スーパーカブで通学する種子島高生に感謝を Hondaが彼らの青春時代を収めたMVを文化祭で特別上映
MVにはクリープハイプが全面協力しています。
鹿児島県立種子島高校では、家が遠い多くの生徒がスーパーカブで通学しています。今年でスーパーカブ生誕60周年を迎えるHondaは、青春時代を生きる彼らの学校生活を収めたMVを制作し、文化祭の場で上映しました。
MVで歌うのは人気バンド・クリープハイプ。青春時代をカブとともに過ごしてくれた種子島高校の生徒たちに特別な感謝の気持ちを送りたい――そんなHondaの想いに賛同して、種子島の高校生のために書き下ろした楽曲です。音楽に乗せて、実際にカブで学校へ通う生徒たちの姿が、種子島の大自然とともに映し出されます。
電車が無く、バスも少ない……スーパーカブが頼みの綱
そもそも彼らはなぜカブに乗るのでしょうか? 種子島には電車が無く、高校に通ずるバスの運行は2時間に1本程度。そのうえ種子島高校は丘の上にあり、勾配のきつい坂を延々と登っていかなくてはいけません。なのでギア付きで急坂でも「スッと上がれる」カブが不可欠なのです。
「卒業しても、島を忘れないで」
種子島高校の文化祭は去る2018年11月9日に行われました。ステージではダンスや書道パフォーマンスなどが披露される中、午前の部最後に「種子島高校×クリープハイプ」のコラボMVが上映されたのです。
映像は種子島の雄大な自然が映し出され、その中をスーパーカブで登校する生徒たちの姿が現れます。学校生活ではときに談笑し、ときに部活で汗を流し、一日を終えた生徒たちはまたカブに乗って帰っていく……という、当たり前のようでかけがえのない青春の日々を見守る作品です。
クリープハイプのボーカル・尾崎世界観さん自らが作詞作曲した「ゆっくり行こう」は、種子島の高校生たちに思いを馳せた歌詞で彩られています。自分たちの育った島、学んだ母校が舞台の作品に、生徒やOB・OGたちの熱のこもった視線が集まりました。
そしてエンディングにはサプライズが。この日のためにMVの未使用映像を使った特別映像が用意されており、制作に関わった監督、現地コーディネーター、Honda関係者、卒業生、先生、そしてクリープハイプの尾崎世界観さんから種子島高校の生徒たちへメッセージが流されたのです。「ありがとう、種子島高校。」「卒業して島を出てもこの景色は忘れないで」などの温かい言葉が送られました。
「高校でやっと乗れた。うれしかった」
ここからは、実際にMVへ出演した生徒たちにお話を聞き、カブに乗って過ごす3年間がどういったものかを聞いていきましょう。
高校入学後、カブは兄や姉からのお下がりで回ってきたり、知り合いからもらうことが多いとか。修理をしながら大事に使っていくため、30年ほど前の旧モデルに乗っている人もいるそうです。
また中学まではバイクに乗れないため、代わりに自転車を使ったり、親の車に乗せてもらったりするしかありません。電気科の園田大陽くんは高校生になって免許を取り、スーパーカブに跨ったときは「やっと自由が効くようになった」と、うれしさもひとしおなのだとか。
マフラーは「虫よけ」のため
この日種子島は比較的暖かく、20度以上ありました。しかしカブに乗っている生徒たちはみんなマフラーをしています。これは風を切って走るために体感温度が下がるというだけで無く、「虫対策」なのだとか。
自然豊かな種子島をカブで走れば、カラダに虫が当たることも日常茶飯事だそうで、中には「トンボが顔に直撃した」と語る生徒も。その虫よけのために、暖かい時期でも首にマフラーを巻くのです。
親子二代で「コケちゃいました」
親子二代でカブ登校している阿塚さん一家。お母さんは娘に日ごろから「あまりスピードを出さないように、コケないように」とクギを刺します。
なぜかというと、お母さんは昔走行中に転んでしまったことがあったから。しかしその注意もむなしく、娘さんも一度転んでしまったそうです。「親子二代で転んだ」お2人ですが、幸いにも大したケガは無く済みました。
彼女と2人で海辺を走ります
ちょっとうらやましいエピソードを持っているのが下嶋峻作くん。こちらの不躾な質問にも、正直に答えてくれました。
「彼女ですか? 一応います。2人ともバイクが好きなので、一緒に走ったりもしますよ。海辺とかを走るのが好きですね。もちろん通学時もお世話になってますし、スーパーカブには『いつもありがとう』って声をかけてあげたいです」
みんな、島を出ていくけれど……
最後に登場するのは、MVには参加していない生徒会長の川畑陽介くんです。彼は家が近かったためカブには乗れなかったそうですが、カブライダーには憧れを持っていたとか。そしてMVに心を動かされ、2年1組の仲間とともにオリジナルMVを制作し、同じく文化祭で上映しました。
「進学者はみんな島を出ていきます。たぶん、就職の人も1割が島に残るかどうかぐらいかもしれません」
と島の現実を語る川畑くんですが、こうも語ります。
「今日の文化祭でも特別映像を作っていただき、こんなに盛り上がって。すごくうれしいですね。島を誇りに思えます。自分も大学で水産系の勉強をするために島を離れる予定ですが、海の仕事は種子島とつながりを作れると思っているので。いつか機会があれば、戻ってくるかもしれません」
島を離れる人にも、残る人にも。高校の3年間にスーパーカブと過ごした大切な思い出が残ります。
誰かの憧れになるようなHondaライフをめざして発信するサイト「Me and Honda」。2018年はスーパーカブ生誕60周年であることから、郵便カブライダーおよび新聞配達カブライダーへの応援企画も実施しています。延べ160カ国以上で販売され、2017年10月には世界生産累計台数1億台を達成したスーパーカブは、これからも誰かの役に立つために、走り続けます。
おまけ 種子島高校&スーパーカブ フォトギャラリー
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提供:本田技研工業株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2018年12月4日