ニュース
» 2018年01月14日 15時00分 公開

中学受験のリアルを描く漫画『二月の勝者』 第一志望校に絶対合格させる塾講師は神様か悪魔か?

「君達が合格できたのは、父親の『経済力』。そして、母親の『狂気』。」

[宮原れいねとらぼ]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 すでに地域によってはシーズン入りし、2月から本格化する中学受験をテーマにした漫画『二月の勝者-絶対合格の教室-』(高瀬志帆)の連載が、週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)の新年1号から始まっています。これが中学受験界のリアル……!


中学受験 漫画 二月の勝者 スピリッツ 時に悪魔のような目を見せる塾講師の黒木蔵人。出てくる言葉に重みが……


 「中学受験生のうち、第一志望に受からないのは何割でしょう?」。この答えは残酷にも「7割」と、ほとんどが受からないという現実が立ちふさがる中学受験ですが、塾講師の主人公・黒木蔵人(くろき くろうど)は「君達全員を第一志望校に合格させるためにやってきた」と自己紹介する“受験の神様”のような存在。

 しかし、彼の発言はときに怖いほど過激です。


中学受験 漫画 二月の勝者 スピリッツ 都内で中学受験をする児童は「4人に1人」と多い

 雪が降る中、試験会場に応援として駆け付けては、わからない問題を見つけパニックになる受験生の子どもに的確に解き方を教える黒木。後日その姿を塾で称賛されるも、「仕事ですから」と一言。また小学6年生が塾に落とす金額(平均150万円)の話をしては「それを考えると雪をかぶることくらい」と、生々しい理由を隠すことなく伝えます。

 さらには続けて「『受験塾』は『子どもの将来』を売る場所です」と冷徹な目を見せて語り、公開模試(オープンテスト)を「『新規顧客』獲得のチャンス」「金脈を獲りに行きますよ」と話す姿は完全に悪魔。あえてそんな言い方をするのはなにかワケがありそう……?


中学受験 漫画 二月の勝者 スピリッツ トップ塾の講師だけに指導の実力は確かですが

中学受験 漫画 二月の勝者 スピリッツ しかしこの発言の過激さ。なぜここまで“拝金の悪魔”のような言い方をするのか……?

 そんな面を見ると最悪にも思える黒木ですが、教室での指導や受験生の親に対しては、辛辣ながらもハッキリとした考えのある言葉で相手の心に刺さる内容を話すなど、さすがもともと“バケモノ級トップ塾”に所属していたスーパー講師だと感じるシーンも。

 例として子どもの親に正面から「平凡な子ですね」と堂々と伝え、「凡人こそ、中学受験をすべきなんです」という言葉の理由を相手にわかるように数字の話も交え説明していく姿はすごいの一言。

 物語は彼がそのトップ塾「フェニックス」から、合格実績の悪い塾「桜花」の吉祥寺校に新校長としてテコ入れにやってくることからスタート。もう1人の主人公で研修からようやく正式な桜花の講師となった佐倉麻衣の視点で描かれ、真っすぐな彼女の今後の成長や忘れられない過去との向き合い方も気になるポイントとなっています。


中学受験 漫画 二月の勝者 スピリッツ 子どもの親御さんに言い放つ「凡人にこそ中学受験」という言葉の理由とは?

 毎年めまぐるしく変動し、またさまざまな意見も上がる「中学受験」について、明るい部分だけでなくその裏までスポットを当てて描いていく同作品。実際に受験するかどうか我が子の決断が迫っている父親・母親だけでなく、誰が読んでもその現実にある激動の世界に興味が湧いてくる、そんな価値観が変わるかもしれない1作です。

 コミックス1巻は2月9日発売予定。ちなみにビックコミックの公式サイトでは第1話の試し読みが可能です。


中学受験 漫画 二月の勝者 スピリッツ まだまだ未熟な佐倉先生のこれからも気になるところ


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2312/02/news048.jpg 「明らかに写真と違う」 東京クリスマスマーケットのフードメニューが物議…… 購入者は落胆「悲しかった」
  2. /nl/articles/2312/03/news054.jpg 藤本美貴、“全然かわいくない値段”のテスラにグレードアップ スマホ一つでの注文に「震えちゃ〜う!」
  3. /nl/articles/2312/02/news075.jpg 黒木啓司の妻・宮崎麗果、1年空けずにフェラーリを追加購入 愛車は高級外車ぞろい「何台目!?」「カッコいいの一言」
  4. /nl/articles/2312/07/news009.jpg 「入居者が全くいない」ボロボロの築古アパートをリノベしたら……? 驚愕の“激変ぶり”に「すてきです!」
  5. /nl/articles/2312/03/news018.jpg 黒猫に見えるニャンコ、“かわいすぎる秘密”をかくし持っていた……! まさかの事実に「じゃないんだ」「白い……!」
  6. /nl/articles/2312/03/news015.jpg ハムスターが「寒い寒い!」とスライディングお布団→「スヤァ」 人間味あふれる“ぬくぬく姿”が「可愛すぎ注意」と話題
  7. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. /nl/articles/2312/03/news012.jpg 猫たちがストーブの特等席を陣取るが、大事な事に気付き…… 「おかあさーん!!」とシンクロで訴える姿に冬の訪れを感じる
  9. /nl/articles/2312/02/news003.jpg ちいかわデザインのおくすり手帳を開いたら……? “まさかの中身”に衝撃走る「絶対に笑ってはいけない」
  10. /nl/articles/2311/30/news197.jpg 一世風靡の52歳元アイドル、がん受診の遅れ巡って後悔しきり 同じ病で亡くした母思い「怖さわかってるはずなのに」「自業自得なんです」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  2. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」
  3. 愛犬と外出中「飼いきれなくなったのがいて、それと同じ犬なんだ。タダで持ってきなよ」と言われ…… 飼育放棄された超大型犬の保護に「涙止まりません」
  4. ミキ亜生、駅で出会った“謎のおばさん”に恐怖「めっちゃ見てくる」 意外な正体にツッコミ殺到「おばさん呼びすんな」「マダム感ww」
  5. 永野芽郁、初マイバイクで憧れ続けたハーレーをゲット 「みんな見ろ私を!」とテンション全開で聖地ツーリング
  6. 道路脇のパイプ穴をのぞいたら大量の…… 思わず笑ってしまう驚きの出会いに「集合住宅ですね」の声
  7. 柴犬が先生に抱っこしてほしくて見せた“奥の手”に爆笑&もん絶! キュンキュンするアピールに「あざとすぎて笑っちゃった」
  8. 病名不明で入院の渡邊渚アナ、1カ月ぶりの“生存報告”で「私の26年はいくらになる?」 入院直後の直筆日記は荒い字で「手の力も入らない」
  9. 小泉純一郎元首相、進次郎&滝クリの第2子“孫抱っこ”でデレデレ笑顔 幸せじいじ姿に「顔が優しすぎ」「お孫さんにメロメロ」
  10. デヴィ夫人、16歳愛孫・キランさんが仏社交界デビュー 母抜かした凛々しい高身長姿に「大人っぽくなりました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「酷すぎる」「不快」 SMAPを連想させるジャンバリ.TVのCMに賛否両論
  2. 会話できる子猫に飼い主が「飲み会行っていい?」と聞くと…… まさかの返しに大反響「ぜったい人間語分かってる」
  3. 実は2台持ち! 伊藤かずえ、シーマじゃない“もう一台の愛車”に驚きの声「知りませんでした」 1年点検時に本人「全然違う光景」
  4. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 西城秀樹さんの20歳長男、「デビュー直前」ショットが注目の的 “めちゃくちゃカッコいい”声と姿が「お父さんの若い頃そっくり」「秀樹が喋ってるみたい」
  7. “危険なもの”が体に巻き付いた野良猫、保護を試みると……? 思わずため息が出る結末に「助けようとしてくれてありがとう」【米】
  8. 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. おつまみの貝ひもを食べてたら…… まさかのお宝発見に「良いことありそう」「すごーい!」の声
  10. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」