あたしこのパイ苦手なのよね……怖すぎる「ニシンのパイ」の本当の姿
「あたしこのパイ苦手なのよね」も納得。
「あたしこのパイ苦手なのよね」
映画「魔女の宅急便」でおなじみの「ニシンのパイ」を見て、「えー、おいしそうなのになあ」と思ったことはありませんか?
イギリスの郷土料理として実在するニシンのパイは、あの女の子のセリフも納得のものだったのです。
本場の「星を見上げるパイ」
このフィッシュパイは実在するイギリスの家庭料理です。料理名は「Stargazy pie(星を見上げるパイ)」というロマンチックなもの。ではさっそく本場イギリスの「星を見上げるパイ」をご覧いただきましょう!
「星を見上げるパイ」とはズバリ、「魚が星を見上げているパイ」のことだったのです。
ちなみに、伝統的なレシピではピルチャードというニシン科のイワシ類が使われますが、もともとはニシンを含む7種類の魚で作られるもので、現在でも代用品としてニシンを使うことがあります。
エピソードはかっこよかった!
見た目こそ前衛的なパイですが、「スターゲイジーパイ」は、イギリスのコーンウォールの伝統的な料理であり、発祥の地であるマウゼル村を救ったいわれもあるんですよ。
むかしむかし、港村であるマウゼルでは、冬の嵐に船を出せなくなってしまいました。クリスマスも近かったのに、村中の人々が空きっ腹を抱えて苦しんでいたのです。
そのとき一人の勇敢な漁師トム・バーコックが嵐の中ひとり海へと漕ぎ出していきました。村人が彼を心配する中、彼は嵐に荒れ狂う波を乗り越え、村中に配れるほどの魚を抱えて帰ってきたのです!
その時彼はとれた魚を全てパイに入れ、魚の頭部をパイから突き出す形にしました。彼の尽力と魚のパイが、マウゼル村を飢餓から救ったのです。以後、トム・バーコックの勇気をたたえ、毎年12月23日にこの「スターゲイジーパイ」を作る伝統となりました。いい話だ……。
他にもある! こんな雑学
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