「名前はまだない」女優が「夏目響」になるまで――本格デビュー前から注目集めた存在の胸の内を聞いた(1/4 ページ)
逸材感がそこはかとなく漂う夏目さんに話を聞きました。
2020年5月、1人のセクシー女優がSODクリエイトからデビューを果たしました。
彼女の名は「夏目響」。しかし、時期によって別の名で呼ばれていました。あるときは「医療事務員・小林さん」、そしてあるときは「名前はまだない」と――。
彼女の存在が話題になったのは、2020年2月のこと。SODクリエイトがリリースした作品の特典付録DVDに、息をのむような透明感とほとんど言葉を発しない女性が登場。女性の名はどこにも見当たらず、ただ、「名前はまだない」と記されていました。
新人女優のプロモーションのためのよくあるギミックかと思いきや、映像冒頭では、後に続く映像がAVのテスト撮影動画であること、そして、「売り物にするには申し訳ない」という本人の意向で、他の作品の映像特典として頒布することにしたとの旨が記され、異質な内容ながら、映像に登場する女性のどこか物憂げで、不安げな雰囲気も相まって注目を集めました。
そんな中、3月には同じ女性が週刊誌のグラビアに「医療事務員・小林さん」として登場。自ら応募したという素人が突然誌面を飾ったのだから、ここでも、そのポテンシャルは高く評価されていたことがうかがえます。
ミステリアスな雰囲気をまとう「名前はまだない」女性への関心は衰えず、4月には「名前はまだない。」という芸名のままでデビュー。FANZAのデイリーランキングでは初登場1位を獲得するなど、その存在が広く知られるようになりました。
こうした反響を受け、5月には「名前はまだない。」から「夏目響」の名でセクシー女優として正式デビュー。妖艶な雰囲気を漂わす夏目さんに話を聞きました。
なぜ最初は「名前はまだない」だったのか――
―― 夏目さんが最初に世に出た特典映像、「名前はまだない」というラベルも新鮮でしたが、自らSODに出演応募したはずなのに迷いがあった、というくだりが気になりました。制作陣が女性の雰囲気を把握するためだったり、メイクのイメージをつかむために行われているテスト撮影をあえて世に出すアプローチになったのはどういういきさつだったんですか?
夏目 迷いがあったのは、やってみようという気持ちは揺るぎなくあったんですが、業界で活躍されている他の女優さんたちを見ていると、その中に私が加われるのかという不安が大きかったからです。
私、自分の裸をきれいだとか顔がかわいいとかはあまり思ったことがなくて、この仕事だからそう言われてるだけじゃないかなっていう思いが今もあります。私の裸やSEXしている姿を見てまた見たいと思ってくださったり、興奮してくださる人が本当にいるのか自信が全くなかったので、ああいう映像の出し方になったんです。
―― 自己評価が高くないんですね。そんな人がどうしてこの業界に入ろうと思われたのかに関心があります。
夏目 私がなぜこの業界でデビューしようと考えたのかという根っこの部分は、まだどこにもお話していなくて、それはもしこのお仕事を5年以上先とかもずっと続けていたなら、そのときに笑い話として話せたらいいなとは思っています。
―― なるほど。ではそこは脇に置いておいて、初体験は20歳のときとお聞きしました。プロフィールから逆算すると2018年あたりで、それからSODに出演応募するまで1年ほどですが、端的にこの間何があったのかなと。
夏目 そうですね。少なくとも、初体験でSEXが好きになって、その延長でAVに興味がわいた、というのではないです。
―― テスト撮影の内容に満足が行かなかったのかなとも邪推していました。
夏目 初めてカメラが回っている中でSEXしたんですけど、台本はありましたが、私が何かするというのは特に書かれていなくて、これでいいのかなとか不安に感じながら進みました。実際のところ、テスト撮影の映像も自分ではチェックしていなくて、後にネットニュースで報じられた際の画像で初めて見たくらいです。
―― でも、夏目さんの予想に反して、映像は話題を呼び、正式デビューまでしてしまいました。
夏目 はい。正式デビューしてから、やっていこうという前向きな意識は以前と比べてもより増しました。撮影ではプライベートでしないような体位を結構要求されるので、台本からイメージするのが難しかったりしますし、“蟻の門渡り”とか聞きなれない単語もよく出てきて、毎回初めてのことばかりで勉強になります。撮影はとても楽しくやっていて、覚えたことを次に生かそうという思いで毎回臨んでいます。そういう意味では少しづつ成長しているのかな。でも、それ以外で何か変わったことというのは特に感じていないです。
―― お話ししていると、人見知りというか、自信のなさが強く出ている印象です。
夏目 心配性ですし、人見知りなのもその通りだと思います。ちょっとコミュ障で、人との輪もあまり広がってなくて、仕事以外でも関わりがほとんどないですし。でも今は、分からないことがあれば監督さんに事前確認することは結構あります。多分、他の女優さんと比べても確認している時間は長めです。今こうしてお話している私よりは、作品のイメージにあった私になろうと努めています。
―― 作品でこういうのをしてみたい、というものはありますか?
夏目 最近思うのは、痴漢ものに出てみたいです。現実では絶対にだめな行為だし、でも身近にはある。作品の中でそういうリアリティーをちょっと感じてみたいので。
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