫌な果実では、バツイチ女性役ということもあり、不倫に対して嫌悪感をあらわにしていたのはどこへやら。徐々に大胆な演技で悪女のポジションを確立していく姿は思わず天を仰ぎたくなるほど。これまでのイメージと大きく異なる役どころに、高梨さんは何を思うのか。本人に聞いてみた。
「久美は猟奇的だけど意外と一番普通の人間っぽい」
―― 「不機嫌な果実」のオファーがあったとき、どのようなことを思いました?
高梨 この作品のタイトルは聞いたことがあったんですけど、内容は全然知らなくて。調べてみると、すごいディープな大人の話なんだなと。
自分もいろいろとドラマに出演させていただく中で、そろそろ大人っぽい役をやってみたいという気持ちもあったので、いいタイミングと思って挑戦したいなと。体当たりではあるんですが、何か新しいイメージが表現できたらいいなと思っています。
―― 大人の男女の係わり合いがある作品への出演はすごく新鮮で驚きです。この作品の出演が決まってから、昔に放送された連ドラもご覧になったり?
高梨 はい。母にも当時のことを聞いたりして。当時の作風を知る母は出演することを「やめなよ〜」って反対してました(笑)。
―― 高梨さんが演じる竹田久美は、離婚を経験していて、高梨さん自身より年上の設定ですよね。どんなイメージを?
高梨 日々イメージが変わっていっているんですけど、最初はすごくマジメで、不倫を嫌っていて、でも寂しさを募らせていて。だんだん久美の中の寂しさが増しているというか、不倫をすることでその人への独占欲や女性ならではの嫉妬や執着が出てきたりして、みんなの関係をかき乱していく危険性をはらんだ危ない道を走ろうとするんですよね。
客観的に見ると、久美は猟奇的な人だと思う部分もあるんですけど、いろいろ考えてみると、現実的なんですよね。意外と一番普通の人間っぽい。それに納得できないわけでもないから怖いなと(笑)。
―― ポスタービジュアルもこれまでの高梨さんのイメージとはかなり違いました。
高梨 撮影初日にポスターや予告のビジュアルを撮ったんですよね。そのときはまだ役どころもつかめてなかったんですけど、細かく指示をしてくださって。指示された中でできるだけ自分が思う色気を出そうとしましたね。
結婚、恋人、友達にするならこの人
―― この作品の制作発表のとき、キャストそれぞれに結婚相手、恋人、友達にするなら誰? と聞く場面がありましたよね(関連記事)。高梨さんは結婚するなら市原隼人さんを挙げていました。
高梨 市原さんは、事務所の先輩でもあるんですが、ドラマ「カラマーゾフの兄弟」(2013年)では恋人役もやらせていただいたりして、唯一人柄をよく知っていたんです。本当に真っすぐで熱くて、誠実で。「この人なら不倫しないだろうな」って。
―― 一方、恋人には稲垣さんを挙げていました。
高梨 稲垣さんはいろいろ知ってそうで、新しいことを教えてもらえそう。ちょっと謎で陰がある雰囲気だけど、面白いじゃないですか。振り回されそうだけど楽しそうだなって(笑)。恋愛するくらいがちょうどよい刺激なのかなって。
―― 先ほど「不倫しない」を結婚相手に求めていましたが、高梨さんが恋人に求めるものは?
高梨 人として興味がずっと持てる方、ですかね。そこまで安心感はなくていいんですけど、恋人の期間はお互い刺激を与え合って成長できたらいいなと思いますね。
―― 友達として挙げられていた成宮さんはいかがですか。
高梨 私、これまで、成宮さんはほとんどお話したことがなくて、現場でもほとんどお会いしていないんですけど、みんなが集まっているときとか、すごく楽しそうにお話されていたりするのを見ると、あぁ、明るい感じの方なのかなって。
―― 最後に、ドラマについて一言お願いできますか。
高梨 金曜深夜の放送ですし、週末を楽しむ気持ちで気軽に見ていただければと。かなり深いドロドロの不倫話だからこそ、気楽に笑ってみていただけるようなものになっていると思うので、どなたにも見ていただきたいですね。
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制服はいいものだ。異論は認めない。
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