荷物を開けたら緩衝材がポップコーン! “食べられる緩衝材”はなぜ誕生したのか
緩衝材でおなかいっぱいになれそう。
送られてきた荷物を開けたら“食べられる緩衝材”が……。ポップコーンが入ったナイスすぎる緩衝材が話題になっています。なぜ作っちゃったのか、製造・販売しているあぜち食品に聞いてみました。
あぜち食品は高知市にあるお菓子の製造・販売会社。もともとは柿ピーやさきいかなどおつまみを販売する会社でした。2003年よりポップコーンの製造・販売を開始。同社のネット通販で購入した人へのオマケとして、2006年からポップコーンを入れ始めました。
2015年に「緩衝材みたいだよね」という話になり、「緩衝材として入れています」という手紙を入れるように。2016年12月にもネットを中心に大きな話題となりました。
その後も取り組みを継続。2018年10月に専用の袋を作ったそうです。「企業さんがノベルティじゃないけど、ポップコーンの緩衝材を使ったら面白いんじゃないかと思って。ほかの会社さんでも使えるようなデザインで袋を作ったんですけど、営業ができてなくて。自分たちで使っていたら、自分でバズっちゃった」と笑いながら話してくれました。
食べられる緩衝材のポップコーンは塩味ですが、高知で愛されているのは甘い味のシュガーコーン。2003年に製造していた会社が廃業することになり、ご当地お菓子を絶やしてはいけないと同社が引き継ぎました。甘いポップコーンは、50歳、60歳代の方の青春の味、思い入れが強いお菓子だそうです。
ネット通販では買ったお菓子とほぼ同じ大きさの“緩衝材”が入っていることもあるんだとか。コスト面については、ポップコーンを食べておいしいと思ってもらいたいという気持ちでやっているので、あまり考えていないという話でした。「緩衝材というのはギャグも入っていますけど、お客さんがプププって笑ってくれたらいい」と、喜んでもらいたい気持ちで入れているそうです。
ネットで話題になったことを受け、食べられる緩衝材の注文が急増。すぐに販売ページを設営したそうです。ポップコーンは手作りなため大量生産は難しいのだとか。それでもお客さまに迷惑が掛からないようにと懸命に対応しているそうです。ちなみに、食べられる緩衝材そのものを購入した場合は、緩衝材代わりに別の味のポップコーンがついてきます。なに味がついてくるのかは、開けてからのお楽しみだそうです。
(高橋ホイコ)
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