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» 2020年10月22日 14時30分 公開

200万円で「機関車うります」 関東鉄道の名車カバさん(DD502形)、買い手をひっそり募集中 (1/2)

うぉぉ、がんばれば買えるかも!? というか……もうカバさん走らないの?

[大泉勝彦,ねとらぼ]

 「機関車うります」──。えぇぇ! 茨城県の関東鉄道が、重さ33.7トンのディーゼル機関車「DD502形」を販売していることが分かり、ネットの鉄道ファンがひそかにざわついています。

関東鉄道 機関車売ります 関東鉄道が配布した「機関車売ります」のチラシ(画像:ヲキフ117(@kumotori916)さん、以下同)

 DD502型は「カバさん」の愛称で親しまれる関東鉄道の人気者。それが、お値段何と200万円(税別、送料別)。うぉぉ! がんばれば買えるかも……な価格です。でも、もうカバさんは走らないのでしょうか……。

 これは一体……。「うります」のチラシを投稿した鉄道ファンのヲキフ117(@kumotori916)さんと関東鉄道に話を聞きました。

 関東鉄道は、このチラシを2020年10月17日、18日に開催した関鉄観光主催のツアー「旧型車両で行く『関鉄車両基地』ザ・ヒロサワ・シティ【レールパーク】特別公開」で配布。このツアーに参加したヲキフ117さんは、関東鉄道の車両基地「水海道(みつかいどう)車両基地」を見学したときに受け取って「!」となったそうです。

 「とうとうこういうことになったか……と思いました。車両検査期限も切れていたし、本線走行は無理としてもイベントでは注目度があったので、いなくなるのは残念です……」(ヲキフ117さん)

 DD502型は1956年9月に日本車輌で製造され、常総筑波鉄道(現関東鉄道)に導入された重量約33.7トンのディーゼル機関車です。特徴的な前面(1エンド側)の巨大なラジエーター通風孔の形状から「カバさん」の愛称で親しまれる愛らしいデザインと、グイグイ力強く動輪を回す走行時の姿が魅力です。

 導入当初は貨物輸送で、貨物輸送の廃止後も工事用途や新型車両のけん引などで活躍。しかし2007年に走行して以来、水海道車両基地内に留置されていました。

関東鉄道 機関車売ります 「カバさん」の愛称で親しまれるDD502形ディーゼル機関車
関東鉄道DD502新製車を牽引(YouTube/doctortokai)


 関東鉄道によると、定期検査は2007年11月以降行われておらず、整備をしないと走行できず、エンジンも始動できない状態といいます。引き渡しは水海道車両基地内にて、防護無線機など一部の保安装置を撤去した上で、となるようです。

 なお、本体価格のほかに「送料」も必要です。参考として茨城県内への移送の場合で約350万円、移設先に線路を敷くならば13メートルの線路で約100万円が目安として示されています。そうか、移送費もあるのか……。

関東鉄道 機関車売ります DD502形ディーゼル機関車の運転台

 「自宅に機関車を保有」(関連記事)なんて、鉄道ファンにとってロマン中のロマン。

 でも現実的に難しく、チラシを受け取ったヲキフ117さんも「とてもできません」とのこと。しかし「例えば、同じ茨城県内のテーマパーク“ザ・ヒロサワ・シティ”(関連記事)に関東鉄道常総線を走っていた車両が展示されていることから、DD502も引き取ってもらえたらな……」と期待を込めていました。

 なお「機関車うります」は、関東鉄道の公式サイトでは案内されていません(2020年10月21日現在)が、同様のチラシは「実は以前行ったイベントでも配布したことがある」(関東鉄道)とのことで、ひっそりと案内をしていたそうです。

 「まずは地元の方など、関東鉄道のことをよく知っていただいている方や、深く興味を持っている方を中心に、限られた方から案内していました。とはいえ、当社の機関車を大切にしていただける方であれば、もちろんお譲りしたいと考えています」(関東鉄道)

 限定1台、気になった人や施設の方はぜひ! ……今後も良き余生が送れることを願わずにはいられません。

素材提供:ヲキフ117(@kumotori916)さん

大泉勝彦



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