「CDを買うのは一つのイベントだった」 CD黄金期世代が語る“CDならではの魅力”漫画に共感の声
友達の部屋のCD棚から生まれる会話――CD世代のいろんな思い出。
SpotifyやApple Musicなど定額制音楽配信サービスの登場で、音楽をデジタルで聴く人がますます増えてきた日本の音楽市場――そんな中、「がっつりCD世代として青春時代を過ごした作者のおもいで話をきいてほしい」と、CDならではの魅力を語った4ページの漫画がTwitterで多くの共感を集めています。
作者は、LINEクリエイターズスタンプで「うさロック」「うさメタル」「吹き出しに群がる猫」「怪鳥ハシビロさん」など数々の人気スタンプを生み出しているサドルとペダルさん(@Pedalandsaddle)。デジタル音楽は場所を取らないし好きな曲だけ買えるなど利便性があると踏まえた上で、ハシビロコウのキャラを使ってCDの良さをコミカルに説明していきます。
まずは「CDを買うのは一つのイベントだった」ということ。CDはアルバムが1枚2500円〜3000円くらいで、若い人は月に1、2枚買えるのがやっとでした。そのため購入そのものに、普段行けない良い店でディナーを食べるような特別な楽しみが発生していたと振り返ります。
「コミュニケーションツールとしての良さ」も。CD黄金時代はお気に入りの貸し借りはもちろん、友達の部屋に初めて入ったときはCD棚を物色するのが自然な流れで、その人の趣味がわかれば会話も膨らみました。現代は好きな音楽がスマホに詰まっている人が増えていますが、「友達のスマホのミュージックフォルダ見せてほしいとお願いするのはなかなかハードルが高い」と、交流の生まれにくさを指摘。
他にはCDコンポといった再生機器にイコライザー表示などクールなものが多いこと、初回限定盤やBOXセットなどパッケージが凝っていることに所有する喜びがあったことなど、さまざまなCDの魅力をあげていきます。確かに、開封してCDを取り外すと、バックインレイに表ジャケットにつながるような写真やイラストが描かれていたりしてめっちゃテンション上がったんだよなー。
最近はプロ志向のバンドマンや大手レーベルスタッフですらも「CDかったこと無い」「グッズとフェスのほうが儲かる」と言う人が出てきた、とサドルとペダルさん。もうミリオンセラーが連発していた頃のようにCDは売れず、レコードのように市場規模を小さくして残っていくだろうとしつつも、「CD黄金期があったから今の音楽があることも忘れないでほしい」と訴え、漫画を締めくくりました。
Twitterでは作者のCD愛に、「泣けます」「わかる」とうなずく人が続出。「歌詞カードのフォントへのこだわりまで思いを巡らすと、聴き方も変わってくる」「早く家に帰って聴きたい、ついに家だ、さあ聴くぞ、とワクワクする気持ちはDLじゃ味わえないモノ」と、いろんなCDならではの良さが寄せられています。
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