「星屑ブレンド」「満月バターのホットケーキ」……疲れた人だけがたどり着ける架空のコーヒースタンド「満月珈琲店」がステキ
マスターは大きなにゃんこ。
――疲れた人だけがたどり着けるコーヒースタンド「満月珈琲店」。太陽が沈むころにあかりがともり、もふっとした猫のマスターが星、月、雲など空にあるものをモチーフとしたメニューを出してくれる……。これは、会社員兼イラストレーターの桜田千尋(@ChihiroSAKURADA)さんが描く、架空のコーヒー店です。
夜空に浮かんでいるようなたたずまいのお店、採れたての星を使ったキラキラ輝く「星屑ブレンド」や月の光をしみ込ませた生地の「三日月のクロワッサン」などの幻想的なメニューをシリーズで描く桜田さんに、世界観などについて聞いてみました。
美しく神秘的な空をモチーフとしたメニュー
「満月珈琲店」は桜田さんいわく、「日没と共に開店して、日の出と共に閉店する」「疲れた人だけが訪れることができる珈琲店」「大きな猫のマスターがいる」がコンセプトの不思議なお店。作者のプロフィールに「崖っぷちサラリーマン」と書かれていることから、大人がほっと一息つけるお店がほしいという気持ちがじわじわ伝わってきます。
桜田さんは幻想的なメニューを数多く描いていますが、そのアイデアはどこから得ているのでしょうか。「普段から食べること、特に甘いものは好きなので、今まで食べたおいしい物から着想を得ることが多いです」(桜田さん)
最も反響があったメニューは「星屑ブレンドのアイスコーヒー」(Pixivの閲覧数調べ)。星屑の輝く夜空色のコーヒーに、夕焼け色や朝焼け色のシロップが注がれるさまがまるで星雲のようです。「コーヒーとシロップが混ざる様子を上手く表現できたと思います」と、本人もお気に入りの作品とのこと。
実はイラストの練習から生まれた作品。会社員を続けながらもコツコツ創作
多くの人から注目を集める「満月珈琲店」ですが、誕生のきっかけは「練習」とのこと。「もともと空や海など風景のイラストを描いていたのですが、描ける物を増やしたくて、建物や乗り物、楽器、食器などといった物体を描く練習を始めたんです。グラスを描いていたときに、中に空があったらきれいだなと思って描いたのがきっかけです」と桜田さん。
こうして生まれたのが、2018年の初めごろに投稿したという「空色ソーダ」でした。グラスに空を閉じ込めたような、爽やかなイラストです。
いきなりブレイク、と思いきや……。「最初は『清涼飲料水』ってタイトルで投稿したところ、全然反応なかったんですよ(笑)。その後、『空色ソーダ』というタイトルで投稿すると、たくさん反応をいただけました」(桜田さん)
現在も会社員を続けながらイラストを描く桜田さん。「会社がある日も30分でもいいから机に向かうようにしています」と、日々創作に打ち込んでいるようです。作品を完成させるのにかかる時間は、早いものだと2時間、遅いものだと公開まで1カ月かかったのも。意外なことに、イラストを描くことよりも、アイデアを練るのに時間がかかるのだとか。
例えば「太陽が水平線に沈む前の空をサイダーにした」というコンセプトの「水平線のサイダー」は2時間ぐらいで完成したそうです。逆に『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治)をモチーフにしたケーキ「南十字星のオペラ」は、文章を考えるのにも時間がかかり、公開するまでに時間がかかったといいます。

同人誌からスタートし、さまざまなコラボが実現
「満月珈琲店」を描く前からWebや同人即売会で作品を発表していた桜田さん。今では、同人誌の存在を知らなかった人が満月珈琲店の本を買いに同人即売会に来てくれたり、飲食店でメニューを再現してもらったりすることがあるそうです。
2019年には「宇宙ミュージアムTeNQ」の5周年記念メインビジュアルへの起用、「劇団Cheminée-シュミネ」での舞台化、「星パン屋×満月珈琲店」(twitter:@hoshipanya、instagram:@hoshipanya)の期間限定カフェ(※9月13日、14日限定で開催。申し込みが定員に達したため、受付は終了しています)など、コラボが次々と実現しています。
桜田さんは、「作品が広告や劇団の舞台になって誰かに届くということが、とにかく嬉しかったです。より多くの人に私のことや満月珈琲店を知っていただくきっかけにもなりまして、すごく良い経験をさせていただけたと思っています」と喜びを語っています。今後も満月珈琲店の世界を広げていくために、思い浮かんだメニューをどんどん描いていきたいとのことです。
ますます活躍の場を広げる桜田さんと「満月珈琲店」。9月29日には「関西コミティア」に参加予定。詳細は桜田さんのTwitterアカウントなどでチェックしてくださいね。
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