「顔のない貴族」に仕える生き人形の顔が良い! ゴシック・ロリータ・ダークメルヘン漫画『シャドーハウス』の美麗な画力

全編カラー版も存在するヤンジャン作品。

» 2019年12月12日 20時30分 公開
[にゃるらねとらぼ]
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シャドーハウス

 ライターのにゃるら@nyalra)と申します。今回は僕が陰ながら応援している作品の紹介をしたくて、記事を無理やりねとらぼにねじ込みました。

 『シャドーハウス』は、以前からかわいらしく美しい少女を描き続けたソウマトウ先生による週刊ヤングジャンプ連載作品。ソウマトウ先生の描くロリータが素晴らしいのは表紙から十二分に伝わるとして、なんとシャドーハウスは、そのあまりに美麗な画力と世界観を余すことなく表現するめに全編カラー版が存在するほど。

 さて、シャドーハウスを紹介するに、その独特で斬新な世界観をジャンル分けするのは難しく、あえて言うなら「ゴシック・ロリータ・ダークメルヘン漫画」とでも呼びましょうか。

ソウマトウ 黒

 前作である「黒」から続く、どことなく不穏さと危うさを感じさせるダークなロリータの魅力が今作でも存分に発揮されております。あらすじを引用するとこのような感じに。

「貴族の真似事をする、顔のない一族『シャドー』。その“顔”として仕える世話係の『生き人形』。来客のない奇妙な館には、今日も煤と黄色い声が、舞う――」

 これまた難解ですね。実際、ストーリー自体もまだまだ謎が深まっていく段階でして、読者側に明かされる明確な情報としては、シャドーと呼ばれる顔のない貴族(表紙右の影の女の子)が存在し、そのシャドーに仕え、主人の顔の代わりをする世話係の「生き人形」が暮らしていること。主人公であるエミリコちゃんも生き人形の1人です。

ソウマトウ シャドーハウス (1巻冒頭)

 そう、登場人物の顔を描かないという漫画界のタブーに挑戦しているため、その分主人と漫画としての「顔」役を果たす健気(けなげ)な女の子エミリコちゃんは…………とても顔が良いのです! 今回は、そんなエミリコちゃんの顔が良いシーンをたっぷり堪能してもらい、シャドーハウスの雰囲気を未読の方にも味わってもらいましょう。

ソウマトウ シャドーハウス (1巻37P)

 まずは寝間着姿のエミリコちゃん。棺おけのようなベッドで、まるでお人形のように眠りにつこうとする姿が愛らしい

ソウマトウ シャドーハウス (1巻45P)

 エミリコちゃんは主人であるケイト様が大好き。主人を眺めているときの蕩けきった顔が、掛け値なしの愛情を感じて素晴らしいですね。

ソウマトウ シャドーハウス (1巻56P)

 盗み食いかわいい!

ソウマトウ シャドーハウス (2巻68P)

 2巻からは、他の生き人形と館の謎について少しづつ挑戦していきます。他の子達とエミリコちゃんの交流。ダークな世界観の中、どんなときも明るく笑顔を絶やさないエミリコちゃんの天使のような表情が光る

ソウマトウ シャドーハウス (2巻140P)

 エミリコちゃんは食事が大好き。おいしいものを食べて、はしゃぎたい気持ちを頑張って抑えようとするも震えてしまう様子が少女らしくかわいらしい。ケイト様のナイスなアシストもほほ笑ましい。

ソウマトウ シャドーハウス (3巻37P)

 顔が良いのはエミリコちゃんだけじゃない! 他の生き人形たちも、ちゃんと主人の顔となるため、その美貌をたっぷりと見せてくれます。どことなくすごみを感じるクールなこの子はルウちゃん

ソウマトウ シャドーハウス (3巻37P)

 同じページの下段では、試練に立ち向かうために励むエミリコちゃんが。こちらも当然のようにかわいい

ソウマトウ シャドーハウス (3巻73P)

 やっぱりソウマトウ先生といえば、思わず息をのむくらい美しい画面づくりであることがわかる1コマ。少女の儚さと健気さ、可憐(かれん)さの3つが、コマの全てから溢れ出している

ソウマトウ シャドーハウス (1巻巻末)

 そして、シャドーハウスは、カラー版でなく通常版やコミック版でも、巻末にカラーページの扉絵が掲載。やはり、出版社としても、この貴重な画力をできる限り伝えたいのでしょう。自分が一番好きなのは、このケイト様衣装のエミリコちゃん

 ソウマトウ先生が描くゴシックロリータな舞台と人物たちの魅力は伝わりましたでしょうか? 当然、本編でも全コマ見入ってしまうほどの美しさですので、少しでも気になった方はぜひ読んでください。ちょうど12月18日24時まで、「となりのヤングジャンプ」アプリ「ヤンジャン!」で49話まで無料公開中です! 以上、にゃるらでした。

にゃるら

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