特定の眼鏡を掛けた人にだけ見えるPCディスプレイに驚きの声多数 「謎技術」「どうなってんだ」「これ欲しい」

ニヤつき過ぎには注意です。

» 2017年08月24日 16時30分 公開
[宮原れいねとらぼ]

 何にも映っていない画面を見て作業しているだと? ――特定の眼鏡を掛けた人にだけ見えるディスプレイが製作され、Twitterで「すごい!」「どうなってんだ」「これ欲しい」と話題になっています。もしかして最強ののぞき見防止仕様なのでは……!?



パソコン ディスプレイ 画面 見えない 眼鏡 偏光 レンズを通した時だけ画面が表示されているだと……?

 「周りの目を気にせずネットサーフができる」と投稿された動画では、ディスプレイに真っ白な画面しか表示されていないノートパソコンが。そしてそこに登場したのは薄い一枚の眼鏡レンズらしきもの。それがディスプレイの前にきた瞬間、そのレンズの中にだけネットサーフしているブラウザ画面が映し出されています。これは一体……?


パソコン ディスプレイ 画面 見えない 眼鏡 偏光 通常時は何にも見えない画面真っ白状態です

パソコン ディスプレイ 画面 見えない 眼鏡 偏光 あれあれあれ……?

 投稿したのは「clear-mint」のサークル名で同人活動などを行っているゆき(@yk_ichinomiya)さん。仕組みについてはツイートでも軽く解説していますが、一言で言うと、もともとディスプレイに貼られていた画面を見るために必要なフィルターをはがしてそれをレンズの形にしたというシンプルなものです。

 液晶パネル(ディスプレイの画像表示部分)の表面には“偏光フィルター”という、液晶が発した光をコントロールするための薄い層があり、それをノートパソコンからはがすことで映像が真っ白に。あとは偏光フィルターを使った眼鏡があれば(動画中では映画館の3Dメガネを使用)、それを掛けている人しか見えないディスプレイの完成です(関連記事)。



 ゆきさんに思いついたきっかけについて聞いてみると、職場に廃棄予定のパソコンがあり、それを分解して遊ぼうと思ったのが始まりで、最初は「冷陰極管の交換手順を調べようと思っていた」そうです。しかし「ふと、液晶パネル自体の構造が気になり、偏光フィルターをはがしたら面白いのでは……?」という発想から、それまでの知識や以前に聞いた話などを思い出しつつ制作するに至ったとのこと。

 改造可能なものについては「通常のパソコンの液晶であれば基本的にOKだと思われます」と、だいたいは大丈夫そうですが、製品・種類によっては分解が困難かもしれないとしています。ちなみにスマホの液晶は試していないため不明です。

※「有機ELディスプレイ」については「液晶パネルとは構造が異なるので同じことはできません」とのこと


パソコン ディスプレイ 画面 見えない 眼鏡 偏光 不思議なレンズの正体は「偏光フィルター」でした

 また考えられる用途についても伺うと、やはり第一は「ショルダーハッキング(のぞき見)の防止です」とゆきさん。公共の場でネット閲覧する際の“アカウント乗っ取り”や“ストーカー被害”に遭う危険性を下げる方法として、一定の有効性が望めるのでは? と提案しつつ、他にも「一風変わったデジタルサイネージ(電子看板)」という案に、「公共の場で少し恥ずかしいコンテンツを視聴する際にも使えると思います」と紳士的な案も出してくれました。すごい分かる。

 ただし、同様の偏光フィルター眼鏡でのぞかれた場合は見られてしまうという注意点は覚えておくべきでしょう。ゆきさんは映画館の3Dメガネのフィルター(円偏光フィルター)を裏返すことで直線偏光フィルターとして使えたとのことでした。


パソコン ディスプレイ 画面 見えない 眼鏡 偏光 当たり前ですが、きちんと眼鏡として両目でかければ全画面が見られます

 仕組みが簡単だと分かると一度試してみたくなりますが、素人が実際にやろうとすると「ええい、分からん!」となるのがオチです(※真似する場合は自己責任で)。ゆきさんも「偏光フィルタをはがした液晶は元に戻すことは難しいですし、作業は感電やケガの危険もあります」と話していて、実際に手袋なしでの作業中には破片で指先がズタズタになることもあったそうです……。

 そこでゆきさんは、思った以上に質問等を含め反響があったこともあり、「作り方を知りたい!」という方向けの同人誌を発行予定。中身は実際の作り方に、解説やイラスト付きの活用法の紹介をまとめた薄い本となる予定です。

 こちらは10月22日開催の技術書オンリーイベント「技術書典3」での頒布予定で、当日は今回作ったノートパソコンの展示も行いたいとしています。



画像提供:@yk_ichinomiyaさん

(宮原れい)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  2. /nl/articles/2412/20/news034.jpg 「博物館行きでもおかしくない」 ハードオフ店舗に入荷した“33万円商品”に思わず仰天 「これは凄い!!」
  3. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. /nl/articles/2412/20/news050.jpg 「マジかーーー!」 新札の番号が「000001」だった…… レア千円を入手した人が幸運すぎると話題 「555555」の人も現る「御利益ありそう」「これは相当幸運」
  5. /nl/articles/2412/20/news148.jpg 浅田真央、男性と“デート” 驚きの場所に「気づいた人いるかな?」
  6. /nl/articles/2412/20/news016.jpg 身内にも頼れず苦労ばかりの“金髪ギャルカップル”→10年後…… まさかまさかの“現在”に「素敵」「美男美女でみとれた」
  7. /nl/articles/2412/18/news144.jpg 海岸で大量に拾った“石ころ”→磨いたら…… 目を疑う大変貌に「すごい発見!」「石って本当にすてき」【カナダ】
  8. /nl/articles/2412/18/news047.jpg トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  9. /nl/articles/2412/15/news077.jpg 生後1カ月の保護子猫、後頭部を見るとあのアルファベットが……→9カ月の現在にびっくり 「プレミアム猫」「本当にPですね」
  10. /nl/articles/2412/19/news190.jpg 辻希美、17歳長女・希空に「ダサすぎるって」とツッコんだ格好 
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」