オンラインクレーンゲーム「トレバ」巡り被害プレイヤーが告発 運営会社を取材(5/6 ページ)

» 2020年11月23日 12時30分 公開
[Kikkaねとらぼ]

サイバーステップ社に2度目の取材

――「テストを必ず行い、事前に獲得可能なことを確認しております」とのことなのですが、「橋渡しに景品がはまり込んでアームが届かなくなる、傾斜によってアームが景品に届かないなどの状況」からどのようにすれば景品が獲得できるのでしょうか。またその場合プレイヤーはどうすることが最善なのでしょうか。あらためてご回答をお願い致します。

サイバーステップ「トレバ」では、他のプレイヤーのプレイ画面を閲覧することができます。そのため、事前にアームの可動域を確認していただくことが可能となっております。クレーンゲームの特性上、意図しない位置に景品が動いてしまう場合もありますので、そうした場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただきますようご案内しております。

――「不具合が確認できましたら、お客様にポイントを返還させていただいております」とのご回答ですが、実際にアームが下降しない不具合台に対してプレイヤーが問い合わせた際、運営チームから補填しない旨が明示されたメールが送付されているようです。「課金前に筐体の異常を確認する方法」についてあらためてご回答をお願いします。

サイバーステッププレイ開始前からアームが下降した状態のままになっている場合等、不具合が課金前に見て取れる状態につきましては、事前判断が可能であるとしてご記載の内容の返答を行うこともございます。一度でもプレイした上で、不具合が発生した際につきましては、補填対応を行っております。

 事前に筐体の不具合を検知するような仕組みに関しては、内部的な開発は行っておりますが、ユーザー向けの内容はまだ表に出せる状態ではありませんので、引き続き開発を進めて参ります。

――連続プレイ中の設定変更について「どれぐらいの期間、どれぐらいの数のプレイヤーに行われていた」のかをご回答頂けますと幸いです。また個別に連絡をとのことですが、「トレバ」側から顧客に対して連絡を取っているのでしょうか。顧客からの問い合わせで問題が発覚した形でしょうか。

サイバーステップ連続プレイ中の設定変更に関しましては、稀にお問い合わせを頂いているのみで、定常的に発生しているものではございません。また、プレイ中の設定変更は行わないとルール化して運用しております。ルールの徹底化の部分をより強化し、今後このような内容が発生しないよう努めて参ります。

 個別連絡に関しましては、主に弊社側から検知して該当のユーザー様へご連絡する場合がほとんどですが、ユーザー様から頂いたお問い合わせによって発覚した場合もございます。

――景品が底部についていない場合でも獲得になることはありませんでしょうか。

サイバーステップ景品の稼働している筐体によっては、直接景品を落とさなくとも獲得となる場合もございます。景品のタグに関しては、タグの引っかかりによって景品が意図せず固定されてしまった場合、またはクレーンが開いてもアーム(爪の部分)にタグが引っかかり落下しなかった場合に関しまして、引っかかりが発生してしまったプレイ時点での獲得とさせていただいております。

――プレイヤーにあらためて確認したところ、開封済み景品が届く場合があるとの声があります。原則としてということは、何らかの事情で開封済みとなってしまう場合はありますか。

サイバーステップ弊社側で開封を行っているという事実はなく、景品によっては入荷時点で開封されたような状態になっている場合も考えられます。その場合は、大変お手数ではありますが、該当ユーザーの方には箱に記載されているメーカー様の方へ直接ご連絡をお願いしております。


 「プレイ中の設定変更は行わないとルール化している」としつつも、ねとらぼ編集部の取材に対しても「スタッフがプレイ中の台の設定を裏で操作していたこと」について、認めたサイバーステップ社。こうした不正が具体的に何件発生したのかについての言及は避けられた形ですが、オンラインクレーンゲームの根底が覆されるような不正が複数件にわたって発生しており、それを公表していないという事実は悪質というほかありません

 またプレイヤーサイドへの回答と編集部への回答では内容が食い違うものもあり、「一度でもプレイした上で、不具合が発生した際は補填対応を行う」「タグの引っかかりによって景品が意図せず固定されてしまった場合引っかかりが発生してしまった時点で獲得とする」といったルールについては、今回の取材で明言されたことにより、本記事公開時点でかなりの件数の問い合わせが発生するのではと考えられます。

 ステイホームの影響で盛り上がりを見せていたオンラインクレーンゲームの知られざる闇。ねとらぼでは今後も「トレバ」を含むオンラインクレーンゲームに関する取材を続ける予定です。本記事で紹介した以外のトラブルに遭遇した方、「トレバ」に関する部署で働いていた方は、ねとらぼ編集部の公式Twitterに情報提供をお願い致します。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」