ナントカ警備隊っぽくてステキ トヨタ、近未来の自動運転実験車「TRI-P4」をCES 2019で発表(1/2 ページ)
開発者いわく「最も美しい自動実験車」。新型レクサスLSがベース。
トヨタ自動車の研究部門、トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)が、米国・ラスベガスで行われた国際家電見本市「CES 2019」で新世代の自動運転実験車「TRI-P4」を披露しました。
TRI-P4は、レクサスの高級セダン「LS500h」をベースに作られた新世代の自動運転実験車。より安全な運転をサポートするための高度運転支援システムである「ガーディアン」、ドライバー不在で完全な自動運転を目指す自動運転システムである「ショーファー」、これら双方の開発を同時に、また、より高度に推進していくために造られました。
発表の場にITと家電の見本市であるCESを選んだことも、今後の移動手段の在り方から交通システム全般でITのフル活用が必須となり、またそれを活用しなければこの先生き残れないとする自動車業界の変革に対応していく姿勢が伺えます。
トヨタは2018年、クルマを売る会社からクルマを軸にサービスを提供していく会社となる「モビリティカンパニーへの変革」を大々的に発表し、“ピザショップ”や“洋服店”が丸ごと目の前に来てくれるようなサービスを実現するMaaS(Mobility as a Servie:サービスとしての移動)対応自動運転車と近未来サービスのコンセプト「e-Palette Concept」(関連記事)を発表。また、過去にも人工知能で人の感情や好みを理解する「Concept-愛i」(関連記事)などのコンセプト車種をCESで発表しています。
なおTRIは人工知能に特化した研究所で、今回のTRI-P4にもその技術を取り入れています。より高い機械学習能力を持つ仕組みを新たに搭載し、これまでの実験車よりも“賢く”進化したとしています。
TRI-P4の車載コンピュータはトランクルームの奥へ、トランクの収納スペースを大きく損ねないサイズにまで小型の設計になったこともポイントです。また、ハイブリッドシステム用の大容量バッテリーを同コンピュータの動作にも使えるようにし、車載DC12Vバッテリーを使わずに済む仕組みにも対応しました。
そして、開発陣が「最も美しい自動実験車」とうたうデザインにも注目です。レクサスの上級車種・レクサスLSをベースとし、そのボディーに合わせて流れるような形状に仕上げました。SFの世界からもヒントを得たそうです。ルーフ上に自動運転のためのLiDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)システムが、また車体の各部にもカメラやセンサーを追加しているようですが、確かにベース車であるレクサスLSの風格はほとんど崩れていません。
ちょっと引いて見ると、ナントカ警備隊のパトロールカーというかなんというか、そんな近未来っぽさもまたいいですね。
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