【レビュー】e-bikeどれだけ走れる? 新世代スポーツ電アシ車「CRUISE」で伊豆半島約100キロを走ってみた(2/3 ページ)

» 2019年09月25日 11時00分 公開
[松本健多朗ねとらぼ]

上り坂が増えていくにつれて、アシストの「超ラク」な恩恵を感じられるようになる

 国道136号線に入ると緩やかな上り坂が出てきます。電アシ車の効果を特に感じられるのはやはり上り坂。バッテリー消費も目に見えて激しくなりますが、効果は絶大です。

緩やかな上り坂が増えてきます 緩やかな上り坂が増えてきます

 県道411号線西天城高原線に入るところで走行距離は約26.4キロ。バッテリー残量77%、航続距離表示は53キロまで急減しました。ゴールまでまだ60キロ以上あり、この先は西伊豆スカイラインを上る道。大丈夫かな……。

右の道に入ると県道411号線「西天城高原線」 右の道に入ると県道411号線西天城高原線
減少 上りが増え、アシストを使うことも増えたので、航続距離表示は53キロまで急減した
ここまで26.4キロ走行。バッテリー残量は77% ここまで26.4キロ、バッテリー残量は77%

 西伊豆スカイラインは、静岡県伊豆市の戸田峠から土肥峠間の稜線を通る道路です。当初は有料道路でしたが、2004年に無料開放されました。見晴らしが良く、晴れた日は富士山や駿河湾を一望できる絶景スポット。ドライブコースとしても知られています。

 クルマならば絶景を楽しみながらスイスイです。そして、e-bikeでもスイスイでした。かなりの上り坂も平地走行くらいの感覚の軽い負荷で平均時速15〜18キロのペースで走れました。アシストなしの一般人の脚力ではとてもこんなペースでは走れません。これはすごいです。

西伊豆スカイラインをスイスイと走る 西伊豆スカイラインをスイスイと走れる

 e-bikeは「大抵の道が余裕になる」力を持っています。筆者は普段もグラベルロードやクロスバイクに乗っており、時折峠道を走ることがあります。しかしキツい坂では景色を楽しんで走る余裕はなく「修行」の感覚になることもあります。もちろんこれはこれで楽しいのですが、e-bikeはクルマでのドライブやバイクでのツーリングと似た感覚で「楽しいと思える」ことに近いようです。

このような場所を気軽に走れるのもe-bikeの良いところ 鍛えていない一般自転車乗りであっても、このような場所を気兼ねなく気軽に走れるのがe-bikeの良いところ

 このように高原の景色も堪能しつつ航続距離表示を確認すると、残り34キロ。走行距離は約32.4キロでバッテリー残量は56%でした。電欠にならないか少し不安ですが、次は下り。どうなるでしょうか。

航続距離は34km 航続距離は34km
32.2km走行。バッテリー残量は56% 32.2km走行。バッテリー残量は56%

 西伊豆スカイラインから、戸田方面へ県道18号線を下ります。

 下りで気を付けたいのはスピードの出過ぎ。CRUISEは重いバッテリーをダウンチューブに搭載し、電動ユニットも搭載する分、重量は18.7キロもあります。よくあるクロスバイクよりも150%ほどは重い値。下りでカーブを曲がるとき、ロードバイクやクロスバイクよりも相応に重く感じました。

 そんな下りの道で効果を認識したのがディスクブレーキでした。CRUISEはシマノのMTB用コンポーネント「DEORE」の油圧ディスクブレーキを搭載します。ディスクブレーキはリムブレーキよりもパーツ単価は高額ですが、軽い力で、また荒天時などでもきちんとしっかり制動力が出ます。ブレーキは「きちんと止まる」ための超重要装備。車体がどうしても重くなるe-bikeだからこそのディスクブレーキ仕様なのだそうです。

戸田方面に向かうために下る 戸田方面に向かうために下る

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