俳優が声優を務める難しさ――唐沢寿明&竜星涼、「トイ・ストーリー4」のキャラクターに“命”を吹き込む思いを語る

唐沢さんは約23年間ウッディとして、竜星さんは長年続く作品の新キャラクターとして日本語吹き替えを担当。

» 2019年07月12日 07時30分 公開
[のとほのかねとらぼ]

 映画「トイ・ストーリー」シリーズ最新作となる「トイ・ストーリー4」が7月12日に公開。アンディからボニーのおもちゃとなったウッディやバズたちの新たな冒険が描かれます。

 今回は、第1作目から約23年間ウッディの声を務めている俳優の唐沢寿明さんと今作で新たに登場するキャラクター、フォーキーを演じた俳優の竜星涼さんにインタビュー。俳優がアニメの声優を務める難しさやディズニーと日本のアニメの違いについて語りました。

トイ・ストーリー4 唐沢寿明 竜星涼 ウッディ フォーキー フォーキー役の竜星さんとウッディ役の唐沢さん

――声優に決まった際の心境を教えてください。

唐沢寿明さん(以下、唐沢): またやるのかと思いましたね。「トイ・ストーリー3」で終わったと思っていたけど、こんな展開があったのかと驚いた。今作のラストは今後も続きそうな雰囲気だったよね。

竜星涼さん(以下、竜星): 「トイ・ストーリー」シリーズと一緒に育ってきたようなものなので、今回新たなキャラクターとして作品に携わることができたのは感慨深かったです。

トイ・ストーリー4 唐沢寿明 竜星涼 ウッディ フォーキー 新キャラクターとしてフォーキー(右)が登場 (C)2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

――唐沢さんは第1作目からウッディを演じ続けています。これだけ長い間、同じキャラクターの声を務めることへのプレッシャーなどはありますか?

唐沢: ないですね。でも、これほど長く続く作品だとは思っていなかったし、新たにキャスティングされた人の方がプレッシャーを感じると思う。

――竜星さんは新キャラクターのフォーキーとして新たにキャスティングされましたね。声優に初挑戦してみていかがでしたか?

竜星: 「トイ・ストーリー」シリーズのファンだからこそ、普段お芝居をするときとは違って客観的に自分を厳しく見ていました。長年続く人気の作品ですし、下手なものは出せないという責任のようなものがあったと思います。あと、苦労した点で言うと、英語の音声を聴きながら日本語を吹き替えるのが難しくて、慣れるまで時間がかかりました。

唐沢: うまくはできないよ、俳優がやっているからね。俳優と声優は全く世界が違う。声優の方とアフレコをするとき、抑揚のつけ方や特徴の捉え方など本当にすごいなって毎回思う。でも、トム・ハンクスさんがウッディをやっているから、“俳優”という考え方でやっていいんだなとは思っている。彼が続ける限りは、俺もウッディをやり続けると思う。

トイ・ストーリー4 唐沢寿明 竜星涼 ウッディ フォーキー 唐沢さん

トイ・ストーリー4 唐沢寿明 竜星涼 ウッディ フォーキー 竜星さん

――ウッディの変化を感じられる今作でしたが、唐沢さんは約23年間ウッディを演じ続けて変わった部分はありますか?

唐沢: 自分の中ではあまり変わっていないと思う。でも、最初に吹き替えをしたときと比べて声のテンションが違うみたい。きっと俺が大人になったんだね。ウッディは歳とらないけど。

 特に今作は出番が増えているし、感情を伝えなきゃいけないところがたくさんあって苦労したよ。第1作目はバズが目立っていたから影で嫉妬するぐらいの小さなことだったのに、今作はかなり大人な仕上がりになっていて、自分で自分の運命を決めていくことを言い聞かせている感じがした。

 ディズニーはそうやってストーリーの中で「大人になれよ」って子どもを育てているんだよね。本作ではフォーキーが登場するけど、おもちゃは与えられるものだけではなく、自分で作り出すという創造性も与えている。でも、子どもはこれを見てどう思うんだろう。普通、子どもを意識した作品のポスターだったらウッディとバズの顔が見えた方がいいはずなのに背中向きでしょ。深いよね。1作目を子どものときに見ていて、今大人になった人にも見てほしい。

トイ・ストーリー4 唐沢寿明 竜星涼 ウッディ フォーキー 今作のポスター (C)2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

 日本のアニメもクオリティーが高いと思うけど、ディズニーのアニメーションは人間を育てていくという理念を感じるんだよね。学校で教えられるよりも、自分の好きなキャラクターが言っていることだったらいうこと聞くかもしれないからね。

動画が取得できませんでした
「トイ・ストーリー4」日本版予告

「トイ・ストーリー4」インタビュー

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  2. /nl/articles/2411/20/news049.jpg 高校生の時に出会った2人→つらい闘病生活を経て、10年後…… 山あり谷ありを乗り越えた“現在の姿”が話題
  3. /nl/articles/2411/20/news222.jpg ディズニーシーのお菓子が「異様に美味しい」→実は……“驚愕の事実”に9.6万いいね 「納得した」「これはガチ」
  4. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  5. /nl/articles/2411/20/news054.jpg 「防音室を買ったVTuberの末路」 本格的な防音室を導入したら居住空間がとんでもないことになった新人VTuberにその後を聞いた
  6. /nl/articles/2411/20/news050.jpg プロが教える「PCをオフにする時はシャットダウンとスリープ、どっちがいいの?」 理想の選択肢は意外にも…… 「有益な情報ありがとう」「感動しました
  7. /nl/articles/2411/21/news083.jpg 間寛平、33年間乗り続ける“希少な国産愛車”を披露 大の車好きで「スカイラインGT-R R34」も所有
  8. /nl/articles/2411/21/news085.jpg 「もしかしてネタバレ?」 “timeleszオーディション”候補者がテレビ局を退社 ディズニーの“船長”としても話題
  9. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
  10. /nl/articles/2411/21/news018.jpg グルーミングが出来ない生まれたての子猫、とんでもない体勢になり…… 想像以上のへたくそっぷりに「どこにも届いてないww」「反則級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた