日本ワクチン学会、新型コロナウイルスに関する「BCGワクチン」の仮説に注意喚起
「現時点では否定も肯定も、もちろん推奨もされない」。
» 2020年04月04日 15時15分 公開
[宮原れい,ねとらぼ]
日本ワクチン学会は、新型コロナウイルス感染症に対して「BCGワクチンが有効ではないか」とする仮説について、現時点では科学的根拠がないとして、噂に流されないよう注意喚起しています。
同学会は、BCGワクチンの接種歴がない世代の方々から「接種を希望する声」が医療機関に届き始めているとして、上記の仮説は「現時点では否定も肯定も、もちろん推奨もされない」と説明。同ワクチン接種による効能・効果は「結核予防」であり、また高齢者への接種に関わる知見は十分とは言えないことも述べ、定期接種としての乳児への安定供給が影響を受ける事態は避けなければならないとしています。
なお、国内の感染者数および死亡者数の状況が、一部の国と比較すると現時点では爆発的ではなく、緩やかなカーブを描いているように思われる原因については、「これまでの政府および各地方自治体による様々な施策が功を奏していることと、国民一人一人の自制の効いた行動と心掛けによるところが大であるとまずは考えられます」とコメント。今後については、現時点までに蓄積された科学的知見をもとにした対応がなされていくことが第一義だと見解をまとめています。
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