「プログラムの実行を許可しますか?」 いちいち全部のJavascriptに「はい」を押さないと見られないサイト爆誕 開発の意図は?
「承諾なしに閲覧者のPCを動作させるサイトは違法」とする警察の見解に対する、「サイト閲覧時の挙動すべてに承諾を要求すると、面倒なことになりますよ」というカウンターになっている。
「以下のプログラムの実行を許可しますか?」――そんなダイアログに、いちいち「はい」と答えないと閲覧できないブログが公開され、仕様の恐ろしさで話題となっています。試してみたところ、サイト表示までに押した「はい」は全部で17回(!)。一体なぜ、こんな面倒なことを……。
その背景には昨今物議を醸している、マイニングツール「Coinhive」を巡る摘発問題がありました。Coinhiveはサイトに専用のJavaScriptコードを埋め込んでおくことで、閲覧者の端末を使って仮想通貨を採掘し、サイト運営者に収益をもたらすというもの。しかし6月に入って、Coinhiveをサイトに設置していた運営者が不正指令電磁的記録(ウイルス)供用や保管などの容疑相次いで摘発される騒動があり、技術者から問題視されていました。
閲覧者の承諾を得ずにPCを動作させるのはウイルス供用にあたる、というのが警察側の判断ですが、それならば一般的なWeb広告なども「いちいち閲覧者の承認をとらずにPCを動作させているプログラム」ということになります。なぜCoinhiveだけが問題視されるのか――というのが技術者側の言い分でした。
今回公開されたブログ記事は、直接的な言及こそないものの、こうした「Coinhive摘発問題」へ一石を投じた形になりました。「警察の言う『違法』を厳密に回避してサイトを作ると、あらゆるWebコンテンツに煩雑な承認が必要になりますよ」という皮肉にも読めます。同ブログを運営するエンジニアの清水正行さんは、「今のところ、ユーザーの同意を得なくてはならないプログラムと、無許可で実行してよいプログラムの定義がはっきりしない」として、ひとまず全てのプログラムに対して同意を求める仕組みを作ったと説明しています。
編集部が詳細を聞いたところ、Coinhiveの件は念頭にあったものの、開発理由の半分は技術的興味だったもよう。EU諸国でもGDPR(EU一般データ保護規則)の影響で、個人情報を求める際にJavaScriptの実行を止めて閲覧者の同意を得る手法が必要となっており、その検討をしている開発者のブログを読んだのがきっかけだそうです。
この記事で公開されていたライブラリを試してみたところ、清水さんの環境ではうまくいかなかったため、独自の方法でJavaScriptの一時停止を実行することに。それでも全てを停止させることは難しかったと、後日記事につづっています。
ただ、「日ごろあまり意識していない、『サイトの閲覧時、知らないうちに読み込まれて実行されているプログラムの多さ』は分かりやすく可視化できたかな」とも。極端な話、全てのサイトが当該記事のように厳密な承認を求め出したらネットそのものが破綻するでしょうし、承認が必要なプログラムと不要なプログラムの線引きこそ、厳密かつ適度に決めてほしいと考えさせられた次第です。
(沓澤真二)
関連記事
警察庁が「仮想通貨マイニングツール」に注意喚起 「法的根拠が示されていない」と批判も
法的な線引きがあいまいなままに摘発が行われる状況に批判や懸念の声が。漫画海賊サイト、利用者にも大きなリスク サイト開いただけで“仮想通貨採掘”の実態
ある大手アダルト系海賊版サイトでは、不正なサイトへ誘導する可能性のあるものが30日間で2000件以上あったそうです。自分の“経県値”は何点? 47都道府県の訪問経験を数値化するサービス「経県値」がアプリになって登場
どの都道府県にどのくらい訪問したかしてないかが数値とマップでわかります。最短30分で医師が家に来てくれる「ファストドクター」に助けられた漫画が話題に 運営会社に話を聞いた
高齢者の対応から始まったという「ファストドクター」。一体どのように運営されているのでしょうか。エースコック「わかめラーメン」が35周年記念でわかめを3.5倍に増量する暴挙 担当者に企画意図聞いた
わかめうまー!「安室透(助手)」と「沖矢昴」の名刺がもらえる! 伝説の「コナン」書店フェアがパワーアップ
名刺の裏側には安室さんとLINEで友達になれるQRコードも。働き方改革の急先鋒? 「株式会社週休3日」がSNSで話題に
どんな会社なのか?福岡市、隠しキーワード付きゴミ分別検索機能を発表 彼氏→捨てるかどうかもう一度考えてみて
使いたくなるアイデア。新聞から殺虫スプレーが飛び出す、折ると「G」になる……KINCHOのユニークな新聞広告 制作の裏側は
たびたびSNSで話題になるKINCHOの新聞広告。宣伝担当者に心がけていることを取材しました。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
まるで絵画 SNSで公開された“世界屈指の美しい犬”の姿に「女神様」「サラブレッドのお馬さんかと」
捨てられて真っ黒だった元野良猫が、家猫になった今では…… 真っ白で幸せいっぱいの暮らしに「ほんときれいな美猫さんに」「胸が熱くなる」
猫たち、日常を写した1枚に爆笑ポイントを詰め込みすぎてしまう 108万件表示された光景に「猫4匹いる!?」「笑っちゃったw」
ハロプロアイドル、自撮り加工での大失態暴露「最悪です」「あー恥ずかしい」 やらかし写真は投稿済でファンの反応まちまち
ロッチ中岡、「エンゼルスの大谷翔平」をすべり込みセーフで撮影 “お別れ1時間前”の写真に「マジ? 奇跡だ」「さすがもってる!」
同居猫のおしりを嗅いで「テメェ屁こいたなぁ!!!!!??(怒)」と理不尽ギレする猫の姿に抱腹絶倒「夜中に爆笑させないで」「名作」
入院で2週間不在だったママを待ち続けた猫、再会の瞬間…… 涙を誘う喜びあふれる“お返事”に「深い絆に涙が」「嬉しさがひしひしと」
木村拓哉、「DA PUMP」ISSAとの舞台裏ショットが感動モノ「兄弟みたい」「泣きそうになる」 “縁のあるチームTシャツ”に反響「愛を感じます」
King Gnu井口理、プライベートでスペイン旅→同行した“超大物”に驚きの声 「まさかの」「番組一本できるやつ!」
4児のパパ・岩隈久志、“スタイル抜群”と話題の長女が20歳バースデー 感慨深すぎる父娘ショットで「何歳になっても可愛くて」
- オール巨人、30年モノな“伝説の1台”に自負「ここまでキレイな車はない」 国産愛車の雄姿に称賛の声「気品がある」「凄くエレガント」
- 「明らかに写真と違う」 東京クリスマスマーケットのフードメニューが物議…… 購入者は落胆「悲しかった」
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 田中みな実、“共演した姉”の存在に反響「居るとは聞いていたけど」「激似やなぁ」 すらっとしたたたずまいに「品のあるお方」
- 藤本美貴、“全然かわいくない値段”のテスラにグレードアップ スマホ一つでの注文に「震えちゃ〜う!」
- マックで「プレーンなバーガーください」と頼んだら……? 出てきた“予想外の一品”に驚き「知らなかった」
- 伊藤沙莉、“激痩せ報道”の真相暴露→広瀬アリスの株が上がってしまう 「辱めったらない」告白に「アリスちゃん、ええ人や〜」
- 「あなたは日本人?」突然送られてきた不審なLINE、“まさかの撃退方法”に反響 「センス良い」「返しが秀逸」
- “鬼ダイエット”で激やせの「Perfume」あ〜ちゃん、念願の姿に「着れる日が来るなんて」と大喜び
- 900万再生のワンコに「電車で笑ってしまった」「つられてめちゃくちゃ笑っちゃうw」 “突然魔王になった犬”に腹を抱える人続出
- 「酷すぎる」「不快」 SMAPを連想させるジャンバリ.TVのCMに賛否両論
- 会話できる子猫に飼い主が「飲み会行っていい?」と聞くと…… まさかの返しに大反響「ぜったい人間語分かってる」
- 実は2台持ち! 伊藤かずえ、シーマじゃない“もう一台の愛車”に驚きの声「知りませんでした」 1年点検時に本人「全然違う光景」
- 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
- 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
- 西城秀樹さんの20歳長男、「デビュー直前」ショットが注目の的 “めちゃくちゃカッコいい”声と姿が「お父さんの若い頃そっくり」「秀樹が喋ってるみたい」
- “危険なもの”が体に巻き付いた野良猫、保護を試みると……? 思わずため息が出る結末に「助けようとしてくれてありがとう」【米】
- 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
- おつまみの貝ひもを食べてたら…… まさかのお宝発見に「良いことありそう」「すごーい!」の声
- 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」