【無料配信記念】コナンファンが劇場版名探偵コナン「迷宮の十字路」の魅力を語る

2020年4月29日〜30日に無料配信。

» 2020年04月29日 19時30分 公開
[赤いシャムネコねとらぼ]

 4月17日から順次、「名探偵コナン」劇場版第1作〜第10作がさまざまなプラットフォームで無料配信されています。2日間ずつ交代での無料配信で、29日〜30日に配信されているのは第7作「迷宮の十字路(クロスロード)」(2003年公開)です。

 コナンファンの赤いシャムネコさんに、同作のオススメポイントを極力ネタバレなしで聞きました。

コナン 「迷宮の十字路」の魅力をファンが語ります
コナン 無料公開のスケジュール

ラブとミステリが交差する「十字路」

 みんな大好き「迷宮の十字路」。当時リアルタイムで劇場鑑賞したときの盛り上がりがすごく、思い出の中でナンバー1の作品です。

 これまでのハリウッド路線というべきか、派手を重視していた路線から一転、本作は古の都・京都を舞台にしたラブコメ×ミステリー。劇場版で初めてフィーチャーされた平次とその幼なじみ和葉、そしておなじみ新一と蘭の2組の恋愛が中核となっています。これまでにないしっとりとした雰囲気で、予告編を見て「新しいな」と思ったのを覚えています。

 そんな本作は、「1人の犯人と向き合う」探偵ものとしてのコナン本来の面白さを思い出させてくれる作品でもあります。なんといっても犯人の存在感! いきなりアクロバティックな犯行シーンから始まり、立て続けに5人の男たちが殺されます。開幕の一連のシークエンスで、「この犯人……強いぞ!」と視聴者に悟らせてくるつくり。弓矢と日本刀を使いこなし、翁の面をかぶるというそのいでたちも、大変印象に残ります。原作含め、コナンという作品全体を通しても矢が凶器なのは珍しく、テンションが上がりますよね。

 殺された男たちの素性を調べるうちに、窃盗団「源氏蛍」をめぐる事件だということが明らかになり、舞台は京都へ。秘仏の盗難事件の捜査依頼を受けて京都に向かっていたコナンたち一行も巻き込まれていきます。平次と合流し事件の捜査を行うわけですが、その最中なぜか犯人の襲撃に遭います。

 平次&コナンVS犯人のバイクチェイスシーンは、序盤のテンションが上がるポイント。やはり犯人は人間離れした身体能力やドライビングテクを見せつけてきて「強い……」となりますね。本作から本格的に導入されたCGも、当時は新しい印象がありました。

 この鞍馬山中での追走劇もそうなのですが、本作は全体的に京都の情景を実在の名所を交えて映し出していくので、トラベルミステリのような楽しさがあります。本作に描かれた春の京都はとても美しい! メインの舞台となる鞍馬はもちろん、鴨川の昼と夜の姿や、先斗町の雰囲気、六角堂や戻橋といった名所がふんだんに登場します。本作を見たら「そうだ、京都、行こう」と思いたくなる映画に仕上がっていますし、実際“聖地巡礼”したコナンファンも多いのではないでしょうか。

 さて、ミステリ的なポイントでいうと、タイトルにある「十字路(クロスロード)」が、暗号の謎解きにも、アクションのキーにも、そして恋愛にも絡んでいるのが改めて見るとうまさを感じます。

 正直、登場する暗号は「人生の終わりに残した暗号がこれでいいのか!?」と聞きたくなるようなもので、半ばリアル脱出ゲームの小謎という雰囲気がありますが、それにツッコミを入れるのは野暮。コナンの暗号ってけっこう常にそういうところがある。

 犯人特定もやや特定のジャンルの知識問題感がありますが、一発で理解できるわかりやすさは美点でしょう。ただ、メインの殺人のトリック部分は今見るとさすがに古さは感じます。終盤で犯人がインターネットのすばらしさを賛美し始めるあたりは、17年たった今となっては迷シーン。当時を思えば、千年の都・京都という「伝統」の舞台で、「最新」のテクノロジーを使ってくる犯人という対比の意図があったのでしょう。

 コナン映画のクライマックスは、「コナンVS犯人」というよりは「コナンVS爆発」や「コナンVS建造物」になることが多いですが、本作は珍しく最後まで平次とコナンが犯人と戦いを続けます。おなじみの爆破シーンこそ存在しませんが、クライマックスの対決では“炎と桜”という演出によって爆破がなくても派手で美しい絵になっていますね。コナン映画の中でも稀有(けう)な、和を生かした演出です。貴船神社をモチーフにしたと思われる映画のポスターも、このクライマックスの雰囲気を反映していて、とても印象的なものでした。

 本作はファンの間で人気が高く、人気投票企画では上位常連になっています。それは本作がキャラクター映画としての魅力にあふれているからでしょう。平次と和葉のファンが見逃せないのはもちろんですが、それと同じくらい、新一と蘭のカップルのファンにも響く作品。本作のキャッチコピーは「私たち、やっと逢えたんだね…」ですが、このせりふに平次和葉、新一蘭がそれぞれ重なり合っていく構図が美しいです。終盤の平次と新一それぞれの活躍は、何度見ても色あせません。

 余談ですが、この映画公開当時にサンデーに連載されていたのが、工藤新一と平次が大活躍し、シリーズの中でも特に重要なエピソードとなる「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」。原作、映画ともに「新一が登場するの!?」という驚きで、大変盛り上がっていた記憶があります。

 また、特筆すべきはエンディングの美しさ。倉木麻衣の「Time after time〜花舞う街で〜」(それも映画に合わせてイントロが変わったバージョン!)にあわせて、京都の四季が実写で流れていきます。撮りたくなる素材が山ほどあったんだろうなというか、作中には一切登場しない大文字焼きだったり紅葉だったり雪景色だったり伏見稲荷だったりが映し出され、エンディングでさらに「京都に行きたいな……」という気持ちが高まります。京都という舞台の絵の力が終始強い映画だと、しみじみ思いますね。

 なお本作は“予告詐欺”がすごいことで知られています。予告映像では、寺が次々爆破されていたり、平次ではなく蘭が狙われていたり、新一が制服姿で「待たせたな」と登場したりで、明らかに別な映画の予告なんですね。「このバージョンの『十字路』も見てみたかった」というコナンファンも多いはず……!

この映画が気に入った人へのオススメ

  • 「から紅の恋歌(ラブレター)」 何も言わずこれを見てくれ。本作へのある種のアンサーです
  • 「天空の難破船(ロストシップ)」 ネタバレになるので言えませんが、ある意味共通項が……
  • 「紺青の拳(フィスト)」 今回唯一「やっと逢え」なかった園子がやっと逢えるのがこちらです

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/15/news019.jpg 4カ月赤ちゃん、おねむのひとり言が止まらず…… 心とけそうなおしゃべりに「とてつもなく可愛すぎる!」「ウルウルした」
  2. /nl/articles/2404/15/news020.jpg 1歳妹が11歳姉に髪を結んでもらうやさしい光景が160万再生 喜ぶ妹のノリノリのリアクションに「可愛すぎて息できない」「ねぇね髪の毛結ぶの上手」
  3. /nl/articles/2404/13/news014.jpg 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  4. /nl/articles/2404/14/news013.jpg 海岸を歩いていたら「めっちゃ緑のヨコエビがおって草」 作りものと見まごうほどの色合いに「ガチャの景品みたい」と驚きの声
  5. /nl/articles/2404/11/news165.jpg 遊び疲れた子猫を寝かしつけてみた 絵本のような光景に「きゃーあ」「可愛すぎて変な声出た!」
  6. /nl/articles/2404/15/news038.jpg ダイソーの材料を“くっつけるだけ”で作れる、高見え「カフェコーナー」 今流行りのジャパンディな風合いに「天才的に美しい」「まねする!」
  7. /nl/articles/2404/15/news103.jpg 「ケンタッキー」新アプリ、不具合や使いづらさに不満殺到…… 全面的刷新も「酷すぎる」「歴史に名を残すレベル」
  8. /nl/articles/2404/15/news014.jpg 100均大好き起業ママが「考えた人天才すぎる」と思わず興奮 ダイソー&キャンドゥの優秀アイテム5選が参考になりすぎる
  9. /nl/articles/2404/14/news006.jpg 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  10. /nl/articles/2404/15/news021.jpg 下っ腹に合わせて購入したGUデニムで50代女性に悲劇→機転を利かせたコーデに称賛!! 「笑って楽しんで60代、70代を迎えたい!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  2. 500円玉が1つ入る「桜のケース」が200万件表示越え! 折り紙1枚で作れる簡単さに「オトナも絶対うれしい」「美しい〜!」
  3. 赤ちゃんがママと思ってくっつき爆睡するのはまさかの…… “身代わりの術”にはまる姿に「可愛いが渋滞」「何回見てもいやされる!」
  4. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  5. 日本地図で「東京まで1本で行ける都道府県」に着色 → まさかの2県だけ白いまま!? 「知らなかった」の声
  6. 中森明菜、“3か月ぶりのセルフカバー動画”登場でネット沸騰 笑顔でキメポーズの歌姫復活に「相変わらずオシャレで素敵」「素敵な年齢の重ね方」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. もう別人じゃん! 「コロチキ」西野、約8カ月のビフォーアフターが「これはすごい」と驚きの声集まる
  9. 娘がクッションを抱きしめていると思ったら…… 秋田犬を心ゆくまで堪能する姿が440万再生「5分だけ代わっていただけますか?」「尊いなぁ…」
  10. 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」