【全文書き起こし】新元号「令和」は万葉集から 安倍首相「『人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ』という意味込めた」

国書を典拠とする元号は歴史上初となります。

» 2019年04月01日 12時28分 公開
[ねとらぼ]

 新元号「令和(れいわ)」が発表されたことを受け、安倍晋三首相は4月1日正午より記者会見を開き、新元号の典拠や決定の意図などに関する談話を発表しました。


安倍首相談話 令和 首相官邸公式Twitterによるライブ配信から


 安倍首相によると、新元号「令和」の典拠は、日本最古の歌集「万葉集」から。「初春の月にして、気淑く風ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」から引用したもので、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味を込めたといいます。また日本の歴史上、国書を典拠とする元号は初となります。

 「令和」に決定した意図としては、日本の文化や自然といった国がらを次の時代へと引き継いでいくとともに、厳しい寒さの後に咲く梅の花のように、明日への希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいという願いを込めたとのこと。併せて、新しい元号が広く国民に受け入れられ、生活の中に深く根ざしていくことを願うとし、談話を締めくくりました。


安倍首相談話 令和 新元号「令和」を掲げる菅義偉内閣官房長官

以下、安倍晋三首相による談話全文

本日、元号を改める政令を閣議決定いたしました。

新しい元号は「令和」であります。

これは万葉集にある「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」との文言から引用したものであります。

そしてこの令和には、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味が込められております。

万葉集は1200年あまり前に編纂(へんさん)された日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族貴族だけでなく、防人や農民まで幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められ、我が国の豊かな国民文化、長い伝統を象徴する国書であります。

悠久の歴史と香り高き文化、四季折々の美しい自然、こうした日本の国がらをしっかりと次の時代へと引き継いでいく、厳しい寒さのあとに春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人ひとりの日本人が明日への希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いを込め、令和に決定いたしました。

文化を育み、自然の美しさを愛でることができる平和な日々に、心からの感謝の念を懐きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を国民のみなさまとともに切り開いていく、新元号の決定にあたり、その決意を新たにしております。

5月1日に皇太子殿下がご即位され、その日以降この新しい元号が用いられることになりますが、国民各位のご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。政府としてもほぼ200年ぶりとなる歴史的な皇位の継承がつつがなく行われ、国民こぞって言祝(ことほ)ぐことができるよう、その準備に万全を期して参ります。

元号は皇室の長い伝統と、国家の安泰と、国民の幸福への深い願いととともに、1400年近くにわたる我が国の歴史をつむいできました。日本人の心情に溶け込み、日本国民の精神的な一体感を支えるものとなっています。この新しい元号も広く国民に受け入れられ、生活の中に深く根ざしていくことを心から願っています。

私からは以上です。



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/14/news121.jpg 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  2. /nl/articles/2502/11/news012.jpg 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  3. /nl/articles/2502/14/news033.jpg コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  4. /nl/articles/2502/14/news188.jpg サイゼリヤ、メニュー改定で“大人気商品”消える 「ショック」悲しみの声……“代わりの商品”は評価割れる
  5. /nl/articles/2502/14/news022.jpg 夜の漁港に現れた“大量のイワシ”で釣りをしたら…… 「デカすぎるでしょこれ!」ヤバい魚の連続に「すげっ」「気持ちいい」
  6. /nl/articles/2502/15/news012.jpg これは憧れる…… “1人暮らし歴5年”のこだわりがつまった“1K7畳”に「なんておしゃれ」の声 投稿者に聞くインテリアのポイント
  7. /nl/articles/2502/15/news032.jpg 163センチ、63キロの女性が「武器はメイクしかない」と本気でメイクしたら…… 驚きの仕上がりに「やっば、、」「綺麗って声でた」
  8. /nl/articles/2502/15/news045.jpg 「あたし、天才?」餃子を手作りしたら…… “とんでもない展開”に興奮「全主婦が感動して泣いてる」「パーフェクト」
  9. /nl/articles/2502/15/news040.jpg 「何か野暮ったい……」 50代女性、似合う髪形が分からずプロにお任せ→“カットだけ”での大変貌に「とってもすてき!」
  10. /nl/articles/2502/15/news081.jpg 「絶対に欲しい」 ユニクロ新作の“2290円ウェア”に発売前から期待殺到 「シンプルでいいな」「これは激熱」
先週の総合アクセスTOP10
  1. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  2. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  3. 14歳のとき、親友の兄と付き合うことになった女性→13年後…… “まさかの結末”に「韓国ドラマみたい」【海外】
  4. リンゴを1年間、水の中で放置→顕微鏡で見てみたら…… 衝撃の実験結果に「これはすごい」「息をのみました」【海外】
  5. 海釣り中、黒猫に「ちょっと来い」と呼び出された釣り人 → 付いて行くと…… 運命のような保護から2年、飼い主に話を聞いた
  6. “駐車場2台分”の土地に、建築家の夫が家を建てたら…… “とんでもない空間”に驚き「すごい。流行る」
  7. 「なんだこの暗号は……」 マクドナルドの“大人だけが読めるメッセージ”が410万表示「懐かしい〜」「読める人同世代w」
  8. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」 投稿者に話を聞いた
  9. ズボラ母が5人分サンドイッチを爆速で作ったら…… 目からウロコの時短テクと美しい仕上がりに「信じられない」
  10. 【今日の計算】「7−2×0+9」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議