【テラスハウス東京編39話】コスチューム事件の悲しき決着を漫画でレビュー “新しい波”の登場に秒で忘れられる卒業メンバーが切ない
サーファー組合、来る!
Netflixで先行配信中の「テラスハウス東京編(新東京編)」を漫画でレビュー。4月7日に配信された39話「ALWAYS REMEMBERED」では、前週の“コスチューム事件”の決着が描かれました。
コスチューム事件、悲しい決着
現在の住人は、小林快(コメディアン志望)、新野俊幸(社長)、鈴木志遠(大学生・モデル)、木村花(プロレスラー)、ラズドゥミナ ヴィオレッタ(ビビ/モデル)、吉田夢(会社員・グラビアモデル)の6人。前週は快が花の大事なコスチュームを間違って洗って乾燥、縮んでしまった衣装を手に花がボロ泣き&大激怒。リビングが地獄のような空気となり、“コスチューム事件”と名付けられていました。
さて今週のテラハはそんなコスチューム事件から一夜あけたところから開戦。快は花にコスチュームをダメにしてしまったことを誠心誠意謝ります。おそらく多少は言いたかったであろう「そんなに大事なものなら共同の洗濯機に置きっぱなしにするな」というツッコミもナシ。コスチュームを弁償すると言い残し、東京編でもはやおなじみとなった「明日卒業します」宣言。送別会もなく、出稼ぎのために退去していきました。
コスチューム事件の引き金となったのは、快が京都旅行でほぼ全ての支払いを社長頼みにしており、花&夢の女子コンビからの信頼が下がっていたこと。しかし「金がない」ということがここまでこじれての乱闘騒ぎは10年のテラハ史上初の大惨事です。
過去にも労働に勤しんでいる気配がないのに羽振りがいい財源ゆるふわファンタジーなメンバーは死ぬほどいたのに、夢との粘膜接触のためなら金に糸目をつけない社長と並んでしまったため、退去時のイメージはまさかのヒモ男に……。
女子を振り回しまくった凌がいたころは、彼に傷つけられた女子(花)に「君は君のままでいいよ」と優しく語りかける心のオアシス役をずっと担っていたというのに……! 新メンバーのスペックによって既存メンバーのイメージががらりと変わってしまうテラハの恐ろしさがあらためて身に染みる退去でした。
新メンバーの登場により、快を秒で忘れる女性陣
そして光の速さで新メンバーが入居。金尾玲生(かなお・れお)は、テラハ常連の“サーファー組合”のひとり。プロサーファー兼会社もやる実業家で、ワイルドさとビジネスできる感を兼ね備えています。
※サーファー組合……歴代テラスハウス参戦のサーファーメンバー。他の職業はそうでもないのに、サーファーだけはなぜか縦横のつながりが濃厚で、昔からの友人同士が多い。職業的にモテるということもあるが、皆恋愛に意欲的なので、誰かとカップルになる、キスをするなど何らかの爪痕をしっかり残すテラハエリート集団。
テラハ恒例「入居の瞬間、カーペットの上でキャリーを転がすか審査」も見事クリア。ごあいさつの菓子折りも持参し、思慮深さを見せつけます。
※キャリー審査……外の地面を転がしてきたキャリーを室内に運び入れる時、きちんと持ち上げるか、室内を転がすかをチェックすること。主にスタジオの山ちゃんがやる。
ビビの作った料理に若干やりすぎくらい派手に喜び、大切そうにスマホで写真も撮るという、「料理を作ってもらった人間」として100点満点の反応をして早速ビビと意気投合。夜に行われた志遠の誕生日会に、入居初日にもかかわらずずっと前からいたかのような異様な溶け込み感を見せます。人柄の良さのせいでもあるが、過去テラハをメンバーの近くで履修していることによる立ち回りのうまさも感じます。
さらに、「テラハ入居や会社設立を後押ししてくれた」という約5年前に亡くなった過去テラハ居住メンバーに星を見ながら入居の報告、花に思い出話をする……と、これまでテラハを見てきた視聴者の胸をもつかんできます。
早くも恋の予感を見せる“期待の新人”。快の存在がすでに消えかける、いろいろな意味で切ない週でした。
蟹めんま
奈良県出身の漫画家・イラストレーター。自身の約20年間のバンギャル生活を描いたコミックエッセイ『バンギャルちゃんの日常1〜4』(KADOKAWA)が発売中。30代に差し掛かったあたりから他人の恋バナをつまみながらの飲酒が日常化。Twitter:@kanimen
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