「日傘は女っぽいとか、もうやめませんか」 日本気象協会の熱中症対策ポスターに反響、制作の背景を聞いた
「問題は、紫外線ではなく偏見です」のコピーにもドキッとさせられます。
日本気象協会が制作した日傘を推進するポスターが反響を呼んでいます。特に「日傘は女っぽいとか、もうやめませんか。問題は、紫外線ではなく偏見です」というキャッチコピーに共感が集まっています。
ポスターは3種類が制作されました。赤・黒・青・白の4色を使用したレトロ調で、傘をイメージした抽象的なイラストが描かれています。ネット上ではデザインも好評ですが、それ以上に、キャッチコピーが高く評価されています。
【ポスターに書かれているキャッチコピー】
- 無限に日陰を歩けます。/暑い夏の日、日傘で体感温度は7℃下がる。
- 日傘は女っぽいとか、もうやめませんか。/問題は、紫外線ではなく偏見です。
- ソーシャルディスタンスがわからないお子さまにどうぞ。/日傘で暑さ対策だけでなく、密集の回避も可能です。
日傘は、特に頭部への直射日光が避けられるため、体感温度を下げることができます。実際に使ってみて、想像以上の快適さに驚いた経験をもつ人もいるでしょう。大人の女性に限定するのは確かに惜しいアイテムです。
日本気象協会に聞いたところ、「暑さ」と「密接」を同時に対策できる日傘をもっと多くの人に使ってほしいという思いがあるといいます。
日傘は熱中症予防になるほか、今年はソーシャルディスタンスの確保という点においても、有効なアイテムと考えられます。けれども、まだまだ男性や子どもにはなじみが薄い。日傘を「無限に日陰と距離を持ち歩けるアイテム」と表現すれば、見え方も少し変わってくるのではないか、という議論から「HIGASA FOR ALL 日陰と距離を持ち歩こう」というコンセプトが決められました。
ネット上には「『問題は紫外線ではなく偏見』にグッときた」などの好意的な反応があります。これについて協会は、「多くの方から共感をいただけたことはありがたいと感じています」と話していました。
協会は、厳しい暑さから体を守ることに性別は関係ないはずなのに、“日傘は女性のもの”といったイメージがあるのではと感じていたといいます。「今回のポスターをきっかけに、男女関係なく日傘などで対策するようになり、熱中症にかかる人が減ってくれれば」との思いがこめられています。
ポスターの制作は2019年の夏から実施しており、今回が2回目です。この企画に触れた人からは「日傘いいじゃん」「日傘使ってみよう」「実際に日傘買いました」といった声も多数届いているんだそうです。
(高橋ホイコ)
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答えは気象庁の「ヒートアイランド監視報告2017」にありました。
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