祖父の死に泣けなかった女の子 「亡くなった人の茶碗を割る」風習で思い出が蘇る漫画に思わず涙
大切な日々は心の中に。
育ててくれた祖父が亡くなったときに泣けなかった女の子が、「亡くなった人の茶碗を割る」風習を通じて祖父と過ごした日々を思い出す漫画『亡くなった人の茶碗を割る』に涙する読者が続出しています。作者はよこせ(@fudekichi453)さん。
主人公の茜が子どものころ、兄が大病を患って県外の大病院に入院していました。両親は兄に付き添っていたため、茜は祖父と2人きりで暮らしていました。
それから数年後、母からの臓器移植が成功した兄は大病を乗り越えることができましたが、両親に代わって茜を育ててくれた祖父が亡くなりました。しかし茜は祖父が亡くなった日も、葬儀でも火葬場でも泣けなかったのです。
ある日、食器棚に亡くなった祖父の茶碗を見つけた茜。彼女の住む地域には、家の外で故人の茶碗を割る風習があることを思い出します。茶碗を割ることで故人が家に帰らなくなり、しっかりあの世に行けると考えられているのだそうです。
外で祖父の茶碗を地面に落としてながら、幼いころのことを思い出します。「この車茜ちゃんが大人になったらあげる」と車のナンバーを茜の誕生日にした祖父に、車の色が好きじゃないと言ったこと。祖父が買ってくれた自転車の色に文句を言ったこと。祖父の作った食事にケチをつけたこと……そんな思い出がよみがえります。「おじいちゃんは私の言うことなんでも聞くんだもん。私、すっかりワガママに育った自覚あるよ」
だから祖父が亡くなって、呼んでも答えなかったとき、「生まれて初めておじいちゃんに無視されて、ビビッて私の涙、引っ込んじゃったんだ」――と泣けなかった理由を振り返る茜。なかなか割れなかった茶碗が割れたとき、彼女は「泣けなくてごめんね」と謝り、祖父に感謝します。
脳裏に蘇るのは、兄ばかり両親と過ごして、自分だけ祖父と過ごすのは嫌だと泣いていた自分と、懸命に慰めてくれた祖父の姿。他のことはガマンしなくていい、「本当は泣きたかったの、おじいちゃんわかってるでな」と言ってくれた祖父を思い出しながら、茜はポロポロと涙をこぼすのでした。
祖父と過ごした大切な日々を思い返す茜の気持ちが切なくて、グッときます。回想シーンを織り交ぜ、現在と幼いころの茜が重なっていくような表現も巧みです。大切な人との日々は心の中にしっかりと生き続けるのだと思わせてくれるお話でした。
漫画の読者からは「茜ちゃんの罪悪感みたいなものが伝わり胸が締め付けられた」「大切な人が亡くなった時は泣けず、あとで思い出して涙があふれるところがすごくわかる」「号泣しました」など共感を得ています。
よこせさんはTwitterやnoteで漫画を公開しており、子どものころ「スネ夫」ポジションだったことを描いたエッセイ漫画も話題になっています。
画像提供:よこせ(@fudekichi453)さん
関連記事
- 余命わずかな祖母と過ごした思い出描いた漫画に涙 かけがえのない時間と祖母への気持ちつづる
大切な家族の最期をどう迎えるか - 「涙が滝のように流れる」 “幽霊が見える葬儀屋さん”が家族の思いをつなぐ漫画が感動呼ぶ
相手を思いやる優しい人たちのお話。 - 育ての親のおばあちゃんが認知症に 介護者の弱さをさらけ出す漫画『祖母の髪を切った日』が他人事として読めない
心を掴まれるような描写の数々。 - きっとあれは“のろけ話” 祖母から聞いた祖父の思い出話を描いた漫画にほっこり
おじいちゃんやおばあちゃんに会いたくなる……。 - 「人が亡くなった時に親族が一番ほしいもの」は何か お坊さんが教えてくれたことをつづった漫画に「まねしたい」の声
大切な人のことを知りたいし語り継ぎたい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
-
自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
-
「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
-
「ヤバすぎwwww」 ハードオフに1万8700円で売っていた“衝撃の商品”が690万表示 「とんでもねぇもん見つけた」
-
330円で買ったジャンクのファミコンをよく見ると……!? まさかのレアものにゲームファン興奮「押すと戻らないやつだ」
-
ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
-
大量のハギレを正方形にカット→つなげていくと…… “ちょっとした工夫”で便利アイテムに大変身! 「どんな小さな布も生き返る」
-
58歳でトレーニングを始めたおばあちゃん→10年後…… まさかまさかの現在に「オーマイガー!!!」「これはAIですか?」【海外】
-
母犬に捨てられ山から転げ落ちてきた野良子犬、驚異の成長をみせ話題に 保護から6年後の“現在”は……飼い主に話を聞いた
-
「水曜どうでしょう」“伝説のシーン”そっくりな光景にネット騒然 「ダメだ笑っちゃう」「なまら怖い」
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
- イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
- 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
- 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
- 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
- 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
- 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた