内田理央のこじらせ度高すぎキャラにも共感続出のドラマ「来世ではちゃんとします」、プロデューサーが語る実写化の裏側
多様な恋愛を描く「令和の性のドキュメント」!
1月から地上波で放送している、テレビ東京水曜深夜のドラマ枠、ドラマパラビの「来世ではちゃんとします」(Paraviで先行配信中)。いつまちゃんさんが『グランドジャンプ』(集英社)で連載中の同名漫画の原作ファンはもちろん、ドラマ視聴者からは、好きな人の言動で一喜一憂する登場人物に「共感しかない」「刺さるな…たまらんな…」といった声があがるなど、SNS世代から支持を集めています。
同作は、主演の内田理央さんが演じる“5人のセフレがいる性依存女子”をはじめ、“彼氏いない歴=年齢のBL大好き処女”、“無責任に女性をもてあそぶ魔性のイケメン”、“初彼女を寝取られたトラウマで処女しか好きになれなくなってしまったセカンド童貞”、“風俗嬢にガチ恋し、稼いだお金を風俗嬢に貢ぎまくる男”など、映像制作会社・スタジオデルタで働く性をこじらせた男女のラブコメディー。
原作も「しんどいくらい共感」「リアル過ぎて心が痛い」といった声があがる人気作品。深夜とはいえ、攻めた設定の作品を実写ドラマ化した背景や制作現場の様子などを、ドラマを担当したテレビ東京の祖父江里奈プロデューサーに聞きました。
―― 今回のドラマ原作に今どきの恋愛あるあるがつまった『来世ではちゃんとします』を選んだのには、どういった理由があったのでしょうか?
祖父江 集英社の方からドラマ原作として推す複数の作品を持ち込まれまして、当時まだ単行本が1巻しか出てなかったのを上司が読み、「これは祖父江が合っているんじゃないか?」と。私も読んですぐ「この作品をやりたい!」と思いました。これまでもずっと深夜じゃないとできない女性向けの企画を出し続けてきて、全く通らなかったんですけど、普段からガツガツとやりたい方向性や自分の嗜好を赤裸々にアピールし続けたかいがありました(笑)。
周囲からも「祖父江らしい企画」といわれ、ドラマ室長からは「思いっきりやれ」、部長からは「迷ったら、攻めてる方を選べ」、チーフプロデューサーからは「女性向けの企画なんだから好きなようにやりなさい」と後押ししてもらっている状態。むしろ「(攻めすぎないように)一番気を遣っているのは、私?」という不思議な展開かもしれません(笑)。
―― 攻めた企画に定評のあるテレ東らしいですね。ドラマのプロデューサーは作品への関わり方もさまざまかと思いますが、今作での関わりやプロデューサーのお仕事について教えてください。
祖父江 これまでも「きのう何食べた?」や「東京センチメンタル」などの担当ドラマはありましたが、企画から担当するのは今回が初めてなんです。プロデューサーというのは、監督でもないし、カメラが回せるわけでも、照明を当てることもできない。いわば何もできない人ですが、作品愛と情熱だけでスタッフや関係者を口説いていくのが仕事だと思っています。
今回は、キャスティングや脚本/監督といったスタッフなど、全面的に私自身が「こうやりたい」と考えた方向でできていますけど、例えばキャスティングで事務所さんに企画書を持っていくと、企画が企画だけに最初「攻めてますね」とびっくりされるわけです。引いている相手に「まずは私の話を聞いてください!」と、作品についてちゃんと理解してもらうのは大変でした。
「一見すると、単にエロい作品だと思われますが、実はそうじゃない。たくさんの女の子が共感する恋愛ストーリーかつ、多様な性の在り方や生き方、相手を認める人間関係を描いたドラマで、『令和の性のドキュメント』なんです!」と熱く言い張り、納得していただきました。
―― 今どきの多様な恋愛を描く「令和の性のドキュメント」! いいキャッチフレーズですね。一方で、登場人物の“性的にこじらせている”特徴がフィーチャーされがちですが、恋しているのに本命になれない「片思い」している女子の心情や職場の人間模様も、原作やドラマの支持につながっています。
祖父江 セクシーな要素もありますが、恋する女の子の切なさや、周囲にいる人それぞれへの気遣いなど、共感されるポイントがたくさんあります。そうした部分を“ドラマでもちゃんと届けたい”という思いが強いです。
「エッチなドラマなんでしょ?」と警戒して見ていない方には、「警戒するようなシーンはそんなにない。当たり前の恋愛感情や人間関係を描いた、優しい作品なので試しに一度、見てください」と言いたいですね。ただ、そんなに……といいつつ、「リビングで見るのには向かない」という声は多いので、こっそり、ひっそり、1人で……が、いいかもしれません(笑)。
登場人物は互いにかけ離れたキャラクターたちですが、基本的に考え方が違う相手をディスらないし、認めるスタンス。特にメインキャストであるスタジオデルタで働く5人は、それぞれが自分を持っていて、相手に価値観を押し付けずに、協力し合って仕事をしている――干渉し合わない“優しい世界”ですよね。それぞれで立っている人同士が、一緒にいる心地よさを感じます。
―― 人間関係で悩んでいると、あの距離感は確かにうらやましいですね。ドラマを見ていて、役だけじゃない“仲の良さ”を感じますが、撮影現場の雰囲気はどうでしたか?
祖父江 すごく良かったですよ。スタジオデルタも部活っぽいノリですけど、本番以外の時間もセットのそばにあるスペースにキャストみんながいて、おしゃべりしたり、スマホ見たり、寝てる人もいたりして……まんま部室。舞台裏も完全にスタジオデルタでした。放送が始まってからキャストの方たちが、オフショットをSNSに投稿してくださっていますが、私たちも「いつの間にこんな撮っていた?」って思うくらい。みんなで似顔絵を描き合ったりもして、内田理央さんが上手でしたね。
―― 内田さんといえば個性的なイラストを描かれることでネットでは知られているので、どんなタッチだったのか気になります(笑)。それにしても本当に楽しそうな現場ですね。
祖父江 そんな感じでしたから、アドリブも多い現場でした。小関裕太さん演じる松田と、後藤剛範さん演じる林のBLっぽい絡みは、視聴者の皆さんから好評ですが、あのイチャイチャシーンの数々はアドリブが多いんです。
梅ちゃん役が推し設定の「宇宙貴公子マジマジ☆プリンス」のテーマ曲、太田莉菜さん本人が作詞・作曲で歌ってました。あと出演者だけじゃなくて、つぶやきシローさんが担当してくださっているナレーションでもアドリブ入ってるんですよ!
―― つぶやきシローさん独特の語り、ツッコミだけど優しい感じで「いいなぁ」という人が多いですよね。
祖父江 ナレーション原稿は普通の文章ですが、「つぶさん流に読んでください」とお願いしていて、例えば第1話で、梅ちゃんが桃江ちゃんのセフレ5人状態をBLで妄想する場面。台本では「危ない奴である」だけですが、「危ない子だね。続きが気になるけどね」って後半、優しい感じに足してくださって……私は「見守り系ナレーション」と呼んでます(笑)。
―― 内田さんや小関さんはセクシーなシーンも多いですよね。
祖父江 主演の内田さんは「女の子に見てほしい」と、ベッドシーンも女性に引かれないように、下品にならないように……というのを一番気にかけて役作りをしていました。私たちスタッフもそこを大事に考えていたので、ありがたかったです。
小関さんは、多くの方にキラキラした好青年イメージを持たれている役者さんですが、無責任に女性をもてあそぶ魔性のイケメンを本当にイキイキと楽しそうに演じてくれていました。第2話の予告でも使った、小関さんが「ヤラせて」とささやく破壊力!(笑) 実際は女の子相手ではなく、後藤剛範さん演じる同僚の林に言うシーンだったんですが、完全に松田の小悪魔属性が増幅されていたと思います。
―― 1月29日放送の第4話では、ゆうたろうさん演じる女装男子・栗山凪が本格的に登場します。本人がTwitterに投稿した動画も話題になりました(関連記事)。
祖父江 みんな語彙(ごい)力を失って「かわいい」「かわいいな」と、それ以外の言葉が出てこない状態になってました。内田さんも凪ちゃんを見て「かわいい……」と言ってあぜんとする感じで。
ゆうたろうさんは、今回の役を演じるために女性用の下着を自前で用意するなど、真剣に役作りに取り組んでくれて役者魂を感じました。監督ともいろいろ相談していた中で一番印象的だったのは、「ムリに女の子っぽくしなくていい」というアドバイス。プロが女の子に見えるようにメイクをしているとはいえ、実際は男の子だし声も低いんだけど、変に女の子っぽく高くしたりしなくていい。いるだけで、これだけかわいいんだし……と。そのままで本当に凪ちゃんでしたから、放送後の反響もすごく楽しみです。
―― ネットでは「桃江ちゃん切ない」や「亜子ちゃんけなげなのに」などシンパシーを感じている声が多いです。ただ冷静に考えると、感想や共感ポイントで、これほど恋愛へのスタンスが垣間見えてしまうドラマはないんじゃかと……。
祖父江 そうですね。いろんなキャラクターがいて、みんなの中に登場人物の誰かがいて共感したり、逆に「それはない!」と思ったりするポイントが多い作品。私自身も本命になれない恋愛を幾つもしてきて、いろいろな面でだいぶ“桃江ちゃん”なんで、いちいち刺さります(笑)。今後の回でも、桃江ちゃんの刺さりまくるせりふや原作で人気のエピソードがたくさん出てきます。
原作と同じようにドラマでも、「来世でちゃんとすればいい」ってことで、登場人物たちに明確な答えを求めることや決断をさせることもないし、「成長しろよ」みたいなプレッシャーも与えません! ぜひ、安心して(笑)、ご覧ください。
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