コラム
» 2018年07月20日 11時00分 公開

大西洋は「大」、太平洋は「太」になった“本当の理由”

テストでうっかりミスるやつ。

[ねとらぼ]

 ヨーロッパ、アメリカのあいだに位置する海は「『大』西洋」。アメリカ、アジアのあいだにあるのは「『太』平洋」。よく似ていますが、後者は「大」に点が入ります。テストでうっかり間違ってしまった経験がある人も多いのでは?

 この違いについて「太平洋は『Pacific Ocean』を翻訳したもの。Pacificには平和、太平という意味があるから『太』と書く」などと説明されることがありますが、これは誤りなんだとか。一体、どういうことなんです?



大西洋は「大」、太平洋は「太」になった“本当の理由”

 16世紀、史上初の世界一周に成功したとされるマゼランは、ある大洋をラテン語で『Mare Pacificum(平穏な海)』と命名。この英語訳が「Pacific Ocean」で、日本語訳は「太平洋」――。このような説明は辞典などにも掲載されているものの、岩手大学名誉教授・米地文夫氏によると“短絡的な理解”とのこと。

 同氏の解説をざっくりまとめると「そもそも太平洋にはさまざまな呼称や書き方があり、スムーズに定着したわけではない」というものになります。

 例えば、イタリア人宣教師マテオ・リッチが17世紀初頭に作成した「坤輿万国全図」(こんよばんこくぜんず)では、太平洋がいくつかに分けられ、以下のような呼称が使われているとのこと。

  • 大東洋
  • 墨瓦蝋泥海
  • 寧海

坤輿万国全図の一部

 この他にも「東海」「東洋海」「大日本海」などさまざまな名前があり、太平洋という表現が初めて使われたのは、マゼランの航海から約300年後のこと。イギリス人宣教師が手掛けた「地理全誌」(1853〜1854年)に見られるそうです。しかし、ややこしいことに、その著者自身は点が入らない「『大』平洋」を用いているといいます。

※Pacific Oceanには「Grand Ocean」という呼び方も存在。米地文夫氏は、両者を合わせた「Grand Pacific Ocean」の訳として『大』平洋が採用されたとしている。

 また、明治初期の日本でも「『大』平洋」という書き方が見られ、「大」「太」のどちらも使われていたとか。この表現の混在は1903年、国定教科書に「『太』平洋」と記載されたことで収まったとのこと。

 つまり、歴史をさかのぼると「『太』平洋」「『大』平洋」はともに間違いではなかったというわけ。元も子もない話になってしまいますが、その片方「『太』平洋」だけが正解とされるようになった理由は「教科書にそう書いてあるから」ということができそうです。



主要参考文献


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

先週の総合アクセスTOP10

  1. 勝手に「サービス終了ゲーム総選挙」をやったら6700票も集まってしまったので結果を発表します 2位の「ディバインゲート」を抑えて1位に輝いたのは……
  2. ママとの散歩中、田んぼにポチャンした柴犬さんが帰宅後…… パパに一生懸命アクシデントを報告する姿がいとおしい
  3. “26歳年の差婚”の菊池瑠々、第4子妊娠を発表「もう、とにかくうれしいです!」 年上の夫も満面の笑み
  4. 桐谷美玲、隠し撮りに「絶対ヤバい顔」 “ほぼ半目”な不意打ち写真に「100点満点に可愛い」と全力フォローの声
  5. 村田充、3匹目の愛犬の存在明かす 神田沙也加さんから引き取ったブルーザーとは「数日で仲良くなりまして」
  6. 三浦孝太、母・りさ子誕生日に“家族4ショット”でお祝い キングカズも笑顔の写真に「家族が1番!」
  7. バレー日本代表の清水邦広の再婚に盟友・福澤達哉さん「相手は私ではございません」 元妻は中島美嘉
  8. 「駅の待合室をバケモンが占領している」→“謎の生き物”の正体について大分県立美術館に話を聞いた
  9. 滝沢カレン、倖田來未の“バックダンサー”になりすまし 感極まって「人一人洗えるくらい泣きました」
  10. 宮崎駿愛用の「電動消しゴム」が故障 → サクラクレパス公式が倉庫の奥から発掘 Twitterが繋いだ温かな展開が話題に

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「どん兵衛」新CMに星野源が復活も衝撃の新展開 “どんぎつね”吉岡里帆の正体明かされ「完全なホラー案件」「狂気を感じる」
  2. ハラミちゃん、“公称145センチ”も本当の身長にゴチメンバー驚き 「デカイっていわれるのが嫌になっちゃって……」
  3. 西川史子、退院を報告 「生きていて良かったと思っていない」と告白も、力強い現在の心境明かす「私は医師です」
  4. 「もうアヒル口」「美人確定ですね!」 板野友美、生後2カ月娘の“顔出しショット”にみんなメロメロ
  5. 「気ぃ狂いそう」 木下優樹菜、生配信中止で“涙のおわび動画” やらかしたスタッフに「生きてたらミスぐらいする」
  6. 東大王・鈴木光、“お別れの笑顔”で司法試験合格を報告「本当にありがとうございました」 SNS閉鎖に涙のエール続々
  7. 「こんな普通に現れるの?!」「バレそうで心配」 倖田來未、駅のホームに“普通に並ぶ”姿にファン驚き
  8. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」「どストレートに餅で笑った」と称賛集まる
  9. 第1子妊娠のすみれ、母・松原千明と2年ぶりに涙の再会 「やっとママに会えました」と感動的な親子ショット公開
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」