箱根湯本駅「はこねいなり」(670円)〜まもなく半世紀! 箱根湯本のロングセラー

経木香るふたを開けると、4つのいなり寿司。箱根の温泉宿で満たされた心を邪魔しない黒子感がロングセラーの秘密なのかもしれません。

» 2020年08月29日 09時00分 公開
[ニッポン放送(1242.com)]
ニッポン放送

【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年8月20日)

駅弁 箱根登山鉄道モハ1形+モハ2形電車・各駅停車、箱根登山鉄道・箱根湯本駅

箱根湯本駅を発車すると、さっそく急勾配に挑む箱根登山電車。

なかでもモハ1形は、大正8(1919)年の箱根登山鉄道開業当初からのチキ1形を改造。モハ2形は、昭和2(1927)年誕生の木造車・チキ2形をルーツに、いまも活躍中です。

現在も非冷房車ですので、いまの時期はいっぱい窓を開けて、自然いっぱい箱根の風を、思う存分浴びながら登山電車の旅が楽しめます。

(参考)箱根登山鉄道ホームページ

駅弁 箱根登山鉄道・3100形電車「アレグラ」号・各駅停車、箱根登山鉄道・小涌谷〜彫刻の森間

一方、最新鋭の3100形電車「アレグラ」号は、平成29(2017)年のデビュー。

2両固定編成とすることで、連結部の運転室をなくし、窓が大型化されました。

これにより、箱根の雄大な自然を間近に感じられるようになったのはもちろん、途中の「R30」といわれる急カーブの走行シーンも間近で楽しむことができると言います。

車齢が100年近く違う電車が、一緒に活躍しているのも、ちょっと面白い光景ですよね。

駅弁 はこねいなり

箱根湯本駅の駅弁は、さまざまな登山電車の移り変わりを眺めてきた存在でもあります。

懐かしいロープウェイや富士山と海賊船など、箱根らしい風景が描かれた掛け紙が印象的な「はこねいなり」(670円)もその1つ。

製造する「後藤商事(はこね弁当)」によると、箱根湯本駅で販売を始めた48年前(昭和47(1972)年頃)からのロングセラーだそうです。

駅弁 はこねいなり

【おしながき】

  • しそいなり
  • のりたまいなり
  • ごまいなり
  • 青のりいなり
  • 紅しょうが
駅弁 はこねいなり

経木香るふたを開けると、4つのいなり寿司が現れました。

山菜が混ぜ込まれた酢飯は、やや酢が強めで懐かしさを憶えます。

のりたまや青のりのふりかけに、小さいころの家庭の食卓を思い出しました。

この郷愁をエッセンスに、新宿までの1時間半、小腹を満たし続けてまもなく半世紀。

箱根の温泉宿で満たされた心を邪魔しない黒子感が、ロングセラーの秘密なのかも。

駅弁 小田急1000形電車・各駅停車、箱根登山鉄道・箱根板橋〜風祭間

箱根湯本〜強羅間で活躍する“登山電車”は長年、小田原駅まで乗り入れていましたが、平成18(2006)年以降、小田原〜箱根湯本間は、直通運転を行っている小田急電鉄の車両で運行されており、主に「赤い1000形車両」が充当されています。

現在「赤い1000形車両」は、箱根登山電車全線運転再開を記念して、小田急線全線で運行されており、東京都内でも登山電車の復活をアピールしています(8/31までの予定)。

(参考)小田急電鉄ニュースリリース・2020年7月14日分

連載情報

photo

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史

昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。

駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2410/05/news022.jpg 「クレオパトラみたい」と言われ傷ついた55歳女性→カット&パーマで大変身! 「本当にびっくり」「素敵なマダムに」
  2. /nl/articles/2410/05/news040.jpg 伝説の不倫ドラマ「金曜日の妻たちへ」放送から41年、キャストの現在→75歳近影が「とても見えません」と話題
  3. /nl/articles/2410/02/news116.jpg 余りがちなクリアファイル、“じゃないほう”の使い方で食器棚がまさかのスッキリ 「目からウロコ」「思いつかなかった!」と反響
  4. /nl/articles/2410/05/news023.jpg 七五三で刀を持っていた少年→20年後には…… “まさかの進化”に「好きなもの突き進んでかっこいい!」
  5. /nl/articles/2410/05/news018.jpg 野良猫が窓越しに「保護してください」と圧をかけ続け…… ひしひし感じる強い意志と表情に「かわいすぎるw」「視線がすごい」
  6. /nl/articles/2410/05/news012.jpg 「あのお客さんに幸あれっ!」 小銭の出し方が完璧な“神客”にレジ店員感激 会計がスムーズになる配慮が参考になる
  7. /nl/articles/2410/04/news048.jpg 「こういうの好き」 割れたコップの破片を並べたら…… “まさかの発想”で息を飲むアート作品に 「すごいセンス良い」「前向きな考え」
  8. /nl/articles/2410/04/news040.jpg 50代女性「モンチッチみたいにしてほしい」→美容師がプロのワザを見せ…… 別人級の変身に「めっちゃお洒落」「すごい!」
  9. /nl/articles/2410/04/news025.jpg 「これが免許証の写真???」 コスプレイヤーが公開した“信じられない”免許証が話題 コスプレ姿との比較に「両方とも可愛いすぎる」
  10. /nl/articles/2410/05/news032.jpg 大型犬が18年間、ドアを開け続けた結果……そうはならんやろな驚きの末路に「どうしたらこんな風になるのよ」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
  2. 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
  3. トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
  4. 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
  5. そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
  6. 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
  7. 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
  8. “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
  9. 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
  10. 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声