廃墟遊園地「化女沼レジャーランド」が引き取り手を募集中 かつては年間20万人が訪れた人気レジャー施設
閉園後も当時の遊具がそのまま残っており、廃墟マニアの聖地として一部では有名でした。
宮城県大崎市にある廃墟となった遊園地「化女沼(けじょぬま)レジャーランド」が買い取り手を捜しています。所有者から依頼を受けたという、廃墟マニアのよごれん(@yogoren)さんのツイートが注目を集めています。
化女沼レジャーランドは1979年に「化女沼保養ランド」として開業。その後「化女沼レジャーランド」と改名し、当時のレジャーブームに乗る形で人気に。かつては年間約20万人が訪れる、宮城県で1、2を争うレジャー施設でした。
しかし、時代の流れには逆らえず2000年に閉園。閉園後16年間たった今もほぼ全ての遊具がそのまま残されており、一部では「廃墟マニアの聖地」とも呼ばれていました。
さらに、閉園後の2003年になって敷地内に温泉がわくことが判明。専門家によると宮城県内の他の温泉にも引けを取らない良泉とのこと。
編集部では、化女沼レジャーランドの持ち主である古川商会の後藤孝幸社長に電話取材。今の様子や買い取りの条件について伺いました。
―― 化女沼レジャーランドは、どんなきっかけで開業されたのでしょうか?
私はもともと、いろいろな事業を手掛けていました。当時、国を挙げてのレジャーブームが起こり、日本中に遊園地ができたんですよ。ここもその1つです。ただ、ブームが過ぎた後は、うちに限らず、大資本のところ以外は生き残れませんでしたね……。
―― 現在は閉園されていますが、どのような状態なのでしょうか?
NHKの番組「熱中人」や「新日本風土記」で取り上げられたことがきっかけで、国内外問わず取材が来るようになりました。他にも カメラ会社から撮影に使いたいとの依頼があったり、企業さんがバスで見学に来られることもあります。映画ロケに使われたこともありました。
聞いた話では、閉園した遊園地で今も遊具が残っているのは化女沼レジャーランドぐらいで、それで注目されているようです。新しいものはどんどんできますが、古いものはなくなっていきますからね……。
ただ、私も既に85歳で後継者がいないので、今は基本的に現地案内などはお断りしています。
―― なぜ、よごれん(@yogoren)さんに買い手探しを依頼をされたのでしょうか?
NHK「熱中人」で取り上げられた時、よごれんさんが「廃墟熱中人」として当レジャーランドに取材に来てくださったのがきっかけです。その後もよごれんさんの尽力によってNHKの「新日本風土記」で特集されたり、見学会を開催していただいたりと、大変お世話になりました。そんな中で「引き取り手を捜している」という話をしたところ、協力してくださるとお申し出いただいたんです。
―― どんな方に買っていただきたいですか?
バラ売りではなく、一括で買ってくださる方を探しています。それ以外は特に「こんな方に」「こういう事業に」という希望はありません。
なにぶん、私も高齢で、後継者もいないので、誰かに引き継いでもらいたいのです。
今までに見学に来た方の中には、温泉に注目した方や、野外ステージに注目した方もいらっしゃいましたね。10年以上たっていますが遊具の他にゴルフ場やゲートボール場、ホテルもありますし、色んなパターンが考えられると思います。
東北自道・長者原スマートインターから3分。辺りを自然公園に囲まれた風光明媚な場所、建築制限なし、朽ちているとはいえさまざまな遊具がそろっていて、温泉まで出るというかなりレアな場所。廃墟マニアのみならず、撮影やサバゲーフィールドなど、いろいろな用途が考えられそうです。
価格は非公開ですが、周辺の実勢価格×坪数×温泉堀削費実費を目安に交渉になるとのことで、よごれん(@yogoren)さんが相談・連絡を受け付けています。また「現地を見たいという声が多いようでしたら、開放日を設けたいと思います」とのことです。
(ちまころ)
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