西表島の「ゼブラアナゴ」など56種で絶滅のおそれ 環境省、海洋生物のレッドリスト発表

世界的にも珍しい「オガサワラサンゴ」は国内で絶滅と判断。

» 2017年03月23日 07時00分 公開
[マッハ・キショ松ねとらぼ]

 環境省が、絶滅のおそれがある日本の海洋生物をまとめたレッドリストを公表しました。世界的に希少な「オガサワラサンゴ」が国内で絶滅とされたほか、絶滅危惧種に56種が選定されています。


画像

 環境省では1991年から陸域、陸水域の野生生物を主な対象に、絶滅の危険性を評価するレッドリストを制作しています(関連記事)が、海洋生物の評価に着手したのは2013年度のこと。今回のリストには、専門家らが4年間かけて検討を行った結果が反映されています。

 「魚類」「サンゴ類」「甲殻類」「軟体動物(頭足類)」「その他無脊椎動物」という5つのカテゴリーに分類された約1万種のうち、絶滅危惧種とされたのは計56種。人の手が入りやすい沿岸部や限られた範囲に生息する生物などが多く、西表島以外ではあまり確認されない「ゼブラアナゴ」、小笠原諸島父島に固有の「オガサワラベニシオマネキ」をはじめとした種は、もっとも厳しい「絶滅危惧IA類」に。干潟に生息し全国的に減少傾向にある「ツバサゴカイ」、それを宿主とする「ウチノミカニダマシ」などは、ついで絶滅の危険性が高い「絶滅危惧IB類」とされました。


画像 生息地域の海底の土砂が汚染されていることから、絶滅の危険性が極めて高いと判断


画像 小笠原諸島父島にのみ本種が生息。生活排水などに起因する干潟環境の変化で、個体数が減少しています


画像 かつては全国の干潟にいた生物


画像 「ツバサゴカイ」のみを宿主にしていると見られ、絶滅の危険性が連鎖的に高まっています

 国内で絶滅したとされた「オガサワラサンゴ」は1935年に小笠原諸島父島で採取されたものの、ほとんど確認例がなかったサンゴの一種。標本は日本とインドネシアに現存しているのみで、世界的にも珍しい種と考えられています。

 なお、今回のレッドリストでは224種が絶滅のおそれについて判断できない「情報不足」に該当。同省は「詳しい情報が得られれば絶滅危惧に判定」される可能性があるとしています。


画像 長年にわたって確認されていなかった「オガサワラサンゴ」は絶滅と判断

マッハ・キショ松

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」