品川の「原美術館」、2020年12月に閉館 施設老朽化に伴い 群馬の別館に集約し「原美術館ARC」として継続

1930年代ヨーロッパモダニズムを取り入れた、実業家・原邦造氏の私邸を活用して1979年に開館。

» 2018年11月22日 11時24分 公開
[ねとらぼ]

 東京都品川区にある私立美術館「原美術館」が、2020年12月をもって閉館する。運営機能は群馬県渋川市にある別館「ハラ ミュージアム アーク」に集約し、2021年から施設名を「原美術館ARC」に変更して継続していく。

【訂正】2018年11月22日19時:記事初出時、タイトルと本文において「原美術館ARC」の名称を「原美術館ARK」と誤記しておりました。お詫びをもって訂正いたします。

advertisement
原美術館 閉館 原美術館公式サイト

 原美術館は、財団法人(現・公益財団法人)のアルカンシェール美術財団を母体に1979年に開館。1938年に建てられた実業家・原邦造氏の私邸を、孫の原俊夫氏が現代アートを中心とする美術館として活用した。邸宅の設計者は、東京国立博物館の本館などを手掛けた建築家の渡辺仁氏。当時最先端の1930年代のヨーロッパモダニズムを取り入れており、半円形の大きなガラス窓など一般的な美術館には珍しい独特の雰囲気で人気を集めてきた。

原美術館 閉館 渡辺仁氏が設計した1930年代ヨーロッパモダニズム様式の邸宅を、美術館とした

 同館では創立以来、美術館活動のために必要な改修や増築を重ねてきたが、竣工から80年をへて建物の老朽化が進み、この先美術館として一般公開するには適さない状況に至ると予想。公共性を持った施設としてユニバーサルデザインやバリアフリーの観点から改善も必要だが、建替えに法規制上の制約などもかかり、あらゆる状況をふまえて検討した結果、活動拠点を「原美術館ARC」に集約することを決定した。

原美術館 閉館 原美術館による公式発表文

 原美術館の建物や敷地の今後の活用について広報担当は、「今のところまだ予定は決まっていません」と答えた。

advertisement

 「原美術館ARC」となる「ハラ ミュージアム アーク」は、1988年に伊香保グリーン牧場内に別館として設立。建築家・磯崎新氏が設計し、伊香保温泉にも近い榛名山麓の高原に位置した木造美術館となっている。「40年をかけて育んだ現代美術館のDNAを受け継ぎつつ、自然と調和し恵まれた美術鑑賞の機会を提供する『原美術館ARC』の活動に、ご期待いただければ幸いです」(原美術館)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/10/news140.jpg ロッチ・コカド、趣味で作った知人の子どものための“通園バッグ”に大反響 「素晴らしいアイディア」「思い付きもしなかった!」
  2. /nl/articles/2503/11/news037.jpg 外泊して帰ってきた父に、猫が…… まさかの態度に「これは凄い」「生まれて初めておっさんになりたいと思った」
  3. /nl/articles/2503/11/news114.jpg 「過去一のあたり」 ユニクロ“3990円パンツ”が売り切れラッシュの大反響 「企業努力の賜物」「これからの季節が楽しみ」
  4. /nl/articles/2503/11/news014.jpg ダイソーのバケツに種を植え、4カ月育てたら…… 「やばっ」と声が出る“驚きの光景”に「恐れ入った」「夢のよう」
  5. /nl/articles/2503/11/news018.jpg 大量の“トイレットペーパーの芯” 目からウロコな活用法に「良いアイデア」「感心」【海外】
  6. /nl/articles/2503/11/news047.jpg “日本風と韓国風”、半顔メイクで比較してみたら…… 驚きの結果に「どちらもかわいい」と160万再生【海外】
  7. /nl/articles/2503/11/news032.jpg 100均の文具でガンプラをリアルに! 目からウロコのディテールアップ術に称賛「天才の所業」
  8. /nl/articles/2503/09/news003.jpg 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  9. /nl/articles/2503/11/news112.jpg 『ちいかわ』にあのミスドが!? “ポン・デ・リング”に思わず大興奮 「影響力やば」「買いたくなる」
  10. /nl/articles/2503/11/news149.jpg 第5子妊娠の辻希美、ボロボロの“絶対ヤバい格好”で2時間うろうろ……気まずすぎる出来事発生に「なんで分かる?」「こういうイメージ?」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  2. 愛猫が見つめる先にいるのは……? “まさかの来訪者”に思わず仰天 「うそっ?」「お庭に来るんですね!!」
  3. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  4. 壊れて捨てるしかないバケツをリメイクしたら…… 想像もつかない大変身が830万再生「想像力がすごい」【海外】
  5. そうはならんやろ ヤマト運輸公式とLINEで遊んでいたら…… 突然訪れた“予想外の展開”に28万いいね
  6. 「ウソやろ」 松屋の“530円丼”、衝撃的なビジュアルにネット騒然 「コレで良いんだよ丼」「開き直り感がすごい」
  7. ダイソーのセルフレジが「身に覚えのない商品」を認識→“まさかの正体”に大仰天 「そんなことあるんですね」
  8. 余ってるクリアファイル、半分折ってカットするだけで…… 目からウロコな便利グッズに「天才すぎる!」「素晴らしいアイデア」
  9. 「マジで天才」 無印良品から新発売の“350円文房具”に絶賛の声相次ぐ 「便利すぎる!」「これはいい」
  10. 「スト6」の公式世界大会で福島県のチームに所属する「翔」が優勝 賞金100万ドル獲得
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に