【阪神】「この回20点取れ!」が成就する確率を求めてみた

なんでや、阪神関係ないやろ。

» 2019年05月16日 11時00分 公開
[QuizKnockねとらぼ]

 「この回20点取れ!」。ある阪神ファンが大量ビハインドの際(※)に掲げたメッセージである。

 ※2015年6月13日のオリックス戦(オリックス15-1阪神)


メッセージボードのイメージ

 気持ちは大変理解できるものの、20点はいくらなんでも無茶振りである。日本プロ野球における1イニング間の最多得点記録は15点(2009年6月11日、ロッテが対カープ戦で6回裏に記録)で、メジャーリーグでも戦後に限ると17点が最多だというから、プロリーグで1イニング20点は前例がない。

 そこで、「この回20点取れ!」が実現する確率を計算してみたところ……なんと2億4000万分の1と出た。


前例がない現象の確率を求める方法

 打率などの実際に起こる現象の確率は(現象が起きた回数)÷(試行回数)で求めるが、一般的に1イニング20点は前例がない現象なので、普通にこの計算で求めると確率0で終わってしまう。

 それでは面白くないので、このように考えることにする。

 過去の試合から、0点で終わったイニングは○○回、1点で終わったイニングは△△回……と数えてグラフにする。すると、点が多いほど回数が少ない、いわゆる右肩下がりのグラフが出来上がると考えられる。

 当然20点のところは0回だが、グラフを20点のところまで伸ばすことで、信頼性はともかくとして確率が求められるはずだ(このように既存のデータにない値を推定することを「外挿」という)。今回はこの方法で求めることにした。


過去3年分、0得点の回がほとんど

 イニング毎得点のデータは日本プロ野球記録というサイトに集計されているものを利用した。3シーズン(2016年〜2018年)の交流戦を含めた両リーグの全2574試合から、4万7284イニングの得点を集計した結果はこちら。



 0得点の回が大半で、得点数が増えると回数が減る予想通りのグラフになった。過去3シーズンで生じたビッグイニングは10得点が最多で、11得点以上はなかった(2019年4月10日の広島-ヤクルト戦で、ヤクルトが延長10回表に12得点を達成しているが、今回の分析では含めていない)。

 このグラフを基に、20点の回が生じる確率を求めてみる。


レッツ計算

 減少の仕方が指数関数的なので、縦軸を対数目盛にしてみよう。



 何となく直線が引けそうな感じになったので、最小二乗法で傾きとy切片を求め、推定値のグラフを描いてみた。結構いい線をいっている。



 推定式は(全イニング数)×e^(-0.93×(得点)-0.68)。(-0.93×(得点)-0.68)の部分が最小二乗法による回帰の結果で、これで自然対数eを乗した結果が確率に当たる。

 推定式を用いて、20点入るイニングが生じる確率を求めてみると、0.00000000418。分数で表すと「2億4000万分の1」だ。


つまり

 1シーズンに大体1万6000イニング消化されるとして、2億4000万イニングは1万5000シーズン分。われわれが生きているうちに「20点取れ!」が報われるイニングは訪れなさそうだ……。

制作協力

QuizKnock


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/15/news011.jpg 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. /nl/articles/2412/16/news107.jpg 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. /nl/articles/2412/15/news035.jpg 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  8. /nl/articles/2312/15/news032.jpg 放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
  9. /nl/articles/2412/15/news028.jpg 脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
  10. /nl/articles/2412/16/news023.jpg 父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」