東京五輪延期はむしろ“暦通り”? 2021年は「本来のオリンピックイヤー」かつ「700回目のキリ番」と古代ギリシャ研究家

藤村シシンさんに話を聞きました。

» 2020年03月25日 20時40分 公開
[ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 3月24日にIOCとの合意がなされ、1年程度の延期が確定的となっている東京オリンピック・パラリンピック。選手・観客への対応や経済損失が案じられる一方で、歴史的には“縁起が良い”という見方もできるようです。

 古代ギリシャについて研究する藤村シシン(@s_i_s_i_n)さんは、専門家の視点から興味深い知見をツイートしています。

 第1回古代オリンピックから数えると2021年が本来の「4年に1度」の年であり、そのうえ古代ギリシャの暦では記念すべき700回目のアニバーサリーにあたるといいます。



 藤村さんは、NHK生放送内でオリンピック採火式の古代ギリシャ語を同時通訳したほどのその道の権威。

 ツイートによれば、古代オリンピックと近代オリンピック(夏季)の開催年には、これまで1年のズレが生じていました。

 第1回古代オリンピックが開催された年は紀元前776年。その後、一旦の断絶を経て、近代オリンピックとして再開されたのが紀元1896年です。数字の上では「776」も「1896」も4の倍数であり、一見すると違和感は覚えません。

 しかし、紀元前1年の翌年が紀元1年になる(西暦0年が存在しない)関係で、断絶なくオリンピックが執り行われていた場合、本来の開催年は「紀元4x+1年」。すなわち2020年ではなく2021年こそ、古代ギリシャから続くオリンピックイヤーにあたるのだとか。




 さらに藤村さんは、2021年は「とてつもないキリ番」の年であるともツイート。

 古代ギリシャでは、オリンピック開催周期を1サイクルとする暦の単位「オリンピア紀」が用いられていました(1オリンピア紀=4年)。第1回古代オリンピックが開催された紀元前776年から数えると、2021年夏は第700回目の開催タイミングであり、記念すべき700オリンピア紀がスタートするアニバーサリーです。

 延期どころか東京開催が決定する以前から、“700オリンピア紀”の到来を心待ちにしていた藤村さん。ブログの過去記事をたどると、10年以上前から言及していることがわかります。


2009年5月のブログより


 編集部の取材に対し、藤村さんは「延期自体は大変なことですが……」と前置きしたうえで、古代ギリシャ研究家の立場から以下のようにコメントしています。

 7はアポロンの聖なる数であり、古代ギリシャでも超ラッキーナンバー。今回の700オリンピア紀は古代ギリシャ人が生きていたら一番見たかった時代の競技祭だろうなと思います。777オリンピア紀はもっと縁起がいいですが、309年後なので、そこは未来の人に頑張ってほしいです。700オリンピア紀の記念すべきオリンピア競技祭、なんとか無事に開催できることを願っています。


 藤村シシンさんは、2020年3月26日20時から放送のラジオ番組「アフター6ジャンクション」(古代オリンピック特集)に出演を予定しています。




Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/24/news088.jpg ヤフオクで出品されていた「20万円の引退品」→開封すると…… “まさかの中身”に賛否 「ゾッとしたわ…」「しゃーない」
  2. /nl/articles/2412/25/news115.jpg 辻希美&杉浦太陽、家族6人でクリスマスに豪華料理 長女・希空が作った“プロ級のケーキ”も…… 「凄くいい時間だった」
  3. /nl/articles/2412/24/news092.jpg 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  4. /nl/articles/2412/24/news037.jpg 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  5. /nl/articles/2412/25/news152.jpg 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
  6. /nl/articles/2412/23/news078.jpg そば屋の看板のはずが…… 雪で“別の店”みたいになってしまった光景が北海道の豪雪のすさまじさを物語る
  7. /nl/articles/2412/25/news009.jpg 若かりしころの父と母→36年後…… 苦楽をともにしてきた“現在の姿”に「泣いた」「本当に素敵」と1700万再生突破【海外】
  8. /nl/articles/2412/23/news025.jpg 幼少期から“ディズニー”大好きな2人→25年後…… まさかまさかの“現在”が話題 「映画のワンシーンのよう」
  9. /nl/articles/2412/25/news021.jpg 大型ワンコが猫に育てられた結果…… 驚きの行動連発に「自分を猫だと思っていないっw?」「かわいすぎる!」
  10. /nl/articles/2412/24/news156.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」される夫婦の苦悩……“年の差33歳差”カップルに反響【個性的なカップル特集2024】
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」