海外旅行、事前準備は大丈夫? 治療費で500万円かかったケースも 病気・けがの経験、「食中毒」は2位
準備をしない人の理由トップは「自分は大丈夫だと思っている」。
旅行サイト「エアトリ」が実施した「旅行先での病気・けが」に関するアンケート調査で、海外旅行中に病気・けがを経験したという人は約35%と、ほぼ3人に1人いることが分かりました。現地で100万円以上の高額な治療費がかかったという人も約3%いました。
現地で経験した病気・けがの1位は「風邪」で、44%。2位「食中毒」(26.2%)、3位「切り傷による出血」(16.8%)──がトップ3でした。
4位に「ストレス性の胃痛・下痢」(16.5%)、5位に「原因不明の体調不良」(16.0%)が入っており、慣れない環境で体調を崩すケースがあるようです。少数ながら「感染症」(3.8%)、「寄生虫」(0.5%)という人もいました。
現地で治療を受けた場合、その費用はどうなるのでしょうか。かかった治療費の1位は「1万円未満」が約51%、2位は「1万円以上10万円未満」が31.6%で、計8割超の人が10万円未満に収まっていました。
裏を返せば2割弱は10万円以上を支払っていることにもなります。高額なケースもあり、「90万円以上100万円未満」が1.3%、「100万円以上」という人も3.1%いました。500万円もかかったという人の経験談は、
右目の頭蓋骨の骨折で、イタリアのミラノの病院で手術、入院した。帰りは、アイスランドの火山の噴火でヨーロッパの空港が閉鎖になり、ローマ発の救援機で帰国。(治療費500万円・50代・男性)
──という大変な内容です。
やはり大切なのは事前準備。「使い慣れた薬を持参する」(80.7%)、「保険に入る」(70.7%)、「クレジットカードの付帯保険の内容を確認する」(65.3%)、「絆創膏、包帯などの傷を保護するものを持参する」(55.0%)──は事前準備する人の半数以上が行っています。
一方で「マスク、消毒剤などの感染を予防するものを持参する」(34.9%)、「渡航先の感染症流行情報を確認する」(34.3%)は約3人に1人。「出発前に予防接種を受ける」(11.8%)、「現地の病院の場所を調べる」(7.6%)はさらに少数でした。
こうした事前準備をする人は計約88%(「いつもしている」「場所や日数によってしている」の合計)でしたが、約12%は「したことはない」と回答しています。その理由は「次分は大丈夫だと思っている」(36.4%)、「お金をかけたくない」(25.0%)、「考えたことがなかった」(18.9%)──がトップ3。エアトリは「事前準備をしない人は“ケガや病気をするかもしれない”という意識の低さが目立ちました」とコメントしています。
旅行初心者向けのアドバイスとして、
- 持病の薬はスーツケースと手荷物と2つに分けて入れる。(50代・男性)
- クレジットカードの1日のキャッシュ制限を確認しておくべきです。または増額手当しておくべきです。(60代・男性)
- 住み慣れた土地以外で、病気やけがの安心に関して安心感がある場所などどこにもないと思います。ヨーロッパもとても汚いと思った方がいいと思います。高級デパートのトイレでさえ、汚く臭いです。なので旅行先ではそんなものだと思って期待せず、除菌アイテムや紙石鹸などを持ち歩くと便利だと思います。(20代・女性)
- 言葉に自信がなければ、日本語対応のある保険に加入するのが必須です。持病のある方は、症状を英語で説明できるように予め用意しておく。常備薬の準備は勿論ですが、お薬によっては、持ち込み禁止だったりする国・地域もあると思うので、事前に情報収集が大事です。そして、何より、出発前に体調を整えておくことです!(50代・女性)
- 現地での薬は(体重差的に)日本人には強いことが多いので、日本の薬を用意していく方がいい。 普段病気にかからない人でも、風邪薬や頭痛薬・胃薬は全員持って行った方がいいと思う。(40代・女性)
- 旅先ではつい舞い上がって「やり過ぎてしまう」。食べ過ぎ、遊び過ぎ、夜更かし過ぎ…楽しまなきゃ損とばかり、あれやこれやと詰め込んでしまうが、無理して身体に負担がかかると逆に楽しめないので要注意。自省を込めて。(40代・女性)
──といった声が投稿されています。
調査は20〜70代の男女1135人を対象に7月中旬、ネットで実施しました。
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