今度は宮城県か! 60歳の婆さんがカイジの黒服みたいなのをバッサバッサなぎ倒す「登米無双」公開
“無双”って言っちゃってるよ。
佐賀県のロマンシング佐賀、大分県の湯〜園地と地方の公式クレイジー企画がよく話題になる昨今、今度は宮城県が「Go! Hatto 登米無双」なる金の掛かったよく分からない何かを公開しました。登米市のソウルフード「はっと」を守るため、おばあちゃんが敵をバッサバッサなぎ倒すという内容の、本格アクション動画となっています。世はまさに地方狂乱動画時代。
動画は、平和な登米市の日常的な光景から始まります。豊かな自然と、小麦粉を水で練って熟成させたものを指で薄くのばしてゆで上げた郷土料理「はっと」が魅力的。
しかし、そんな平和な日常は、突如として崩れ去ります。漫画「カイジ」に出てくる黒服みたいな連中が、突然「はっと」を「ご法度」として禁止にしてしまいました。これはダジャレではなく、「おいしすぎて『百姓の米作りがおろそかになるのではないか』と心配した領主がご法度(禁止)にしたことから、『はっと』と呼ばれるようになった」という料理の語源をからきています。
一体この黒服集団は何なのかと思いプレスリリースの設定を読んでみたところ、「謎の集団」としか書かれていませんでした。勝手にやってるなら警察が動けよ。登米市は無政府地帯か。
市民が悲嘆に暮れる中、出掛けていたお婆さん「トメ」が帰宅。街中が「ご法度」にあふれているのを見るや、怒りをあらわにしながら木の棒一本を持って単身黒服集団に殴り込みをかけます。
ちなみに動画のタイトルにもなっていますが、動画内でも「登米無双」という字幕が出ます。はっきり「無双」って言っちゃったよ。いいのか。まあいいか。
そしてこの後の展開がすさまじく、トメさんが大量の黒服たちを棒1本で次々にしばき倒していきます。演劇のようなレベルではなく、本格的なアクションシーンが繰り広げられますトメつええぇぇ! お主こそ真の登米無双よ!
何だこれはリアルなCG合成か、もしくはトメさんが若い人の特殊メイクなのか……と思ったら、演じているのが殺陣歴約30年という女優・ナレーター・殺陣師・日本舞踊家の金子早苗さん(61)でした。ガチの人だ。納得の本格アクションぶりです。
そんな無双アクションにより、大量の黒服たちを全て倒しきったトメさん。途中から戦いというより逃げる黒服を一方的にしばき倒しているだけだった気もしますが、ともあれついに謎の集団の本拠地である館にたどり着きました。
館の中でも大量の黒服たちをしばき倒すトメさん。最上階では、ボスらしき男がはっとを1人おいしそうに食べていました。お前が独占するためだったんかい。ちなみにハットをかぶっていますが……そういうことなのかな?
とうとう対峙するトメさんとボス。1対1のガチ対決です。
しかしこのボスが超強く、トメさんは追い詰められてしまいます。圧倒的ピンチ! 登米市はこのままはっとをご法度にされてしまうのか!
しかしその時、トメさんに登米市の皆の笑顔が、思い出が、そしてはっとの味がよみがえる!
力を取り戻しすトメ! ボスの腕を振り払い、投げ飛ばす! トメの帰りを待つ皆思いが、そしてはっとが、トメの力となってボスを締め上げる! ボスを館から投げ落とすトメ! 勝った! 登米市の平和とはっとは守られたのだ! あーもうなんだこれ! 俺は一体何を見せられているんだ! おばか! 登米市のおばか!!
「地方は派手な動画作りゃいいと思ってるだろ」感が溢れすぎた同動画ですが、これは「登米市の魅力を全国に発信する目的で制作された」もの。動画内では多くの登米市民をはじめ、布施孝尚市長、栗山健作副市長、登米市の観光PRキャラクター「はっとン」なども出演しています。この手の動画には市長が出なければならないという条例でもあるのでしょうか。
登米市の魅力が伝わっているのかどうかは判断に困りますが、少なくともはっとはちょっと食べてみたくなったのではないでしょうか。宮城の味を感じてみたい方は、今すぐGo! Hatto!
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