オンラインクレーンゲーム「トレバ」巡り被害プレイヤーが告発 運営会社を取材(3/6 ページ)
例えばアームでカプセルをコロコロ転がして落とすと獲得となる設定のものがあったのですが、最終局面においてアームが届かないんですよ。つまりギリギリ落ちるところまでは運べるけれども、獲得はできないということです。このほかにも景品についているビニールの紐にアームをひっかけて獲得口まで運ぶ設定の台があったのですが、これもギリギリ落ちるかどうかのところまで行くと、最終的にアームが届かないんですよ。狙ってやっているのか、単純にちゃんとテストプレイをしていないのか分かりませんが、景品を獲得口の近くに運ぶだけで数万円掛かる台もあるので、そこから最終的に取れないというのは本当にひどいと思います。
――「不具合発生時のポイント返還拒否」というのはどういうことなのでしょうか。
被害者の会:クレーンゲームというのはリアル店舗でもオンラインでも、台に不具合が起きることがよくあるのですが、「トレバ」はなぜかかたくなに不具合の発生を認めず、ポイント返還を行わない場合があるんです。
被害者の会のメンバーの中にもアームが下降しないという不具合に遭遇した人がいるのですが、「トレバ」運営側は「利用規約にもございます通り、機器が全て正常に動くことを保証いたしておりません」「お客様ご自身のご判断でプレイ台の状態を確認したうえで、お客様ご自身の判断でプレイを開始できます。そのため、この度のお問い合わせに対する補填対応は致しかねます」と問い合わせ内容とかみ合わない返答を行い、ポイント返還を拒否してきました。
前提としてプレイヤーは課金前にアームが正常に動くかどうかは確認することができないわけですし、「アームが動けばラッキー」「アームが動かなければアンラッキー」というようなゲームに課金しているわけではないのですし、このような対応は考えられないものだと思います。
――「スタッフによってGET判定があいまい」というのはどういうことでしょうか。
被害者の会:被害者の会のメンバーが小さいぬいぐるみ景品を獲得しようとしたときの話なのですが、最終的に景品が筐体から落下していく際、紙製のタグが突っ張り棒に引っかかったんです。その後、それを何とか外そうとしたのですが、アーム設定の関係上どうしても届かなかったため「トレバ」運営に獲得判定の依頼を出しました。すると、それは獲得判定になったんですね。
その後、同じ景品をプレイしたらまた同じ落ち方(紙タグが引っかかった)になったので、獲得判定の依頼を出したところ、今度は獲得判定が得られませんでした。「前回は獲得になった」旨を伝えても判定は覆らずで、「景品が筐体の底部に触れたら獲得になる」と説明を受けました。ということは前回の獲得判定は誤りなのか? モヤモヤしました。
――いろいろとお話を伺ってきましたが、皆さんが「トレバ」被害者の会を立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか。
被害者の会:トラブルに遭遇した際、最初はメンバーそれぞれが個別の対応を求めるなどしていたのですが、対個人の場合、「トレバ」はほとんどきちんとした対応を取ってくれません。また「少額の被害だから」とあきらめているプレイヤーもたくさんいるという状況ですが、SNSを見てみると自分たちと同じような嫌な思いをしている人が少なくないと分かったので、これまで個々に集めてきた「補償を受けられるためのノウハウ」であったり、「不正の証拠」だったりが共有できれば、集団訴訟を起こせるのではないかと考え、現在に至ります。
――具体的にはどのような活動を行っていますか。
被害者の会:プレイヤーさんから被害者の会へ相談があり、アドバイスしたところ、ポイントの補償を受けられたという事案が数件ありました。現状で30〜40人くらいの方とお話をしていますが、中にはプレイヤーさん側の単純な技術不足だったり、ルールの勘違いだったりと、必ずしも「トレバ」に非があるものばかりではないことも分かってきました。そのため、現在は本当に「トレバ」に非がある案件についての情報を収集・精査しているところです。
――トレバ被害者の会としてサイバーステップ社に伝えたいことはありますか。
被害者の会:ここまでお話してきたようなことは、被害者の会のメンバーだけでなく、多くの「トレバ」プレイヤーが遭遇したことのあるトラブルだと思います。サイバーステップ社にはまず、こうした問題が頻発しているということを正しく把握していただきたいです。
そして、プレイヤー側が法的措置を行うと告知したり、弁護士を介入させたりしない限り、プレイヤーに寄り添った対応を取らないという姿勢については改め、悪いことは悪いと認めて2度とそういったことを起こさないような対応策をしっかりと講じてほしいです。
トレバ被害者の会では引き続き、サイバーステップ社に対して集団訴訟を含めた対応を行いたい意思のある「トレバ」プレイヤーやアドバイスが欲しいというプレイヤーを募集しています。気軽にDMしていただければ幸いです。
「スタッフが指で押しても景品が落ちず、台解放後に橋渡しの幅を変更」(「トレバ」プレイヤー)
続いてお話を伺ったのは、「トレバ」プレイヤーのAさん。スタッフが台の設定変更を行う様子を偶然撮影することに成功し、がく然としたといいます。
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