「店員さんが来ると黙るカラオケ」「謎に年の離れた友達」オタクの楽しさあるあるとは? 『トクサツガガガ』丹羽庭×劇団雌猫対談(3/3 ページ)
オタ趣味をオープンにするのか問題
ユッケ: 『ガガガ』の仲村さんは、会社ではオタクであることを隠している“隠れオタ”。オタクであることをオープンにするしないは人によって分かれますが、丹羽先生はどちらですか?
丹羽: 必要でなければ言わない派です。チャラ彦(仲村の同僚。明るいチャラい男だが、やや無神経な面がある)のように、悪い人間ではないけれど、相手の趣味を気にせずに誰にでもしゃべってしまう人もいるので、人によって自分のオタ趣味の公開レベルは変えたいと思いますね。オタク友達の友達に会うときも、事前に「ここまではお互いオタの話をしてOK」と打ち合わせをします。逆に「この人二度と会わないだろうな」という人にはベラベラしゃべります。
もぐもぐ: なるほど、今後も付き合いがある人のほうが慎重になるんですね。私はオタクになったのが遅かったので、「これハマったので教えてください!」という意味でどんどん明かしてました。でも、会社ではそんなに触れないかなあ。オタ趣味のある人が多い業種ですけど、みんながみんなビミョーな機微をわかるわけじゃない。「もぐもぐさん詳しいよね? これについてコメントしてよ」みたいに言われるのがイヤだなって。
丹羽: なんでも話したいわけじゃないんですよね。例えば嵐ファンの人も、「嵐活動休止するんでしょ?」と職場で世間話としてコメントをとられたいわけじゃないと思うんです。「今は! その話は! しないで!」みたいなのがある。ただ、それが伝わらない人は少なくないですし、「好き」と公言しているとストップをかけづらいので、先に明かす人は絞っておきたいという気持ちです。
もぐもぐ: 特撮オタが予期せぬ形でバレるとつらいことってありましたか?
丹羽: 「特撮好きなんだ、じゃあどのイケメンが好き?」と聞かれるのはちょっと……。私はどちらかというと怪人が好きなんですけど、勝手にイケメンが好きと決めた上で、「女の子はもっと怪人とかの方を見ないといけないよね〜」と言われると、完全に黙りますね。
もぐもぐ: そういえば、「電王」が好きな子は、「電王ね〜(笑)」と言われるので好きなことを言いづらいと言っていた。特撮界における「好きな漫画は『ONE PIECE』」みたいな感じですかね。「はいはい、そういう感じね」と話す前からナメられがちという……。
ユッケ: 好きにさせてくれよ〜! 私はジャニーズ好きを会社でもわりとオープンにしていたんですが、「イケメン好きなんでしょ?」「イケメンとの恋愛を妄想してるんでしょ」と言われるのはイヤでした。「私はグループ内の人間関係を自分から離れたところから楽しんでいる派なのでガチ恋じゃないしジャニーズと付き合うことなんて考えてないです(早口)」みたいな説明をしなきゃいけないのも面倒で。
丹羽: 「なんでライダーよりも戦隊が好きなの? 戦隊は子ども向けじゃん」と言ってくる人もいました……!
ユッケ: 原作14巻の「年を重ねるごとに好きなものが増えていく」というエピソードが私はすごく響いて。大人になっても特撮やアニメが好きだと「子どもっぽい」と言われるけれど、小6で難しい漢字を習っても小1で習った簡単な漢字を忘れないように、年を重ねるごとに好きなものが増えていっていい――という。どんどん節操なくいろいろなものを好きになっていきたいと思いました。
もぐもぐ: 子どもと一緒に見ていたのをきっかけに特撮にハマった人が、子どもよりもハマる話、よく聞きますもんね。
丹羽: 「ヒーローショー行きたいよー!」の発言者が、いつのまにか親子で入れ替わっているんですよね(笑)。
もぐもぐ: そういうのって、いい“扉の開き方”だと思います。
ユッケ: 何がきっかけで新しい世界の扉を開くのかわからない。おばあちゃんになった自分が楽しみです!
「あるある〜!」と、「オタクって楽しい!」を思い出せる『トクサツガガガ』。4月27日にはドラマの全話一挙放送が決定(BSプレミアム)。また、最新16巻は5月30日発売予定です。
(C)丹羽庭/小学館ビッグコミックスピリッツ
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