ヤッターワンのモニュメントが稲城に登場だワン! 山寺宏一、大河原邦男らが勝利のポーズで祝福

大河原邦男さんのお気に入りのヤッターメカは意外なあのキャラ。

» 2017年04月23日 14時09分 公開
[田下愛ねとらぼ]

 4月22日、東京都・稲城市の南多摩駅前で「南多摩駅前まちびらき式典」が開催されました。同式典内では、アニメ「ヤッターマン」の人気犬型巨大ロボット・ヤッターワンのモニュメントの除幕式が行われ、ヤッターワンのデザインを手掛けた稲城市在住のメカニックデザイナー・大河原邦男さん、2008年版「ヤッターマン」でヤッターワンの声を担当した声優の山寺宏一さんらが出席しました。

ヤッターワン・モニュメント除幕式 ヤッターマン1号のガンちゃんと2号のアイちゃんさながらにヤッターワンに搭乗した大河原さんと山寺さん ※2人がつかまっているバー、実際は危険なので、通常はつかまってはいけないそうです

 1977〜1979年にかけて放映されたアニメ「ヤッターマン」は、タツノコプロによるタイムボカンシリーズの2作目。宝のありかを記すという謎の石“ドクロストーン”をめぐってヤッターマンとドロンボー一味が冒険と戦いを繰り広げ、「今週のビックリドッキリメカ」「ブタもおだてりゃ木に登る」など数々の名(珍)セリフ・名(珍)場面を生み出したシリーズ屈指の人気作です。2008年にはリメイク版が放送されました。

 「機動戦士ガンダム」「装甲騎兵ボトムズ」などで知られる大河原邦男さんのデザインを感じさせる作品を稲城市に設置する「メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクト」の一環として、南多摩駅前に登場したヤッターワンのモニュメント。この日、稲城市の公式キャラクター・稲城なしのすけの時計台とそろってのお披露目となりました。

ヤッターワン・モニュメント除幕式 高さ約2メートルのヤッターワンのモニュメント。後方にバーが設置されていて、ヤッターワンに乗っているような記念写真が撮れます

ヤッターワン・モニュメント除幕式 大河原邦男さんとマルチクリエイター・井上ジェットさんがデザインを担当した稲城市の公式キャラクター“稲城なしのすけ”

 除幕式に続いて、大河原さんと山寺さんによるトークイベントが行われました。

ヤッターワン・モニュメント除幕式 左から大河原邦男さん、山寺宏一さん、司会のアニメ評論家・五十嵐浩司さん

 「めちゃめちゃうれしいんだワン。自分のやったキャラがモニュメントになるのは初めてなんだワン。やっといてよかったワン」と、ワンワン多めのヤッターワン声で喜びを表した山寺さん。初代「ヤッターマン」や「破裏拳ポリマー」「おらぁグズラだど」など、タツノコ作品が大好きだったそうで、小学生のころにものまねをしていたという“グズラが鉄を食う声”や、さらに“犬”つながりでおなじみ「アンパンマン」のチーズや馬(ピクルス)の声なども披露しました。最近、「彼岸島X」で50のキャラクターを担当したことも話題になった山寺さんですが、動物そのものにしか聞こえないその声のクオリティーは、まさに神業。「そこまでリアルにやらなくていいです」といわれることもあるんだとか。すごすぎる。

ヤッターワン・モニュメント除幕式 以前放送された「人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙」で「本当にすごいと思った声優」第1位に輝いた山寺さん。その驚異の演技力に稲城の皆さんもびっくり

 日本を代表する元祖メカニックデザイナーの大河原邦男さん。「ガンダム」をはじめシリアスなロボットアニメも多数手掛けており、「ヤッターマン」のようなコミカルな作品とリアルな作品で描き方は違うのか? と聞かれると「あ、一緒ですよ」とあっさり。世界観が全く違う作品作りについて「息抜きになるんですよね。タイムボカンシリーズみたいなところでチャレンジングなデザインをして反響を見て、またリアルなロボットに反映させるとか、両方やっていると精神衛生上すごくいいんです」と話し、さらに「やわらかいのとハードなのと両方できると、その間が全部できることになるので、生活が安定するんですよ(笑)」と冗談混じり(?)なコメントも。

ヤッターワン・モニュメント除幕式 「ガッチャマン」でデビューした大河原さん。その後、「破裏拳ポリマー」などハードな作品をやっていた中、初めて手がけたコメディタッチのソフトな作品が「ヤッターマン」だったそうです

 「ヤッターマン」ではヤッターワン、ヤッターペリカンなどの主要メカやおだてブタをはじめとするコクピットメカ、さらにナレーションも担当し、劇場版では16もの役を演じた山寺さん。もちろん、山寺さんが演じたメカの数々は大河原邦男さんがデザインを担当しており、大河原さんいわく「ヤッターマン」で一番好きなメカは「2008年版の場合は、ヤッターアンコウ」とのこと。

ヤッターワン・モニュメント除幕式

 その理由として、「30年前のヤッターアンコウは上からパイロットの主役の2人が見えないんですが、(2008年版では)キャノピーにして、商品にしたときに中に2人が見えるようにデザインに落としこむのがうまくいった」と語った大河原さん。さらにお気に入りとして、「羽をつけてかなり先鋭的にして面白かった」というヤッターペリカン(2008年版)や「おだてブタのヤシの木」とまさかの“木”も。ヤシの木も大河原さんがデザインしていたとのことで、山寺さんも司会の五十嵐さんもまさかの事実に驚き、「この駅にそのうちヤシの木が立つかも」(山寺さん)という話まで持ち上がりました。

 楽しいトークショーの最後は、おなじみ「ヤッターヤッターヤッターマン!」と勝利のポーズの声を皆であげ、“ヤッターワン”山寺さんが「ヤッターワン! ワオ〜ン!」と雄たけびをあげて締めくくられました。

ヤッターワン・モニュメント除幕式 「いっちょいくか、勝利のポーズ!」

 2016年、稲城長沼駅高架下に作られたガンダムとシャア専用ザクに続いて、今年も大河原メカのモニュメント設置が実現した稲城市。ガンダムにヤッターワンと日本を代表するロボットが集結し、もはや彼らがいるかぎり、悪は栄えないメカニカルな町になっていきそうです。

ヤッターワン・モニュメント除幕式 ヤッターワンと当日、イベントにやってきていた稲城なしのすけくん

(C)タツノコプロ・読売テレビ 2008 (C)K.Okawara・Jet Inoue

田下愛


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2408/31/news036.jpg 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほどの変貌が379万表示「そこだけボッ!ってw」 半年後の現在について聞いた
  2. /nl/articles/2408/30/news121.jpg 「地獄絵図」「えぐすぎやろ……」 静岡・焼津市の地下歩道が冠水 “信じられない光景”にネットあぜん
  3. /nl/articles/2408/31/news073.jpg 「よくこんなものが……」 米不足でメルカリに米出品→疑問の声も 運営は“禁止出品物”に「然るべき対応」
  4. /nl/articles/2408/31/news025.jpg 次男に塩対応の柴犬、いよいよ次男の帰省最終日を迎え…… 本音が出た瞬間に「不意に泣かせるのやめて欲しい」と感動の声
  5. /nl/articles/2408/30/news017.jpg 最上位グレードのハイエースを“50万円の底値”で購入したら…… 驚きの実物に「ある意味最強」「正直、羨ましい」
  6. /nl/articles/2408/30/news188.jpg 実写「着せ恋」、キャストに物議 海夢の再現度が高すぎるタレントを推す声あがる 「逆になんであかせあかりさん以外の人……」
  7. /nl/articles/2408/29/news193.jpg 「なんで欲しいと思ったんですか?」 酔った勢いで購入 → 後日届いた“まさかの商品”に反響 「理性あったら買わないw」
  8. /nl/articles/2408/28/news142.jpg 明石家さんま、69歳バースデー迎え長男から幸せ呼ぶ“輝かしいプレゼント” 同席した元妻・大竹しのぶは「最高の笑顔でした」
  9. /nl/articles/2408/31/news084.jpg 仕事早いな! 大谷翔平の愛犬“デコピン”、大反響の始球式がさっそくTシャツ化 「こ、これは……」「欲しい!」と爆売れの予感
  10. /nl/articles/2408/30/news113.jpg 「これ600円なの?」 大谷翔平が長く愛用しているデコピンの“おやつ入れ”、始球式で注目「おそろだった」「真美子さんが選んだのかな」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  2. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  3. 「苦手な芸能人は誰?」 あのちゃん、女性芸能人を“実名で即答” 「ここ最近で一番笑った」「強すぎる」
  4. ホテルでチェックアウト、忘れ物で多いのは? ホテル従業員が教える「圧倒的に多い忘れ物」
  5. 乳がん闘病中の梅宮アンナ、抗がん剤治療で「髪の毛ほとんどなくなっています」 帽子かぶり「ああ、来たか」
  6. 「キティちゃんのお面だと思ったら……」 ひっくり返すと“まさかの正体”に11万いいね
  7. 「凄すぎる…」「ガチで滝」 “市ケ谷駅の冠水”が衝撃与える 階段に大量の水が流れる様子も…… 東京メトロに経緯を取材
  8. 「早すぎます」「一体なにが」 52歳ボディービルダー、訃報1週間前に最期の投稿で“人生初の試み” 恋人は「亡くなる数時間前まで普通にお出かけも」
  9. お盆で帰省した次男に、柴犬も猫もまさかの反応→どちらも豹変して爆笑 「涙出てきました」「おもろ可愛過ぎ(笑)」
  10. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
  2. 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
  3. 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
  4. 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  5. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  6. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  7. 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
  8. 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」