「予想を超える売れ行き」からの「販売休止」はなぜ起こる? スポーツドリンクメーカーに聞く「猛暑と西日本豪雨の影響」
どうして「増産→需要に応える」が難しいのか。
製品が予想を超える売れ行きで、販売停止状態に―― 時折、ニュースなどで目にする現象ですが、よく考えると不思議な話。売上アップのチャンスなのですから、「予想を超える売れ行きで、増産などの対応をした結果、販売数が増えた」の方が自然に感じるかもしれません。
記録的な猛暑でスポーツドリンクの需要が高まっているなか、「アクエリアス」では、一部製品が販売できない状態に(関連記事)。また、「ポカリスエット」でも納品遅延が発生していることが発表されています。
こういった事態を受け、ネット上には「生産数なんてすぐに増加できるだろう」「品薄商法ではないか」といった書き込みが現れていますが、実際はどうなのでしょうか。「需要が増えて、販売できない」現象はなぜ起こったのか、両製品のメーカーに取材しました。
一時休売の「アクエリアス冷凍ペット490ミリリットル」(日本コカ・コーラ)
―― どうして「アクエリアス冷凍ペット490ミリリットル」は、販売できない状態に?
製造計画は、夏場に需要が伸びることを想定したうえで立てています。しかし、早い梅雨明け、記録的な猛暑により、その想定を上回る販売数になってしまったたため、製造が追いつかない状態になりました。
お客さまのことを考えると避けるべき事態なのですが、諸事情が重なるとこうなってしまうことがあり、申し訳なく思っています。
―― 休売している現在は、何をしているのですか?
現在は製造を続けつつ、追加製造に向けて動いているところです。
―― 「速やかに増産して、需要を満たす」というのは難しいものなのですか?
製造完了した後も商品の安全性の確認、配送などに時間がかかります。増産さえすれば、すぐに販売できるというわけではありません。
なお、ネット上では「通常のアクエリアスも売り切れている」という声が散見されますが、これについては生産数の問題ではなく、「おそらく自販機や小売店に配送するペースを越えて、すぐに売り切れてしまう状態になっているのでは」とのこと。
一部配送遅延が発生した「ポカリスエット」(大塚製薬)
大塚製薬は、公式通販サイトで各種ポカリスエットの注文が8月上旬まで受け付けられないと発表。これにはどのような理由があるのでしょうか。
―― どうして公式通販サイトで、ポカリスエットが取り扱えない状態になったのですか?
ポカリスエットの製造計画は、猛暑の場合も想定したうえで立てています。例年にない暑さで需要が増していますが、生産数に関しては工場をフル稼働させて対応しています。
しかし、物流では注文数の多さに加え、西日本の豪雨がもたらした全国的な影響、お中元シーズンであることが公式通販サイトの納品遅延につながりました。
―― 同通販サイト以外での納品状況は、いかがですか?
「のどが乾いたときにスポーツドリンクを手に取る場所」ということで、まずは小売店を中心に商品を届けています。一部遅れている店舗もあるかもしれませんが、なるべく需要に応えられるように進めています。
両メーカーの話を総合すると、スポーツドリンクで発生した「需要が増えて、販売できない」現象は以下のようにまとめることができそうです。
- 夏場の需要増大自体は想定の範囲内。しかし、イレギュラーな気象状況、季節のイベントなどさまざまな要因が重なった
- 商品が販売されるまでには計画立案、製造、配送といった工程があり、「生産数を増やせばすぐに解決」というわけではない
- 需要に応えられるように対応を図っているが、これらの事情から一部で販売が難しい状況に
熱中症対策の必要性が叫ばれている現在、スポーツドリンク製品が自由に手に入らないというのは、消費者にとって厳しいところ。しかし、ここ1カ月間は例年にない早い梅雨明け、西日本豪雨、記録的な猛暑と異例の気象状況が続いており、大手メーカーも対応に苦心しているのかもしれません。
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