先端テクノロジーを活用したSFっぽい学問「人間拡張学」誕生 人工知能、ロボットなどを人間と一体化
人間が時空を超えて高めあう「能力のインターネット」が実現するかも。
ソニー、東京大学が共同して、人工知能やVR、ロボットといった先端技術により、人間の能力を高める学問「人間拡張(ヒューマンオーグメンテーション)学」を立ち上げることが発表されました。SFの時代がやってくる予感!
名称に用いられている「ヒューマンオーグメンテーション(Human Augmentation)」は、ソニーコンピュータサイエンス研究所副所長、東大大学院教授を務める暦本純一氏が提唱している概念。人間とテクノロジーを一体化させ、認知、身体能力などを拡張する方法を開発することを意味しており、存在感や健康状態に影響する身体システムのような領域も対象になるそう。これまでにも、「ウェアラブルセンサーやネットワークで自分の体験を他者と共有する」「ドローン、ロボットなどを使って自分の体から離脱した視点を作り出し、トレーニング支援に役立てる」といった研究が行なわれています。
「人間拡張学」では、将来的に「IoA(Internet of Abilities/能力のインターネット)」という社会基盤を構築することも視野に入れた研究が進められるとのこと。これが実現すると、人間はさまざまなテクノロジーの力を借り、空間と時間を超えて相互に能力を強化しあうことができるようになります。いったいどんな世界なのでしょうか……。現代人には想像することさえ難しそうです。
「ヒューマンオーグメンテーション学」の講座は2017年4月からスタート。東大大学院情報学環・学際情報学府で3年間実施し、関連業界の活性化、人材育成などに貢献するとしています。
(マッハ・キショ松)
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