「年齢のサバを読む」っていうけど、どうして「サバ」なの?

「イワシを読む」じゃだめかしら。

» 2019年01月31日 11時30分 公開
[QuizKnockねとらぼ]

 あなたは年齢や身長を聞かれたときに、その数をごまかしたことはありませんか?



 このように実際よりも数を多く言ったり少なく言ったりしてごまかすことを慣用句で「サバを読む」といいます。「あの芸能人は2歳サバを読んでいる」などとニュースなどで目にすることも多いのではないでしょうか。

 しかしあらためて考えてみると、なぜ「サバ」を読むなのでしょう? サバは確かに身近な魚ですが、同じ魚のイワシやサンマが使われないのはなぜなのでしょうか?


サバは鮮度が落ちるのがとても早い魚

 サバは鮮度が落ちるのがとても早い魚です。外見は新鮮なように見えても、腐り始めていることもあることから「サバの生き腐れ」という言葉もあるほどです。

 そのうえサバは数もたくさん獲れるため、サバを売買する魚市場ではすばやく大量のサバを数える必要がありました。急いで数える必要があったため、当然その数の正確さは失われますし、数をごまかすのも簡単でした。

 そうして「サバを読む」には数をごまかすという意味がついたのです。

 なお、魚市場のことを「いさば」というからという説や、サバを数えるときには2尾を1刺しとしたため実際の数と差が出たから、などの説もあります。


「読む」はもともと数えるという意味

 ところで、数を数えることに「読む」という言葉を使うことも不思議ですね。

 「読む」は普通「本を読む」などのように、文字を見てその意味や内容を理解する、という意味で使われます。しかし、もともとの意味は「数を数える」という意味です。いまでも選挙の票を数えたり予測したりすることを「票読み」といいますね。


おまけ:サバが傷みやすい理由



 サバの筋肉中には、ヒスチジンというアミノ酸が大量に含まれています。このヒスチジンは、サバが死んでしまったあと短時間のうちに酵素によって分解され、ヒスタミンというアレルギー物質に変化してしまいます。

 そのため保存技術が発達していなかった昔は、アレルギー性の人が食べると蕁麻疹(じんましん)が出るなど食中毒にかかることが多かったのです。

 技術が発達した現代では、サバをおいしく安全に食べることができます。また、脳の働きを活性化するといわれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を多く含有していることも分かっています。

 数をごまかすなどという悪知恵をはたらかせるまえに、サバをたくさん食べてみるほうが効果的といえるのかもしれません。

参考文献

『デジタル大辞泉』

『精選版 日本国語大辞典』


制作協力

QuizKnock


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/19/news150.jpg 「情報を漏らされ振り回され……」とモデラー“限界声明” Vtuberのモデル使用権を剥奪 「もう支えられない」「全サポート終了」
  2. /nl/articles/2411/20/news028.jpg 「うどん屋としてあるまじきミス」→臨時休業 まさかの“残念すぎる理由”に19万いいね 「今日だけパン屋さんになりませんか」
  3. /nl/articles/2411/20/news224.jpg “ドームでライブ中”に「76万円の指輪紛失」→2日後まさかの展開に “持ち主”三代目JSBメンバー「誰なのか探しています」
  4. /nl/articles/2411/19/news169.jpg 高畑充希と結婚の岡田将生、インスタ投稿めぐり“思わぬ議論”に 「わたしも思ってた」「普通に考えて……」
  5. /nl/articles/2411/20/news031.jpg 「本当に同じ人!?」 幼少期からイボをいじられていた男性→美容師の“お任せカット”が衝撃 「めちゃくちゃ大変身」
  6. /nl/articles/2411/19/news022.jpg 「おててだったのかぁああああ」「同じ解釈の人いた笑笑」 ピカチュウの顔が“こう見えた”再現イラストに共感続々、464万表示
  7. /nl/articles/2411/20/news042.jpg 「腹筋崩壊」 ハスキーをシャンプー&パックしたら…… “予想外のハプニング”に「こ〜れは大変だわ」「沼にでも落ちたのかとwww」
  8. /nl/articles/2411/20/news216.jpg “歌姫”ののちゃん、6歳現在の姿に驚きの声「あれっ!?」「ビックリしてます!」 2歳で「童謡こどもの歌コンクール」銀賞受賞
  9. /nl/articles/2411/20/news041.jpg 黄ばみのある68年前のウエディングドレスを修復すると…… 生まれ変わった姿に「泣いた」「受け継ぐ価値のあるドレス」
  10. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた