NEC、目的音と環境雑音を分けて事象を判別する「音状況認識技術」を開発
犯罪・事故の検知などに活用されます。
» 2016年11月28日 17時20分 公開
[ねとらぼ]
NECは、最先端AI技術群「The WISE」の1つとして、収集した音を目的音と環境雑音に分けて認識する「音情報認識技術」を開発しました。
従来の技術では、広い範囲から目的音を検知する際に多くの環境雑音が混入し、小さな目的音の検知感度が下がる・目的音を環境ごとに学習させる必要があるなどの課題がありました。今回開発した「音状況認識技術」は未知の環境雑音を分け、環境によらない構成音を検知し、構成音の組み合わせパターンから事象を判別することで、これらの課題を解決する技術。環境雑音が多く存在する広い範囲でも小さな音を逃さず検知可能で、目的音を環境ごとに学習させる必要がなく、未知の環境でも容易に導入できます。
この技術は音響検知の国際コンテスト「DCASE2016」で、雑音中の日常音検知部門で第1位を獲得。検証の結果、従来比5倍の遠距離でも十分な検知ができることが確認されているそうです。NECはこの技術により、公共施設や観光地における犯罪・事故の検知など、さまざまな環境の高精度な認識を実現するとしています。
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