「2番じゃダメなんです!」 同人誌印刷大手、カープ日本一不達成で怒りの「割増2%」キャンペーン開始の暴挙
すでに2人のお客さんがキャンペーンを利用しているとのことです。
同人誌印刷大手の「栄光」が、10月29日に行われたプロ野球日本シリーズで広島東洋カープが惜しくも日本一を逃したことを受け、「2番じゃダメなんです! 怒りの逆ギレ!! 2%割増」キャンペーンをスタートしました。同人誌印刷業界で「割り増しキャンペーン」を行うのは、今回が初めてとみられます。
広島県福山市にオフィスを構える栄光は、これまでにも広島カープを応援するキャンペーンを実施していましたが(関連記事)、10月12日に公式サイトで「《日本一になった場合》と《夢破れた場合》の事前告知」を発表。
カープが“栄光の日本一を勝ち取った場合”には、同人誌の全セットを10%割引。“栄光をつかめず、夢破れた場合”には、同人誌の全セットを対象に2%割り増し(申告制)するとしていました。
そして、日本シリーズ終了翌日にTwitterを更新。「シャレのつもりで思いついた《夢破れた場合》のキャンペーンですが、予告のとおり月曜から実施します。黒田投手の引退とも重なり、今回ばかりは特別な思い入れがありました。お許しください」と本当にキャンペーンを実施することを告知。
当初キャンペーンの開始日を「夢破れた日から」としていたのに、実際の開始が10月31日からとなった経緯については「昨夜(10月29日)、致命的な点差がついた時点でテレビを消し、灯りを消し外界との接触を絶っておりました。やっと気持ちを整理してこのツイートができるまでに回復しました」と説明しています。
なぜ割り増しに踏み切った? 栄光に取材
それにしても、優勝時の割引セールやキャンペーンはよく見かけますが、優勝を逃した時の「割り増しキャンペーン」は異例中の異例。なぜこのようなキャンペーンを考案したのか担当者にお話を伺いました。
――なぜこのようなキャンペーンを考案されたのでしょうか
栄光:私たちが主に印刷している同人誌はある種「シャレの世界」です。ですからこうしたシャレのようなキャンペーンがあっても良いかなと考案しました。
――「2番じゃダメなんです! 怒りの逆ギレ!! 2%割増」キャンペーンというタイトルも印象的ですよね
栄光:このタイトルは言葉遊びの気持ちからつけました。昔、国会議員の方が「2位じゃダメなんでしょうか?」と発言したことが元ネタになっています。
――キャンペーンを発表したときの反響はいかがでしたか
栄光:お客さんからの反応は良かったですね。好意的に捉えてくださる方が多かったです。社内でも反対はありませんでしたが「本当にやるんですか」という声はありました。
――広島カープが惜しくも日本一を逃してしまったことについては、どう感じておられますか
栄光:Twitterにもつづらせていただきましたが、かなり心に傷を負っています。選手の皆さんは本当によく頑張ってくれて、責める気持ちは全くありません。ただ、采配の差で敗れてしまったのかな、と……。幻の第7戦では、黒田投手の登板が告知されていましたので、ぜひ黒田 VS 大谷の対決を見たかったですね。残念です。
――2%の割り増しはどのような用途で使われますか
栄光:2%分は募金のようなものと考えており、別途集計して報告する予定です。使途としては現場で頑張っているスタッフの心のケアのため、年末の忘年会でのビンゴ大会の商品購入費などに充てさせていただくと思います。ただ、集まりすぎてしまった場合には、「還元キャンペーン」を予定しています。
――実際にキャンペーンを利用した方はいるのでしょうか
栄光:10月31日、11時の時点で2人の方が申し込んでくださいました。お二方とも結構大きい金額の発注だったので、驚きました。もちろんキャンペーンは申告制ですので、自動的に割り増し料金が加算されることはありません。
惜しくもカープ日本一を逃し、失意の栄光スタッフさんたち。励ましてあげようという方は、ぜひ栄光を使ってあげてください。来年こそは、目指せ日本一……!
(Kikka)
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