小田急が新型「海賊船」を建造 箱根エリアに100億円規模の大型投資、「ロープウェイ」「早雲山駅舎」なども次々と生まれ変わる

水戸岡氏デザインの海賊船がかっこよすぎる。

» 2018年08月03日 17時52分 公開
[高橋ホイコねとらぼ]

 小田急箱根グループが箱根エリアに総額100億円規模の大型投資を行うと発表しました。

小田急 箱根 大型投資 海賊船 水戸岡鋭治 芦ノ湖の海賊船が新しく建造される デザインは水戸岡鋭治氏

 箱根といえば、箱根登山鉄道、ケーブルカー、ロープウェイ、遊覧船、登山バスといろいろな乗り物を乗り継いで周遊できる交通ファンにとってうれしい場所です。小田急は箱根エリアの魅力をより高めるべく、新型海賊船、新型ゴンドラの建造、早雲山駅の駅舎改良などを手掛けます。

新型の「海賊船」は水戸岡鋭治氏デザインに

 芦ノ湖の遊覧船「箱根海賊船」は2018年8月現在3隻が運航しています。今回の投資で新たに建造される海賊船は歴代7代目に当たります。内外装のデザインは水戸岡鋭治氏が代表を務めるドーンデザイン研究所です。

 水戸岡鋭治氏はJR九州など、全国数多くの鉄道車両のデザインを手掛ける工業デザイナー。豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」(関連記事)など、インテリアに木材や地域の伝統工芸品をふんだんに盛り込んで表現する斬新なデザインが印象的です。今回の新型海賊船も、温かみのある木材を床から天井まで贅沢に使い、調度品も細部までこだわってクラシック感を演出します。船体は黄金色となります。

小田急 箱根 大型投資 海賊船 水戸岡鋭治 インテリア 木材をぜいたくに使った内装に
小田急 箱根 大型投資 海賊船 水戸岡鋭治 甲板 黄金色できらびやかな船体に

 現在使われている海賊船は、「ロワイヤルII」がフランス艦隊の戦艦、「ビクトリー」が英国の戦艦、「パーサ」がスウェーデンに現存する戦艦と、なにがしかがモデルになっています。しかし今回の新型海賊船にモデルはなく、全くのオリジナルでデザインされるそうです。

小田急 箱根 大型投資 海賊船 水戸岡鋭治 側面図
小田急 箱根 大型投資 海賊船 水戸岡鋭治 前面 後面

 新型海賊船は2019年2月に進水式、同年4月に就航の予定です。

ガラス面が広い「新型ゴンドラ」の導入

 箱根ロープウェイでは、ガラス面を広げた新型ゴンドラを導入します。眺望が良くなり、大桶谷の絶景もさらによく見えるようになるそうです。また、扉開口部も大型化して乗り降りしやすくします。

 新型ゴンドラは、現行と同じスイスCWA社の最新型「TARIS(タリス)」を導入。日本では初導入となり、2021年4月に営業開始予定です。

小田急 箱根 大型投資 ロープウェイ 外観 スイスCWAの「TARIS」を導入
小田急 箱根 大型投資 ロープウェイ 扉 開口部が広くなり、2人一緒に乗り降りできる
小田急 箱根 大型投資 ロープウェイ 内部 ガラス面が広がり、パノラマビューがより楽しめるように

「早雲山駅」を改修 眺望を楽しめる足湯付きテラスを設置

 箱根登山ケーブルカーと箱根ロープウェイの乗換駅である早雲山駅。現状はちょっと寂しい駅舎ですが、これが大きく生まれ変わります。

 まずケーブルカー駅舎とロープウェイ既存駅舎を一体化してバリアフリー化を進めるとともに、明星ヶ岳や相模湾を一望できる「足湯付きテラス」を設置します。

小田急 箱根 大型投資 早雲山駅 早雲山駅は眺望が楽しめるテラスのある駅へ生まれ変わる
小田急 箱根 大型投資 早雲山駅 内装 テラスには足湯が設置予定
小田急 箱根 大型投資 早雲山駅 眺望 明星ヶ岳や相模湾を一望できる

 小田急電鉄は「ただの乗換駅ではなく、ちょっと立ち寄ってもらえる場所にしたい」と話していました。

小田急 箱根 大型投資 早雲山駅 外観
小田急 箱根 大型投資 早雲山駅 改札

鉄道、ケーブルカー、登山バスも車両更新

 箱根登山鉄道には、最新車両3000形の「アレグラ号」が追加導入されます。また、2000形は空調装置の搭載場所を室内から屋根上に変更し、車内空間を広げます。

小田急 箱根 大型投資 早雲山駅 プレスリリース 3000形 アレグラ号

 小田急による箱根エリア大型投資は全13項目と大々的に行われ、車両の更新や駅の改修など箱根のあちらこちらで改修が進められます。

小田急 箱根 大型投資 早雲山駅 プレスリリース 車両の更新などがめじろ押し

 これらの大型投資の背景には何があるのでしょうか。小田急電鉄は「外国人観光客増加への対応、そして関東だけではなく中部や関西のお客さまにも来ていただきたいと考えています。来ていただいた際に楽しんでいただけるよう、少しずつ整備を進めていきます」と話してくれました。

高橋ホイコ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」