「ジブリの世界に税金があったら」を妄想 ハウルの「動く城」が事務所兼住宅だったら、税法上はどうなるの?
動く自宅兼事務所、あったらいいなぁ。
もし、「ハウルの動く城」が事務所兼住宅だったら、税法上はどういった扱いになるの……?
鈴木敏夫プロデューサー直筆の「常識の範囲でご自由にお使いください」というメッセージとともに公開され話題となった、スタジオジブリのアニメ映画の場面写真。現在は、14作品の画像がスタジオジブリの公式サイトからダウンロードできるようになっています。
今回は、映画『ハウルの動く城』の場面写真から「ジブリの世界に税金があったら?」を元国税局員のさんきゅう倉田と想像していきましょう。
さんきゅう倉田
大学卒業後、国税専門官試験を受けて東京国税局に入庁。法人税の調査などを行ったのち同退職、芸人となる。芸人活動の傍ら、執筆や講演で生計を立てる。好きな言葉は「増税」。公式サイト、Twitter
ソフィーの帽子屋に税務調査が来たら?
まずは、主人公・ソフィーが帽子を作っているシーンです。
個人事業者や会社には、税務調査が行われます。一般的には事業を開始して4年めに行われることが多いと言われますが、20年間行われないこともあるし、毎年調査の連絡が来ることもあります。業種や規模、前回調査の結果などによって、調査の頻度は異なります。
この帽子屋さんは、帽子を仕入れるのではなく、従業員に作らせて販売しています。費用収益対応の原則があるので、この帽子の原材料の購入代金は、帽子を販売した年の経費となります。原材料を買ってすぐに経費にしてはいけません。売ってから経費にします。また、年末や決算期末には、棚卸商品として計上します。
気になるのは、奥にある針刺しや頭部のトルソー。こちらは販売用ではないと考えられるので、買ってすぐに経費にできます。ただし、購入金額が30万円を超える場合は、減価償却資産になるので、耐用年数に渡って少しずつ経費にします。
- ソフィーの帽子屋にも税務調査が来る可能性がある
- 帽子を作って売る場合は、帽子の原材料の購入代金はすぐに経費にできず、その帽子を販売した年の経費になる
- 帽子に必要な道具は買ってすぐに経費に計上できる
おばあさんになったソフィーが年金を受け取っていたら?
次は、ソフィーが年老いた自分の姿に驚くシーンです。このシーンは「年金にも確定申告が必要だと知って驚いているおばあさん」にも見えてきますね。
年間400万円以上の年金を受け取っていると、確定申告が必要です。会社員やパート・アルバイトであれば、毎月のお給料から所得税を源泉徴収されても、会社が12月に年末調整をしていくらかのお金を還付してくれますが、年金には年末調整がありません。
そのため、2月16日〜3月15日の確定申告期間に税務署に行くか、自宅のパソコンやスマホで確定申告をしなければいけません。
パソコンやスマホでの確定申告には、マイナンバーカードが必須になります。最近のスマホは、マイナンバーカードを読み取れる機能が備わっていることが多いので、その場合は読み取るためのカードリーダーを購入する必要はありませんよ。
- 年間400万円以上の年金には確定申告が必要
- パソコンやスマホでの確定申告にはマイナンバーカードが必要
ハウルが「動く城」を自宅兼事務所として使っていたら?
タイトルにもなっている「動く城」は、さまざまな部屋があるので「自宅兼事務所」として使えるかもしれません。実際に、個人事業者が住んでいる自宅の一部を事務所として使用することや、会社が社長の自宅を本店所在地として登記することはよくあります。
この城がもし賃貸であれば、その毎月の賃料すべてを経費にすることはできません。自宅部分と事務所部分を明確に分けて、事務所として使用している部分の割合を計算して、その部分のみを経費にします。
ハウルの動く城の中には、ハウルの魔法使いとしてのオフィスや従業員のワークスペース、従業員が居住する寮などがあり、ハウルの自宅部分はそれほど広くなさそうですが、一般的なワンルームを自宅兼事務所にする場合は、専有部分の3割から5割ほどを事務所として使用することが多いようです。こうした自宅兼事務所の場合は、決して家賃の10割を経費にしてはいけません。
- 賃貸を「自宅兼事務所」にする場合、料すべてを経費にすることはできない
- 事務所として使用している部分の割合の計算が必要
アニメの中にも、税法上の取扱いを考えられるシーンがたくさんあります。みなさんのお気に入りのアニメも、「税法上はどういった扱いを受けるのか?」を考えてみると、いろいろな発見があるかもしれません。
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