後ろから不気味なのがついてくる…… 取り憑かれた少女と取り憑いた妖怪、2人の関係が変わる漫画がじーんと来る(1/2 ページ)
見た目は奇妙でも優しさであふれている妖怪のおはなし。
自分の家系に先祖代々取り憑いている妖怪と、取り憑かれる順番になった少女が、ケンカしながらも仲良くなっていく漫画がじーんと来ます。こんな妖怪なら、暗い夜道も怖くないかも。
夜道を一人で歩いていると必ず後ろをついてくる妖怪、ベトベトさん。少女の家系は先祖代々ベトベトさんに取り憑かれており、今日からは父親から代わって少女が取り憑かれる番になりました。父親からはベトベトさんの姿は見えないと聞いていたのに、少女にはなぜかその不気味な姿が見えるのです。「何その足! 目がキモチワルイ!」「いい加減にしなさいよ、このブス!」と、けなし合いをしてしまう最悪の出会い方でした。
どうしてもベトベトさんが気に入らないので図書館で消し方を調べてきた少女。「ベトベトさん、先へお越し!」と唱えると、ベトベトさんは本当に消えていってしまいました。
これでいつも通り静かな帰り道になると喜んでいた矢先、後ろから不審な男が付いてきていることに気付く少女。走っても追ってこられる恐怖の中で、助けを求めるようにベトベトさんのことを思い出していました。
息が切れて諦めかけたとき、「この短時間でどういう状況になってんのよ!?」と消したはずのベトベトさんが戻ってきます。ベトベトさんの指示で家とは反対方向へ逃げる少女。男に追いつかれてすぐに、少女は男の体を両手でドンっと力いっぱい押しました。突き飛ばされた男は、彼の目には見えない、たくさんの妖怪の列にぶつかります。
「その男、アタシの友達いじめようとしたから、連れていってくれない?」とベトベトさんが妖怪たちにお願いすると、妖怪たちは男を担いでどこかへ。
ベトベトさんが戻ってきたのは、少女が必死に逃げているときにベトベトさんのことを思い出したため。さすが、代々ひとつの家系に取り憑くほどの執着心を持った妖怪。何回消されても思い出してくれたらすぐ戻ってくる、と言うベトベトさんに、少女は「もう、消さないよ……」と助けてもらったお礼を伝えます。これから数十年、2人はケンカしながらも一緒にきれいな月を眺めて夜道を歩いていくことになりそうです。
怖い思いはしたけど、おかげでベトベトさんの優しさ、一緒に夜道を歩いてくれることの心強さが分かった少女。この作品には「ベトベトさんめっちゃ好き」「ステキ」「ベトベトさんに取り憑かれてみたい」など感動したという声が届いています。暗い道を歩くときに、ベトベトさんみたいな妖怪が見守ってくれたら心強いですね!
作者はちょっと不思議なファンタジー漫画を描いている紺野アキラ(@conno_33)さん。noteでは漫画「ベトベトさん」の初期ネームが掲載されており、ご先祖様とベトベトさんの出会いなど詳細が描かれています。Twitterに掲載された本編とあわせて読むと、さらにベトベトさんのことがかわいく思えますよ!
漫画「ベトベトさん」
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